The Isley Brothers – Shout! (1959)

The Isley Brothers「Shout!」について

The Isley Brothersの「Shout!」は、1959年に発表された初期の代表作として知られる1枚だ。アメリカ・オハイオ州シンシナティ出身のR&B/ソウル・グループである彼らが、ロックンロール期の勢いとゴスペル由来のコール&レスポンスを強く打ち出した作品でもある。

このレコードは1988年リリースの再発盤で、オリジナルの1959年盤とは別の流通にあたる。ジャケットやレーベル表記にはRCA関連のクレジットがあり、RCA VictorのスタジオAで録音されたことが記されている。背面には1959年の著作権表記もあり、録音自体はオリジナル当時のままの内容として受け取れる。

作品の位置づけ

「Shout!」は、The Isley Brothersが広く知られるきっかけになった曲として扱われることが多い。グループ初期の代表曲であり、その後の長いキャリアの出発点に置かれるタイトルだ。Ronald Isleyを中心にした力強いヴォーカル、掛け声を交えた進行、反復の多い構成が印象に残る。

この曲は、後年のソウル・グループが得意とする熱量の高いアンサンブルとは少し違い、よりロックンロール寄りの勢いが前面に出ている。R&B、ロックンロール、ソウルの接点にある1曲として聴きやすい位置にある。

聴きどころ

実際に耳を傾けると、まずヴォーカルの掛け合いがはっきりしている。曲名どおり、叫ぶようなフレーズが核になっていて、細かな装飾よりも一体感を優先した作りだ。演奏も、歌を前へ押し出す役目が明確で、リズムのキープが曲全体を支えている。

「Shout!」は、のちのThe Isley Brothersに見られる洗練されたソウル・バラード群とは性格が異なる。ここでは、まだグループの原点に近い、ライブ感の強いサウンドが前に出る。こうした初期作を聴くと、後年のT-Neck期やファンク寄りの展開との違いもわかりやすい。

再発盤としての見方

1988年盤は、1959年のオリジナル作品を後年にあらためて手に取れる形にした再発盤だ。クレジットには「Manufactured by RCA Special Products」「℗ 1988 BMG Music」などの表記があり、当時の再発売ルートが見て取れる。Collectable Records Corp.の表記もあり、オリジナル初出時の盤とは流通形態が異なる。

なお、今回の盤はバックカバーにバーコードのない仕様として記録されている。同系統の別コピーではバーコード付きのものも存在するため、再発盤の中でも複数の仕様があるようだ。

同時代との関係

1950年代後半のR&B/ロックンロールの文脈では、コール&レスポンスを活かした大音量の合唱型ナンバーが注目された時期でもある。「Shout!」はその流れの中で、The Isley Brothersらしいヴォーカル・グループの強さを示す作品として置ける。後年のソウル・グループや、ロック側のバンドにも影響が及んだタイプの曲でもある。

The Isley Brothersはその後、Motown期の「This Old Heart Of Mine」、さらにT-Neck再始動後の「It’s Your Thing」、70年代以降の「Between the Sheets」などへと幅広く展開していくが、「Shout!」はその長い歴史の起点にある1曲だ。1970年代以降の洗練されたファンク/ソウルを知っていると、初期のこの勢いがかえって新鮮に響く。

まとめ

「Shout!」は、The Isley Brothersの初期の勢いをそのまま切り取ったような作品だ。1959年のオリジナル録音をもとにした1988年再発盤として、バンドの原点を確認できる内容になっている。代表曲としての存在感は強く、グループのキャリア全体をたどるうえでも外せない1枚といえる。

トラックリスト

  • A1 – When The Saints Go Marching In (2:29)
  • A2 – St. Louis Blues (2:55)
  • A3 – Yes Indeed (2:01)
  • A4 – How Deep Is The Ocean (1:50)
  • A5 – Ring-A-Ling-A-Ling (2:55)
  • A6 – Rock Around The Clock (2:10)
  • B1 – He’s Got The Whole World In His Hands (2:02)
  • B2 – That Lucky Old Sun (2:30)
  • B3 – Respectable (2:10)
  • B4 – Without A Song (2:00)
  • B5 – Shout Part 1 (2:15)
  • B6 – Shout Part 2 (2:10)

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2026.09.21
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