• TOP
  • Rock
  • The Flower Kings – Retropolis (1996)

The Flower Kings – Retropolis (1996)

The Flower Kings『Retropolis』について

The Flower Kingsは、スウェーデン出身のシンフォニック・プログレッシブ・ロック・バンド。中心人物はギタリスト/シンガーのRoine Stoltで、1993年にソロ作『The Flower King』のツアー・バンドとして始まったのが出発点になっている。『Retropolis』は、その流れの中で発表された2作目のアルバムで、1996年リリースの作品だ。

2022年盤は、180g重量盤の2LPとCDをセットにしたゲートフォールド仕様。500枚限定で、Roine Stoltによる2021年リマスター音源を採用し、さらに3曲目と11曲目は2021年に再ミックスされている。アナログ盤としては初登場という扱いで、オリジナル盤とはパッケージと音源面の両方で差がある再発盤になっている。

作品の位置づけ

『Retropolis』は、The Flower Kingsの初期ディスコグラフィの中で、バンドの方向性を明確にした時期のアルバムといえる。1990年代半ばのプログレ再評価の流れの中で、70年代的な長尺構成、キーボードとギターの掛け合い、組曲的な展開を前面に出した作風が確認できる一枚だ。

同時代のプログレ文脈では、YesやGenesis、King Crimsonの系譜を意識したバンドとして語られることが多く、北欧勢ではÄnglagårdやKaipaと並べて触れられることもある。The Flower Kingsはその中でも、よりメロディと多層的なアレンジを押し出す印象が強い。

音の特徴

この作品は、ギターのフレーズとキーボードのレイヤーが細かく重なる構成が特徴的。曲ごとに長い展開を持ち、パートの切り替わりも多い。サウンド面では、ロックのバンド編成を土台にしつつ、シンフォニックな広がりを前に出している。

2022年盤のリマスターでは、初期作品らしい密度を保ちながら、各パートの輪郭を整えた形になっている。3曲目と11曲目の再ミックスも含まれているため、オリジナル盤を知っている人なら、曲のバランスや聴こえ方の違いに気づきやすい内容だろう。

収録曲について

『Retropolis』は、単独のヒット曲で押すタイプのアルバムではなく、アルバム全体を通して聴かせる構成が中心。The Flower Kingsのアルバムは長尺曲の比重が高く、この作品もその流れの中にある。曲単位の強いシングル性より、アルバムとしての流れが印象に残る。

メンバーとクレジット

  • Roine Stolt – guitar, vocals
  • Tomas Bodin – keyboards
  • Hasse Fröberg – vocals, guitar
  • Michael Stolt – bass
  • Jaime Salazar – drums

The Flower Kingsの初期編成らしく、Roine Stoltを軸にギター、キーボード、リズム隊が緻密に組み合わさる形。のちのメンバー交代を踏まえると、この時期の編成はバンドの基礎を固めた段階として見ることができる。

まとめ

『Retropolis』は、The Flower Kingsの初期を代表する2作目として位置づけられるアルバム。1996年のオリジナル盤に対し、2022年盤は新たなリマスターと一部再ミックス、そして初のアナログ化という点が大きい。90年代プログレの文脈を追ううえでも、バンドの出発点を知るうえでも、重要な一枚として扱われている。

トラックリスト

  • A1 – Rhythm Of Life (0:32)
  • A2 – Retropolis (11:10)
  • A3 – Rhythm Of The Sea (6:12)
  • B1 – There Is More To This World (10:15)
  • B2 – Romancing The City (0:57)
  • B3 – The Melting Pot (5:45)
  • C1 – Silent Sorrow (7:42)
  • C2 – The Judas Kiss (7:43)
  • C3 – Retropolis By Night (3:18)
  • D1 – Flora Majora (6:50)
  • D2 – The Road Back Home (8:55)
  • CD-1 – Rhythm Of Life
  • CD-2 – Retropolis
  • CD-3 – Rhythm Of The Sea
  • CD-4 – There Is More To This World
  • CD-5 – Romancing The City
  • CD-6 – The Melting Pot
  • CD-7 – Silent Sorrow
  • CD-8 – The Judas Kiss
  • CD-9 – Retropolis By Night
  • CD-10 – Flora Majora
  • CD-11 – The Road Back Home

関連動画

2026.09.19
この記事をシェア