Bakmak – Out Of The Blue (1976)
Bakmak『Out Of The Blue』について
Bakmakは、1973年に結成されたベルリン出身のドイツのジャズ・ロック・バンドだ。『Out Of The Blue』は1976年録音・ミックスの作品で、日本盤は1980年にリリースされている。ジャケットまわりには「European 4 Rock Collection 2000」や「European Rock Collection 2000 Part IV」の表記があり、シリーズ盤として出た1枚になっている。
このバンドは、Reinhold Heil、Frank Lüdeke、Christian Lüdeke、Peter Dörnenburg、Eckhard Lüdekeの編成。ベルリンという土地柄もあって、当時の西ドイツ・ロックの文脈で語られることが多いグループだ。フリージャズ寄りの即興性よりも、ロックの骨格を保ちながら展開を組み立てていくタイプの作品として見られることが多い。
作品の位置づけ
Bakmakの音楽は、70年代半ばのドイツ・ロックの流れの中で捉えると分かりやすい。クラウトロックの実験性と、英米系プログレッシブ・ロックの構成感、そのあいだを行き来するような立ち位置だ。ジャズ・ロックという看板はあるものの、演奏の見せ場だけで押すのではなく、曲の流れそのものを追う作りになっている。
同時代のバンドでいえば、CanやAmon Düül IIのような西ドイツの実験色、あるいは英国のプログレ勢に通じる組み立て方を思わせる場面がある。とはいえ、ギターを前面に出したフォーク・ロック的な質感もあり、単純にどちらかへ寄る作品ではない。
日本盤について
この日本盤は、シングル・スリーブに帯、さらにインサート付きという仕様。帯とインサートにシリーズ名が入っているため、当時の日本盤としてはコレクション性の強い形で出されたことが分かる。レコードとしては1976年の録音内容を、1980年の日本盤として手にする形だ。
再発盤として見ると、オリジナルの録音時期よりも後年の日本流通盤という位置づけになる。音そのものは1976年のセッションを収めたものなので、作品の中身は70年代半ばの空気をそのまま持っている。
聴きどころ
この作品は、派手なヒット曲で押すタイプではなく、アルバム全体の流れで聴かせる性格が強い。曲ごとの切り替えや展開の作り方に耳が向く内容で、リフの反復、リズムの変化、鍵盤やギターの絡みが要所になる。ロックとしての推進力と、長めのフレーズをつないでいく構成感が両立している印象だ。
実際に聴くと、音の重心は低すぎず、アンサンブルの各パートが見えやすい。ベースとドラムが流れを支え、そこにギターとキーボードが少しずつ色を足していく場面が目立つ。フォーク・ロックの要素は、旋律の運びや曲の親しみやすさに出やすく、プログレ的な側面は展開の組み方に表れている。
まとめ
『Out Of The Blue』は、70年代ドイツのジャズ・ロック/プログレッシブ・ロック周辺を知るうえで、ベルリンのバンドBakmakを確認できる1枚だ。1976年の録音を収めた作品として、当時の西ドイツ・ロックの空気を持ちつつ、日本盤ではシリーズ仕様で再提示されたレコードでもある。アルバム単位で流れを追うタイプの作品として、バンドの輪郭が見えやすい内容だ。
トラックリスト
- A1 – Wave (3:45)
- A2 – Austral Sky (5:42)
- A3 – Silver Circle (7:15)
- A4 – Eternal Breath (4:51)
- B1 – On The Rocks (7:25)
- B2 – Criss-Cross (Part I & Part II) (8:12)
- B3 – Out Of Range (2:45)