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Morpheus – Rabenteuer (1976)

Morpheus『Rabenteuer』

『Rabenteuer』は、ドイツのプログレッシブ・ジャズロック・バンド、Morpheusが1976年に自主制作で発表した唯一のアルバム。レコーディングは1976年3月8日から13日にかけて、ワーバーグのリハーサルルームで行われている。4人編成のインストゥルメンタル作品で、当時のメンバーはHeinrich Holtgreve、Peter Blömeke、Gerold Adler、Alfred Franke。プレス枚数は500枚とされ、かなり限られた流通だった記録になっている。

バンドの背景

Morpheusのルーツは1971年のワーバーグにさかのぼる。前身バンドOpossumでは、ロック寄りの演奏から、より開放的なジャズ・インプロヴィゼーションへと音楽性が移っていった。その後、メンバーの方向性の違いから分裂が起こり、より構成を重視しつつもロックとメロディを残す側がMorpheusになった、という流れ。歌を置かず、全曲オリジナルのインストゥルメンタルに絞っている点も、この作品の性格をはっきり示している。

作品の位置づけ

『Rabenteuer』はMorpheusにとって唯一のアルバムであり、バンドの活動をそのまま残した記録として見られる作品。1977年初頭にグループは解散しており、この盤はその短い活動期間の集約になっている。のちに1998年にCD再発が行われ、アルバム・セッションからのボーナストラックが1曲追加された。今回の2004年盤はAmber Soundroomからの再発で、オリジナルの1976年盤とは発表時期が異なる。

タイトルについて

『Rabenteuer』というタイトルは、Peter “Rabe” Blömekeの“Rabe”と、“Abenteuer”を組み合わせた言葉遊びになっている。ドイツ語の語感を使った、バンド内の呼び名と作品名をつなげた形。作品そのものの性格を示す、身内感のある命名と言えそうだ。

音楽の内容

ジャンル表記はジャズ、ロック、スタイルはジャズロック。演奏はインストゥルメンタル中心で、ロックの推進力と、ジャズ由来の展開を持つタイプの作品として整理されている。前身バンドの流れを踏まえると、完全な即興一辺倒ではなく、構成を持った演奏を軸にしている点がポイントになりそうだ。

同時代のドイツのジャズロックやプログレッシブ・ロックの文脈では、より自由度の高い即興と、ロックのリズム感やメロディを行き来するバンドのひとつとして捉えられる。派手なヒット曲が前面に出るタイプではなく、アルバム全体でバンドの演奏感を追う作品の性格が強い。

再発盤について

2004年盤は、オリジナルの1976年盤から28年後の再発。オリジナルが500枚プレスだったことを考えると、再発盤は作品に触れる機会を広げた版と見られる。さらに1998年のCD再発ではボーナストラックが追加されているため、オリジナル盤と再発盤では収録内容に違いがある。

まとめ

『Rabenteuer』は、ワーバーグのローカルな活動から生まれた、Morpheus唯一のアルバム。歌なしのインストゥルメンタル、1976年の自主録音、500枚プレスという条件が、そのまま作品の輪郭になっている。ドイツの70年代ジャズロックの一断面として、バンドの成り立ちと短い活動期間をそのまま閉じ込めたような1枚だ。

トラックリスト

  • A1 – Rabenteuer (9:55)
  • A2 – Brandung (5:00)
  • A3 – Breitmaulfrosch (5:15)
  • B1 – Oktober ’74 (2:16)
  • B2 – Tanz Der Morphine (3:10)
  • B3 – Abflug (15:00)

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2026.08.12
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