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Gravestone – Doomsday (1979)

のちに1980年代半ばのジャーマン・ヘヴィメタル・シーンで活動したグレイヴストーン(Gravestone)が、その前身となるプログレッシブ・ロック/クラウトロック期に残した1979年のデビュー・アルバム。南ドイツのバイエルン州イラーティッセン近郊で結成されたバンドが、自主レーベル(AVC Studio Production)から極少部数のみプレスした自主制作盤だ。

メタル期前夜、ダークなヘヴィ・プログレの時代

1980年代半ばには『Victim of Chains』などに代表される正統派パワーメタル/スピードメタル・バンドへと変貌を遂げたグレイヴストーンだが、1977年の結成当初は初期UFOのスペース・ロック路線やブラック・サバス、ユーライア・ヒープらの影響を色濃く受けたヘヴィ・プログレッシブ・ロックを志向していた。全曲の作曲を手掛けたリードギタリストのヴォルフガング・リットナー(Wolfgang Rittner)を中心に、暗鬱なハモンド・オルガンと長尺のツインギター・インタープレイを軸とした楽曲群が練り上げられた。

録音は1979年2月、AVCスタジオにて行われた。ボーカルとベースを兼ねるベルティ・マイダン(Berti Majdan)、リズムギターのルディ・ドルナー、オルガン奏者のアンディ・ミュラーに加え、ドラマーのマイク・シュミットがパーカッションとジャケットのイラストレーション・グラフィックを一手に手掛けている。

長尺のジャムと陰影に富んだアンサンブル

アルバムはヘヴィなギターリフとオルガンのユニゾンが印象的な表題曲「Doomsday」で幕を開ける。「Life In The Coffin」は8分近くに及ぶ楽曲で、ドゥーミーなテンポの重厚なアンサンブルから中盤以降の長尺ギターソロへと展開していく構成を持つ。

B面の中心をなす10分超の大曲「Corinne」では、叙情的なギターのアルペジオと哀愁を帯びたハモンド・オルガンの響きが静謐なトーンを作り出し、後半にかけてドラマチックな高揚を見せる。一方でラストの「Summer 1978」では、アコースティック・ギターを中心としたメロウな小品が配置され、アルバム全体の緊張感を解くような陰影のアクセントとなっている。

自主制作盤の希少性と再発による再評価

オリジナルLPはプライベート・プレスとしてごく少数のみ流通したため、長年にわたりクラウトロックやアンダーグラウンド・プログレのコレクターズ・アイテムとして扱われてきた。バンドは次作『War』(1980年)を経て急速にヘヴィメタル路線へと舵を切ったため、この初期のプログレ路線は本作と次作のみに限られている。2004年にはドイツのクラウトロック復刻専門レーベル「Garden of Delights」が、バンドのルーツを示すUFOのカバー曲「Flying」の未発表録音を追加して正規CD再発を行い、1970年代末期ドイツの知られざるハード・プログレ作品として認知が広がった。

トラックリスト

  • A1 - Doomsday (5:39)
  • A2 - Life In The Coffin (7:57)
  • A3 - Hope (4:49)
  • A4 - On The Run (4:05)
  • B1 - Stonage (4:28)
  • B2 - Corinne (10:02)
  • B3 - Summer 1978 (3:08)
2026.10.25
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