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Gilgamesh – Gilgamesh (1975)

Gilgamesh『Gilgamesh』について

Gilgameshは、1970年代の英国プログレッシブ・ロック/ジャズ・ロック周辺で活動したバンドで、Canterbury系の文脈で語られることの多いグループだ。この『Gilgamesh』は、オリジナルの制作年が1975年、手元の盤は1980年リリースのもの。録音とミックスは1975年5月、The Manorで行われている。

中心人物はキーボードのAlan Gowen。彼が短命に終わった別プロジェクトを経てGilgameshを立ち上げた流れは、このバンドの出発点として重要だ。メンバーにはHugh Hopper、Neil Murray、Trevor Tomkins、Jeff Clyne、Mont Campbell、Alan Gowen、Mike Travis、Peter Lemer、Steve Cook、Phil Leeらがクレジットされている。

作品の位置づけ

Gilgameshは、Canterbury系の中でもロックの骨格より、アンサンブルの組み立てやインストゥルメント同士の受け渡しに重心があるバンドとして知られる。こちらの『Gilgamesh』も、その流れの中にある作品だ。ジャズ寄りの演奏感と、プログレッシブ・ロックの構成感が同じ画面に収まっているタイプである。

Alan GowenはのちにSoft Heap、そして近い人脈のミュージシャンたちとさらに関わっていくが、このアルバムはその前段階として、Gilgameshの輪郭を示す一枚と見てよさそうだ。Canterbury周辺で比較されやすい名義としては、Hatfield and the NorthやNational Healthあたりが挙がることが多い。

サウンドの印象

実際の音像は、ロックのリフで押し切る場面よりも、鍵盤、ベース、ドラムの細かな絡みが前に出る作り。ジャズ・ロックらしい即興性を残しながらも、曲のまとまりは崩しすぎない。演奏の動きが多く、リズムの切り替えやユニゾンの入り方に耳が行く作品だ。

ギターが前面に出る場面もあるが、全体としてはキーボード主体の色合いが強い。派手な押し出しより、複数の楽器が少しずつ形を変えながら進む感じがあり、1970年代中期の英国ジャズ・ロックの質感がよく出ている。

同時代とのつながり

この時期の英国では、ロックとジャズの境界をまたぐバンドがいくつも生まれていた。Gilgameshもその一角で、単なるジャズ・フュージョンとも、純粋なプログレとも言い切りにくい位置にある。Canterbury系の作品に共通する、柔らかい旋律感と複雑なアンサンブル、その両方を意識しながら聴くと輪郭がつかみやすい。

参加メンバーの顔ぶれからも、周辺シーンの人脈が濃いことがわかる。Hugh HopperやJeff Clyne、Trevor Tomkins、Neil Murrayといった名前が並ぶ点は、この作品が単独のバンド作品というより、当時の英国ジャズ・ロックのネットワークの中で生まれたことを示している。

作品の聴きどころ

  • Alan Gowenの鍵盤を軸にしたアンサンブル構成
  • ベースとドラムの細かい推進力
  • ロックの拍感とジャズの間合いが交差する演奏
  • Canterbury系らしい、硬すぎないが整理された展開

まとめ

『Gilgamesh』は、1975年の英国ジャズ・ロック/プログレ文脈をそのまま切り取ったようなアルバムだ。Alan Gowenを中心とするバンドの出発点としても、Canterbury周辺の流れをたどるうえでも、位置づけがわかりやすい一枚。1980年盤で聴く場合も、内容自体は1975年に形になった作品として受け取るのが自然だろう。

トラックリスト

  • A1 (10:20)
  • A1.1 – One End More
  • A1.2 – Phil’s Little Dance – For Phil Millers Trousers
  • A1.3 – Worlds Of Zin
  • A2 – Lady And Friend (3:41)
  • A3 – Notwithstanding (4:44)
  • B1 – Arriving Twice (1:34)
  • B2 (6:38)
  • B2.1 – Island Of Rhodes
  • B2.2 – Paper Boat
  • B2.3 – As If Your Eyes Were Open
  • B3 – For Absent Friends (1:09)
  • B4 (3:45)
  • B4.1 – We Are All
  • B4.2 – Someone Else’s Food
  • B4.3 – Jamo And Other Boating Disasters (From The Holiday Of The Same Name)
  • B5 – Just C (0:45)

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2026.08.27
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