• TOP
  • Funk / Soul
  • Brian Auger’s Oblivion Express – Second Wind (1972)

Brian Auger’s Oblivion Express – Second Wind (1972)

Brian Auger’s Oblivion Express『Second Wind』について

『Second Wind』は、Brian AugerのOblivion Express名義で1972年に発表された作品です。ジャズ・ロック、ジャズ・ファンク、プログレッシブ・ロックの要素を行き来しながら、オルガンを軸にしたバンド演奏を前面に出した一枚として知られています。Brian Augerはジャズ、ロック、ファンクを横断してきた鍵盤奏者で、この時期のOblivion Expressは、彼のソロ色よりもバンドとしてのまとまりを強く感じさせる編成になっている印象です。

作品の位置づけ

Oblivion Expressは1970年に始動したジャズ・ロック・フュージョン・バンドで、後にThe Average White BandへつながるドラマーのRobbie McIntoshやSteve Ferrone、ギタリストのJim Mullenらを育てたことでも知られます。『Second Wind』は、その初期展開の中で出てきた作品で、Augerのオルガンとリズム隊の推進力が噛み合う時期の記録といえそうです。

この頃のBrian Auger周辺は、英米のジャズ・ロック、ソウル、ファンクが交差していた時代背景の中にあり、同時代のフュージョン系作品と比べても、R&B寄りのグルーヴとロックの押し出しが比較的はっきりしている流れです。オルガン・トリオ的な感触と、バンドアンサンブルの厚みが同居するタイプの作品として捉えやすいです。

録音とリリース

録音はロンドンのAdvision Studios、23 Gosfield Streetで行われています。リリースはUS盤で、RCAのIndianapolis pressing。1972年時点のオリジナル盤として流通した作品です。制作クレジットには「A Nasty Production」とあります。

音の特徴

Brian Augerの作品は、鍵盤がただ伴奏に回るのではなく、曲の推進力そのものを作るところに特徴があります。『Second Wind』でも、オルガンのフレーズが前へ出て、そこにドラム、ベース、ギターが重なっていく構図が見えやすいです。ジャズの即興性を保ちながら、ロックの直線的なノリとファンクの反復感をつないでいく作りで、演奏中心の聴き方がしやすい作品といえます。

また、メンバー表を見ると、Alex Ligertwood、Jim Mullen、Robbie McIntosh、Steve Ferrone、Dave Dowle、Clive Chaman、Godfrey McLeanら、のちに別のバンドやセッションで名を見かける演奏者が含まれています。こうした顔ぶれもあって、単なるAugerのソロ・プロジェクトというより、英国のジャズ・ロック周辺の人脈が交差する場としても興味深い一枚です。

同時代とのつながり

1972年は、ジャズ・ロックや初期フュージョンが多様化していた時期です。よりジャズ寄りに振れる作品もあれば、ロックやソウルの比重を強める作品もありましたが、Brian AugerのOblivion Expressは後者の感触が比較的強い側に入るように見えます。オルガンを中心にした熱量のあるバンド・サウンドという点では、英国のジャズ・ロック文脈の中で語りやすい作品です。

作品を聴くときのポイント

  • Brian Augerのオルガンが曲全体をどう引っ張るか
  • リズム隊の反復と押し出しの強さ
  • ギターと鍵盤の掛け合い
  • ジャズの伸びやかさとロックの直進性の同居

まとめ

『Second Wind』は、Brian AugerのOblivion Expressが1972年に残した、バンド・アンサンブル重視のジャズ・ロック作品です。Advision Studiosで録音されたUS盤として流通し、当時の英国ジャズ・ロック/ファンクの空気をまとった一枚。Brian Augerのオルガンを軸に、後年それぞれの場で活躍するメンバーたちの演奏が交わる点も、この作品の見どころになっています。

トラックリスト

  • A1 – Truth
  • A2 – Don’t Look Away
  • A3 – Somebody Help Us
  • B1 – Freedom Jazz Dance
  • B2 – Just You, Just Me
  • B3 – Second Wind

関連動画

2026.08.04
この記事をシェア