• TOP
  • Rock
  • Loverboy – Loverboy (1980)

Loverboy – Loverboy (1980)

Loverboy『Loverboy』について

カナダのロック・グループ、Loverboyのデビュー・アルバムが、1980年に登場した『Loverboy』。カナダのカルガリーで1979年に結成されたバンドで、この作品は彼らの初期像をそのまま示す1枚として位置づけられる。録音はバンクーバーのMountain Soundで行われ、カナダ・ロックの空気をそのまま閉じ込めたような内容になっている。

バンドの出発点としての1枚

Loverboyは、後に「Turn Me Loose」や「Working for the Weekend」といった代表曲で知られるようになるが、その前段階にあたるのがこのアルバム。1980年の時点では、のちの大きなヒットを予感させる骨格がすでに見えていて、Paul Deanのギター、Mike Renoのボーカルを軸にした直線的なロック・サウンドが中心になっている。いわゆるアリーナ・ロックの文脈で語られることが多いバンドだが、この初期作ではその輪郭がまだ素直に出ている印象がある。

収録音と演奏の印象

実際に聴くと、演奏はかなりきっちりしていて、リズムの押し出しが強い。Matt FrenetteのドラムとScott Smithのベースが土台を作り、そこにギターのリフと歌メロが乗る構成。派手な装飾よりも、曲を前へ進める力が前面に出る。ポップ・ロックとして整理された作りではあるが、演奏自体はロック寄りで、当時のFMラジオ向けハード・ロックやアリーナ系バンドと並べて語られることもありそうな内容。

代表曲と後年の評価

このアルバム単体での代表曲としては、後年の定番曲ほど広く知られているわけではないが、Loverboyというバンドの出発点を示す意味は大きい。のちに大ヒットする「Turn Me Loose」や「Working for the Weekend」は、このデビュー作の延長線上にある楽曲として聴ける。つまり、後年の成功作だけを切り離して聴くよりも、この1枚から入るとバンドの基本形が見えやすい。

同時代の空気

1980年前後の北米ロックには、キャッチーな歌メロとタイトなバンド演奏を前面に出す流れがある。Loverboyもその中にいて、同時代のアリーナ・ロックやポップ寄りのハード・ロックと共通する要素を持つ一方で、カナダ産バンドらしい堅実さも感じられる。大きな仕掛けで押すというより、バンドの一体感で聴かせるタイプの作品。

日本盤について

今回の日本盤は、Epic/Sony Inc.製造の表記があり、インサートと帯が付属する仕様。1980年のオリジナル作品として扱える盤で、当時の国内流通盤らしい作りになっている。録音クレジットはMountain Sound, Vancouver, B.C.、クレジット表記も1980年のカナダ・CBS Records Canada Ltd.に準じている。

まとめ

『Loverboy』は、Loverboyが後にアリーナ・ロックの代表的存在として知られる前の、出発点を記録したアルバム。デビュー作らしいまとまりの良さと、のちのヒットにつながる分かりやすい曲作りが同居している。代表曲の原型をたどる意味でも、バンドの初期像を確認する意味でも、1980年という時点の空気がそのまま残る1枚。

トラックリスト

  • A1 – The Kid Is Hot Tonite (4:29)
  • A2 – Turn Me Loose (5:38)
  • A3 – Always On My Mind (3:34)
  • A4 – Lady Of The 80’s (5:13)
  • B1 – Little Girl (3:57)
  • B2 – Prissy Prissy (4:22)
  • B3 – Teenage Overdose (4:19)
  • B4 – D.O.A. (3:45)
  • B5 – It Don’t Matter (5:04)

関連動画

2026.08.17
この記事をシェア