Catharsis – 32 Mars (1972)
Catharsis『32 Mars』(1972年、フランス)
フランスのサイケデリック・ロック・バンド、Catharsisによる1972年作。バンドは1960年代末から1970年代半ばにかけて活動し、主にインストゥルメンタル寄りの作品で知られるグループだ。本作はその3作目にあたり、70年代フランスのロックが持っていた録音感と、シングル・ヒットをアルバムへ組み込む構成がはっきり出た一枚になっている。
作品の位置づけ
『32 Mars』は、Catharsisの当時の最新ヒット曲を軸にまとめられたアルバムだ。A面には拡張版の「32 Mars」を収録し、B面には彼らの3つのヒット曲のシングル・ヴァージョンを置く構成。アルバム全体としてはかなり短く、1970年代のLPとしてもかなりコンパクトな部類に入る。
バンドの中心人物であるRoland Bocquetは、その後ソロ活動やライブラリー音楽、サウンドトラックへ進んでいく流れが知られていて、この時期のCatharsisは、後年の作家性につながる入口のようにも見える。バンドとしてのまとまりと、曲単位での訴求力が同居した時期の記録という印象が強い。
収録内容と聴きどころ
この作品の核は、やはり「32 Mars」。A面で聴ける拡張版は、シングルとは別の尺で曲の展開を味わえる作りになっている。B面にはシングル・ヴァージョンが並び、ヒット曲をそのままの形で確認できる構成。アルバムというより、当時の代表曲をまとめて追うための設計に近い。
録音は主に1971年12月のStudio Davout、B1のみ1971年3月のStudio ETAで記録され、ミックスは1972年11月にStudio ETAで行われている。録音時期の違いがあるぶん、曲ごとの質感にも差が出ていそうな内容だ。
同時代の文脈
フランスのロックが英米の影響を受けながら独自の色を強めていた時期の作品として見ると、Catharsisはサイケデリック・ロックとプログレッシブ・ロックの接点にいるバンドのひとつだ。演奏主体の長い展開と、ラジオ向けのシングル感覚が同じ作品内に並ぶところに、この時代らしさがある。
同時代のフランス産ロックに見られる、曲構成の変化や録音物としての編集感も、本作では確認しやすい。アルバム単位での統一感を前面に出すというより、ヒット曲の存在を軸にした編集盤的な性格が強い。
メンバー
- Roland Bocquet
- Charles Eddi
- Claude Pavi
- Yves De Roubaix
- Patrick Moulia
- Alain Geoffroy
- Niles Brown
- Charlotte Boutillier
- Michel Borderieux
まとめ
『32 Mars』は、Catharsisの3作目として、当時のヒット曲とアルバム用の拡張版を並べた一枚。70年代フランスのサイケデリック/プログレッシブ・ロックの中で、バンドの代表曲をまとまって確認できる作品として位置づけられる。短めの尺、シングルとアルバム版の併置、録音時期の異なる曲の混在など、作品の作りそのものがはっきりしている。
トラックリスト
- A1 – 32 Mars (11:30)
- B1 – Masq (4:10)
- B2 – Les Chevrons (4:30)
- B3 – 32 Mars (3:06)
関連動画
- Catharsis ► 32 Mars [HQ Audio] 1974
- CATHARSIS – MASQ (officiel)
- Catharsis – Sirius (officiel)
- Catharsis – 32 mars (officiel)
- Catharsis – Rien (officiel)
- Catharsis – Masq (version courte officiel)
- Catharsis – Chelum (officiel)
- CATHARSIS – Les Chevrons
- Catharsis – Solstice (officiel)
- Catharsis – Tunnel extatique (officiel)