Dolls – Dolls (1971)
Dolls『Dolls』(1971)について
スウェーデンのヴォーカル・トリオ、Dollsによる同名アルバム『Dolls』は、1971年にスウェーデンでリリースされた作品。メンバーはKerstin Dahl、Kerstin Bagge、Annica Risbergの3人で、女性3声のまとまりを軸にしたポップ作品として位置づけられる一枚だ。
ジャンル表記としてはPop、スタイルとしてSchlager、Pop Rock、Folk Rock、Vocalが挙がっている。北欧の1970年代初頭らしい、歌ものを中心にした空気感を持つ作品として見てよさそうだ。タイトルがそのまま『Dolls』なので、グループ名と作品名を一致させた自己紹介的なアルバムでもある。
作品の輪郭
この時期のスウェーデンのポップ/歌謡系作品は、メロディを前に出した作りと、歌声の重なりを重視した編曲が特徴になりやすい。Dollsもその流れの中にあるグループとして捉えやすい。3人の女性ヴォーカルが核にあるため、ソロ歌手のアルバムとは違って、ハーモニーや掛け合いが聴きどころになっていたはずだ。
Schlagerの要素が入ることで、親しみやすい旋律や明快なリズム感が想像しやすく、Pop RockやFolk Rockの要素からは、当時の英米のポップ・ロック感覚を取り込んだ編成も思い浮かぶ。とはいえ、あくまで中心は「歌」と「アンサンブル」側の作品だろう。
同時代の文脈
1971年のスウェーデンでは、ポップ・グループや女性ヴォーカル・グループが一定の存在感を持っていた時期でもある。後年のABBAのような大きな国際的成功がまだ本格化する前夜で、北欧ポップがどのように洗練されていくかを示す土壌が見えてくる。Dollsはその中で、トリオ編成の声の魅力を前面に出した存在として見ることができる。
比較の対象としては、同時代の北欧ポップや、女性コーラスを生かした欧州の歌謡ポップが思い浮かぶ。大仰なロック色よりも、曲の輪郭と歌唱の整理された印象が先に立つタイプの作品群との近さがある。
アーティストとしての位置づけ
Dollsは「Swedish vocal trio」というプロフィールどおり、グループの個性がそのまま作品の性格につながるタイプのアーティストだ。3人の名前がクレジットされていることからも、個々の歌声を合わせること自体が大きな魅力だったと考えやすい。グループ名と同名のアルバムを1st作として出しているため、まずはアーティスト像を提示する役割を持った作品として見える。
聴きどころの見方
実際の音像を確認するときは、まず歌声の重なり方、ユニゾンとハーモニーの切り替え、伴奏が歌をどこまで支えるかに注目すると、この作品の性格がつかみやすい。ポップ・アルバムとしては、メロディの運びとコーラスの配置が重要なはずで、そこにトリオならではのまとまりが出ているかがポイントになる。
また、スウェーデン制作の1971年盤という点では、英米のポップスをそのままなぞるというより、北欧らしい整った響きと、歌を中心に据えた設計が感じられる可能性が高い。作品全体としては、派手さよりも、声と曲の組み立てで聴かせるタイプのアルバムとして受け取れそうだ。
まとめ
Dollsの『Dolls』は、1971年のスウェーデンで生まれた女性ヴォーカル・トリオによる同名アルバム。Popを軸に、Schlager、Pop Rock、Folk Rock、Vocalの要素を含んだ、歌声中心の作品として整理できる。北欧ポップの流れの中で、3声のまとまりを前面に出した一枚として位置づけると、輪郭が見えやすい。
トラックリスト
- A1 – Ta’ En Chans
- A2 – Lätt Att Bära… Är Min Broder
- A3 – Låt Mej Vara Riktigt Nära
- A4 – Förr Var Det Skönt
- A5 – Låt Det Bli Din Egen Sång
- A6 – Alla Vi Människor
- B1 – Den Kväll Då Sista Tåget Gick
- B2 – Gamla Tider
- B3 – Se På Solen
- B4 – Små, Små Nära Ting
- B5 – Vi Ska Bli Flera