Camel – Moonmadness (1976)
Camel『Moonmadness』について
Camelの『Moonmadness』は、1976年に発表された4作目のスタジオ・アルバム。イングリッシュ・プログレッシブ・ロックの流れを背景にしながら、アート・ロック、プログ・ロック、クラシック・ロックの要素を重ねた作品として知られている。バンドの初期4作品のひとつで、グループのまとまりがそのまま形になった時期の録音という位置づけになる。
中心にいるのは、アンドリュー・ラティマーのギターやフルート、ピーター・バーデンスのキーボード、ドゥグ・ファーガソンのベース、アンディ・ウォードのドラムスという初期編成。Camelのこの時期は、各パートが細かく絡み合う構成と、演奏の流れを重視した組み立てが印象に残る。
サウンドの印象
『Moonmadness』では、リズムの切り替えや曲の展開がはっきりしていて、演奏の密度が高い。ギターとキーボードが前に出る場面と、リズム隊が支える場面のバランスがよく、音の輪郭も比較的明確に感じられる。派手さだけで押すタイプではなく、フレーズを積み上げて進む作り込みのある質感。
同時代のプログ・ロックの中では、YesやGenesisのような大きな構成感と並べて語られることもある一方で、Camelはより落ち着いた運びや、楽器同士の会話のような進行に耳が向くバンドとして受け取られやすい。『Moonmadness』もその延長線上にある作品。
バンド内での位置づけ
このアルバムのあと、ツアーには元King Crimsonのサックス奏者・フルート奏者であるメル・コリンズが加わることになる。つまり『Moonmadness』は、初期Camelの編成がまとまった形で残した代表的な一枚として見られることが多い。翌年以降、メンバー交代を経てバンドの音は少しずつ変化していくため、この作品には初期のCamelらしさがよく出ている。
1976年という時代の中で
1976年は、プログ・ロックがすでに一定の成熟を見せていた時期でもある。Camelはその中で、過度に装飾的になりすぎず、演奏と構成で聴かせる方向を保っていた。ジャズ寄りの感触へ向かう前段階としても、この時期の音は重要に感じられる。
作品の概要
- アーティスト: Camel
- タイトル: Moonmadness
- リリース年: 1976年
- スタジオ・アルバム4作目
- ジャンル: Rock
- スタイル: Art Rock / Prog Rock / Classic Rock
『Moonmadness』は、Camelの初期ディスコグラフィの中でも、演奏、構成、バンドの一体感がまとまって見える一枚。1976年という時代のプログ・ロックの空気を、そのまま記録したような位置にある作品だ。
トラックリスト
- A1 Aristillus (1:54)
- A2 Song Within A Song (7:14)
- A3 Chord Changes (6:43)
- A4 Spirit Of The Water (2:03)
- B1 Another Night (6:57)
- B2 Air Born (5:00)
- B3 Lunar Sea (9:09)