Bauhaus – Ziggy Stardust / Third Uncle (1982)
Bauhaus「Ziggy Stardust / Third Uncle」について
Bauhausの「Ziggy Stardust / Third Uncle」は、1982年にUKでリリースされたシングル盤。英国のポストパンク・バンドとして知られるBauhausが、当時の自分たちの感覚で既存曲を取り込みながら提示した作品で、バンドの初期像をつかみやすい1枚になっている。
メンバーはPeter Murphy、Daniel Ash、Kevin Haskins、David Haskins。のちにゴシック・ロックの代表格として語られることが多いが、この時点では、まだパンク以後の鋭さと、演劇的な表現を行き来している時期の作品という印象が強い。
収録曲と内容
タイトル曲の「Ziggy Stardust」は、David Bowieの曲として広く知られる楽曲のカバー。一方の「Third Uncle」は、Brian Enoの楽曲のカバーで、Bauhausの側から見ると異なる質感の2曲を並べたシングルになっている。
この組み合わせは、Bauhausが単に自作曲で押し切るのではなく、同時代の英国ロックやアート寄りの文脈を自分たちの音に引き寄せていたことを示すもの。BowieとEnoという名前が並ぶだけでも、当時のBauhausがどこを見ていたかはかなりはっきりしている。
作品の位置づけ
Bauhausは1982年時点で、すでに後のゴシック・ロックの基盤を形にしつつあったバンド。とはいえ、このシングルは「Bauhausらしさ」を固定化するというより、影響源の再解釈を前に出した作品として見るほうが自然だ。
バンドは1983年にいったん解散するため、1982年のこの時期は短い活動の中でも重要な局面に当たる。のちに再結成やツアーを行うが、当時の勢いをそのまま切り取った盤としての意味合いが強い。
同時代とのつながり
このシングルに出てくるBowieとEnoの名前からもわかる通り、Bauhausは英国ロックの中でも、パンク以後の実験性や都市的な冷たさを共有する流れにいる。同時代のポストパンク勢の中でも、より暗い演出や音像を前に押し出していたバンドとして語られることが多い。
比較対象として名前が挙がりやすいのは、Joy DivisionやSiouxsie and the Bansheesあたり。Bauhausはそこに、より強い視覚的イメージと舞台性を持ち込んでいた印象がある。
盤の仕様
UK盤で、スリーブは薄手のカードを使ったグロス仕様。上部開口のスリーブになっている。ジャケット面の構成としては、Ziggy側にカタログ番号が入っており、Third Uncle側がフロント扱いになっている点が特徴的。
こうした細部は、シングル盤らしい作り方を感じさせる部分。コレクション面でも目に留まりやすい仕様だろう。
まとめ
「Ziggy Stardust / Third Uncle」は、Bauhausが1982年の時点でどんな音楽的背景を持っていたかを、カバー曲を通して示すシングル。BowieとEnoという英国ロックの重要人物を、自分たちの緊張感ある演奏と歌でどう再構成するか、その姿勢が見える1枚。
バンドの代表的なイメージであるゴシック・ロックに近い空気はありつつ、まだその輪郭が固まりきる前の、ポストパンクの延長線上にある作品として捉えやすい。
トラックリスト
- A1 – Ziggy Stardust (3:08)
- A2 – Party Of The First Part (5:22)
- B1 – Third Uncle (5:11)
- B2 – Waiting For The Man (5:31)