The Flower Kings – Back In The World Of Adventures (1995)
The Flower Kings『Back In The World Of Adventures』
スウェーデンのシンフォニック・プログレッシブ・ロック・バンド、The Flower Kingsによる1枚。オリジナルは1995年の作品で、ここで取り上げる盤は2022年リリースのものになる。Roine Stoltを中心に結成されたこのバンドらしく、ギター、キーボード、ベース、ドラムが緻密に絡み合う構成が軸になっている。
作品の輪郭
『Back In The World Of Adventures』は、The Flower Kingsの初期を代表するアルバムのひとつとして位置づけられる作品。後の長尺志向や組曲的な展開につながる要素をすでに備えていて、メロディを重ねながら曲を進めていく作りが目立つ。1990年代半ばのプログレッシブ・ロックの文脈の中でも、70年代由来の感触を現代的な録音で組み立てる流れにある1枚といえる。
サウンドの特徴
サウンドは、複数のパートが同時に動く展開が中心。ギターはフレーズを細かく刻み、キーボードは音の層を広げ、リズム隊は拍の切り替えや流れの変化を支える。テンポが切り替わる場面もあり、リズムの変化が曲の推進力になっている。全体としては、技巧を前面に出しながらも、旋律の流れを保つ作り。
アーティストの中での位置づけ
The Flower Kingsは、Roine Stoltがソロ作『The Flower King』のツアー・バンドとして始めたシンフォニック・プログレッシブ・ロック・ユニット。そこからバンドとして発展していく初期段階の作品が本作で、後年の長い活動の出発点のひとつとして見られることが多い。メンバーの入れ替わりも多いバンドだが、この時期の作品には、バンドの基本的な語法がはっきり出ている。
同時代との関係
同じくシンフォニックな構成や長尺の展開を持つプログレッシブ・ロックの系譜、たとえばGenesisやYesを思わせる要素がある。とはいえ、単なる復古ではなく、1990年代の録音環境の中で整理された音像になっている点が特徴的。北欧のプログレらしい、整ったアンサンブルとメロディ重視の組み立てが印象に残る。
ひとこと
作品全体を通して、The Flower Kingsの初期像をつかみやすい内容。長い曲の中で展開を積み上げていく作り、鍵盤とギターの往復、そしてシンフォニック・プログレらしい構成感が見えてくるアルバムだ。
トラックリスト
- A1 World Of Adventures (13:33)
- A2 Atomic Prince / Kaleidoscope (7:44)
- B1 Go West Judas (7:42)
- B2 Train To Nowhere (4:01)
- B3 Oblivion Road (3:33)
- C1 Theme For A Hero (8:28)
- C2 Temple Of The Snakes (1:23)
- C3 My Cosmic Lover (6:51)
- D1 The Wonder Wheel (4:04)
- D2 Big Puzzle (13:34)
- CD-1 World Of Adventures
- CD-2 Atomic Prince / Kaleidoscope
- CD-3 Go West Judas
- CD-4 Train To Nowhere
- CD-5 Oblivion Road
- CD-6 Theme For A Hero
- CD-7 Temple Of The Snakes
- CD-8 My Cosmic Lover
- CD-9 The Wonder Wheel
- CD-10 Big Puzzle