Nómo – The Great Unknown (1985)
Nómo『The Great Unknown』について
Nómoの『The Great Unknown』は、1985年に日本でリリースされた作品。クレジット上はTony HumeckeとEric Presslyの2人組で、Electronic、Rock、Popの要素をまたぐ内容として位置づけられている。スタイル表記にはPower Pop、Pop Rock、Synth-popが並び、80年代中盤らしいシンセの質感と、バンド感のある曲作りが意識された1枚として見てよさそうだ。
作品の輪郭
タイトルが示す通り、全体のテーマは「未知」の方向に向いているが、内容そのものは感覚的な実験作というより、ポップソングの骨格を保ちながら電子楽器を組み込んだタイプの作品として捉えやすい。日本制作・日本発売の作品で、盤面にも「Made In Japan.」の表記がある。
1985年という時期は、シンセポップやパワー・ポップがそれぞれ定着し、ロックの側にも電子音の導入が広がっていた頃。そうした流れの中で、この作品もメロディ主体のポップさと、当時の電子的な音作りが同居する仕上がりだったと考えられる。
サウンドの印象
実際に聴くと、曲ごとのキャラクターは比較的はっきりしていて、演奏の輪郭もぼやけにくいタイプのアルバムに感じられる。シンセのレイヤーが前に出る場面と、ギターやバンド的な推進力が立つ場面があり、いわゆる“80年代ポップロック”の手触りが強い。
また、Power Popの名前があることから、単なる打ち込み主体ではなく、フックのあるサビや直線的なコード進行を軸にした曲作りが意識されている印象。派手さを狙うより、曲の構造で聴かせるタイプの作品として見えやすい。
アーティストとしての位置づけ
Nómoについてはプロフィール情報が少なく、この作品がどれほど中心的な位置にあるかを断定するのは難しい。ただ、少なくとも1985年時点でのNómoを知るには重要な記録で、2人の名前が前面に出た作品としては、ユニットの方向性を示す役割を持っていた可能性が高い。
同時代との関係
同時代の文脈で見ると、The Cars、Cureの一部のポップな側面、あるいは国内外のシンセポップ勢と比べたくなる要素がある。とはいえ、完全にシンセ寄りでも、完全にギター・ロック寄りでもなく、その中間で曲を組み立てている点が特徴になっている。
80年代中盤のポップ作品に見られる、機材の新しさとソングライティングの親しみやすさ、その両方を意識した作り。そうした時代の空気をそのまま閉じ込めたような1枚として捉えやすい。
まとめ
『The Great Unknown』は、Nómo名義で1985年に日本から出た、Electronic、Rock、Popの接点にある作品。Power PopやPop Rock、Synth-popの要素を含みながら、80年代らしいポップソングの感覚を軸にした内容として見ていける。作品の詳細情報は多くないが、当時の音の流れを知るうえでは、ひとつの手がかりになるレコードといえる。
トラックリスト
- A1 – We Go To Sleep Believing (3:55)
- A2 – The Great Unknown (4:16)
- A3 – Dance The Dance (3:31)
- A4 – Let It Come Down (4:28)
- A5 – What A Little True Love Can Do (4:18)
- B1 – Wailing Wall (4:36)
- B2 – Killer Love (3:46)
- B3 – Red Lipstick (3:34)
- B4 – Slave For Love (3:57)
- B5 – Facts Of Life (4:20)