Under Milkwood – Under Milkwood (1969)
Under Milkwood『Under Milkwood』について
Under Milkwoodは、サンフランシスコ出身のサイケデリック・ロック・バンドによるセルフタイトル作で、オリジナルは1969年の作品として扱われている。今回の盤は2004年にイタリアで出た再発盤で、録音は1970年にサンフランシスコで行われたと記されている。60年代末から70年代初頭の西海岸サイケデリックの空気を伝える1枚として見られる内容だ。
作品の位置づけ
セルフタイトルのアルバムは、そのバンドの輪郭をそのまま示すことが多い。この作品も、Under Milkwoodというグループの音楽性をまとめて聴ける盤として位置づけやすい。メンバーにはRobert Michalsky、Stephen Mallory、Mike Lewthorne、Alphonse Barnet、Clara Miles、David Turner Jr.、John Thornamの名前が並ぶ。
サンフランシスコのサイケデリック・ロックといえば、同時代のシーンを代表するバンドがいくつも思い浮かぶが、この作品もその流れの中にある。大きなヒット曲で広く知られるタイプのレコードというより、シーンの周辺で鳴っていた音を記録した1枚として受け止めるのが自然だろう。
サウンドの印象
このアルバムは、ギターを軸にしたロックの骨格に、当時らしいサイケデリックな処理が乗るタイプの作品として語られることが多い。録音年代を踏まえると、音の質感や演奏のまとまりに、60年代末の西海岸ロックらしい手触りが出ている盤と考えられる。
一聴して派手な大ヒット曲を前面に出すというより、アルバム全体で流れを聴かせる構成の印象が強い。曲単位での強いフックよりも、演奏の進行や音の重なりに耳が向くタイプのサイケデリック・ロックだ。
同時代の文脈
1969年前後のサンフランシスコ周辺では、自由度の高いギター・ロック、長めの展開、メロディと即興の往復がひとつの特徴になっていた。この作品もそうした文脈の中で聴かれることが多いはずだ。比較対象としては、同じ地域のサイケデリック・ロックや、よりブルース色の強い西海岸ロックの流れが挙がりやすい。
再発盤として見ると、2004年のイタリア盤はコレクション用途でも扱われることがある。厚手のカードボード・スリーブ仕様で、レコードとしての物としての存在感も出しやすい。ランアウトはエッチング表記とのことなので、プレス周りの意匠も確認しやすい部類だ。
まとめ
Under Milkwood『Under Milkwood』は、サンフランシスコのサイケデリック・ロックを、アルバム単位で切り取った作品として見やすい。オリジナルは1969年作、今回の盤は2004年のイタリア再発盤。派手な代表曲で押すというより、当時のシーンの空気や演奏の流れをそのまま閉じ込めたような1枚として受け取れる。
トラックリスト
- A1 – Empty Room (4:56)
- A2 – Changing Seasons (4:23)
- A3 – Tell Me (5:33)
- A4 – Forgotten Bridge (3:49)
- A5 – Parade (2:44)
- B1 – Sandwiches Rock ‘N’ Roll (3:30)
- B2 – Lost Youth (1:30)
- B3 – Ballad Of The Spirit Of The World (6:21)
- B4 – Final Song (6:11)