Triumvirat – Spartacus (1975)
Triumvirat『Spartacus』について
Triumviratの『Spartacus』は、1975年に発表された作品で、ドイツ・ケルンで結成されたプログレッシブ・ロック・バンドによる代表的な一枚だ。バンドはキーボードのJürgen Fritzを中心に、ベースとドラムを軸とした編成で活動を始め、1970年代前半にアルバムを重ねている。この『Spartacus』は、その流れの中でバンドにとって大きな成果になった作品として位置づけられている。
録音は1975年2月3日から3月4日にかけて、ケルンのEMI Electrola Studio 1で行われ、ミックスはロンドンのA.I.R. Studiosで仕上げられている。制作地はドイツ、ミックスはイギリスという組み合わせで、当時のヨーロッパのプログレ作品らしい制作環境がうかがえる。
Triumviratの中での位置づけ
Triumviratは、同時代のヨーロッパのプログレ・バンドの中でも、キーボード主体のサウンドで知られる存在だ。1974年の『Illusions On A Double Dimple』で米国でも認知を広げ、続く『Spartacus』で商業的にも大きな成功を得た。バンドにとっては、アメリカ市場での評価をより強めた作品として見られている。
その後の展開を見ると、『Spartacus』はTriumviratの活動の中でもひとつのピークになっている。作品の後、Helmut Köllenがバンドを離れ、編成は変化していく。そうした意味でも、このアルバムは初期Triumviratのまとまりを示す一作といえる。
サウンドの特徴
Triumviratの音楽は、オルガンやシンセサイザーを前面に出した構成、組曲的な展開、ロックバンドとしてのリズム感が要になっている。『Spartacus』でもその方向性がはっきりしていて、長めの曲構成の中でパートが切り替わる作りが目立つ。歌ものとしての分かりやすさより、演奏の展開や楽曲の組み立てを追うタイプの作品だ。
TriumviratはしばしばEmerson, Lake & Palmerと比較されることがあるが、鍵盤を中心に据えたプログレという点では共通性がある。とはいえ、Triumviratはよりヨーロッパ的な硬さと、クラシック寄りの構成感を持つバンドとして語られることが多い。
収録曲と代表曲
『Spartacus』はタイトル曲を中心に聴かれることが多い。アルバム全体の中でも、作品名を冠したこの曲はバンドの代表的な楽曲として扱われることが多く、Triumviratのイメージを決める要素になっている。アルバムのテーマ性を感じさせる曲名でもあり、この作品を語るうえで外しにくい存在だ。
また、アルバム単位で流れを追うと、各曲が独立していながらも、演奏の切り替わりやキーボードの使い方で統一感が出ている。曲ごとの見せ場を積み上げる構成で、プログレ作品らしいまとまりがある。
1975年という時代の中で
1975年は、プログレッシブ・ロックがまだ大きな存在感を保っていた時期だが、一方でロックの主流は少しずつ変化し始めていた。そうした中で『Spartacus』は、長尺の構成や技巧的な演奏を前面に出しながら、アメリカ市場でも一定の反応を得た作品として記録されている。
Triumviratはドイツのバンドでありながら、英米圏のリスナーにも届いた点が重要だ。特に『Spartacus』は、バンドが国際的に最も目立った時期を示すアルバムとして位置づけられている。
この盤について
このリリースは1975年盤で、オリジナルの発売年にあたる。録音・ミックスのクレジットも1975年の制作時点に沿っており、初出時の内容をそのまま伝えるタイプの盤だ。Runoutはエッチング、ただし“MASTERED BY CAPITOL”はスタンプ仕様となっている。
Triumviratの中核であるJürgen Fritzのキーボードを軸に、1970年代プログレの制作感と、バンドの代表作としてのまとまりが見える一枚。タイトル曲を含め、Triumviratがアメリカでも存在感を持った時期を知るうえで、基本の位置に置かれる作品だ。
参考情報
- アーティスト公式サイト: https://www.triumvirat.net/
- Wikipedia: https://en.wikipedia.org/wiki/Triumvirat
- Prog Archives: https://www.progarchives.com/artist.asp?id=392
トラックリスト
- A1 – The Capital Of Power (2:40)
- The School Of Instant Pain (6:22)
- A3 – The Walls Of Doom (4:01)
- A4 – The Deadly Dream Of Freedom (3:51)
- A5 – The Hazy Shades Of Dawn (3:09)
- B1 – The Burning Sword Of Capua (2:42)
- B2 – The Sweetest Sound Of Liberty (2:38)
- The March To The Eternal City (8:51)
- Spartacus (7:42)
関連動画
- Triumvirat – Spartacus – Full Album – [Full Dynamic Range]
- TRIUMVIRAT Spartacus 01 The Capital of Power
- TRIUMVIRAT Spartacus 02 School of Instant Pain
- TRIUMVIRAT Spartacus 03 The Walls of Doom
- TRIUMVIRAT Spartacus 04 The Deadly Dream of Freedom
- TRIUMVIRAT Spartacus 05 The Hazy Shades of Dawn
- TRIUMVIRAT Spartacus 06 Burning Sword of Capua
- TRIUMVIRAT Spartacus 07 The Sweetest Sound of Liberty
- TRIUMVIRAT Spartacus 08 March to the Eternal City
- TRIUMVIRAT Spartacus 09 Spartacus