Aguaviva – Cosmonauta (1972)
Aguaviva『Cosmonauta』について
『Cosmonauta』は、スペインのフォーク・プログレッシブ・バンド、Aguavivaの作品。オリジナルは1972年、今回の盤は2005年リリースの再発盤にあたる。録音はマドリードのStudios Celadaで行われ、ゲートフォールド仕様のスリーヴとインサート付き、限定盤として出ている。
Aguavivaは1967年にJosé Antonio Muñozを中心に結成されたグループで、プロデューサーのManolo Díazが強く関わったバンドとして知られる。70年代前半にはPepe Egeaが主要な作曲・編曲を担い、スペインのロックとフォークの接点にある作品を残した。メンバーの入れ替わりが多いのもこのグループの特徴で、この盤にも複数の歌手・演奏者が参加している。
作品の位置づけ
『Cosmonauta』は、Aguavivaの活動が充実していた時期の一枚として捉えやすい作品。彼らはスペイン語圏のシンガーソングライターや文学的な題材とも近い場所にいて、同時代のスペイン産プログレ、あるいはフォーク色の強いロック作品の流れの中で聴かれることが多い。Aguavivaの文脈では、コーラスや語りを含む構成、アンサンブル重視の作りがひとつの持ち味になっている。
同時代のスペイン・ロックでは、TrianaやMägo de Ozのような後年の派手な展開とは違い、より室内的で、編曲や歌の重なりに重心を置く作品群がある。Aguavivaもその系譜に置くと見えやすいバンドで、『Cosmonauta』もそうした70年代初頭の空気を反映したタイトルといえる。
サウンドの印象
この作品は、フォーク由来の歌唱と、プログレッシブ・ロック寄りの構成感が同居するタイプのアルバムとして理解しやすい。演奏面では、ギター、ピアノ、ドラム、ベースが土台を作り、その上に複数のボーカルが重なる形が想像しやすい。Aguavivaらしい集団的な歌の作りが、曲ごとの輪郭を決めている印象。
タイトルの「Cosmonauta」が示す通り、当時のロックに見られる宇宙的なイメージを持つ作品としても読めるが、内容の軸はあくまで歌と編曲にある。派手な技巧を前面に出すというより、曲の流れ、声の配置、アレンジの積み重ねで聴かせるタイプの一枚。
再発盤としての見どころ
2005年盤は、1972年オリジナルの再評価や再流通の文脈で手に取られることが多い盤。ゲートフォールド・スリーヴとインサート付きという仕様は、当時の作品の雰囲気を伝えるうえでうれしいところ。オリジナル期のスペイン盤に触れにくい場合でも、作品全体の手触りを追いやすい形になっている。
まとめ
『Cosmonauta』は、Aguavivaの持つ集団的な歌唱、フォークとプログレの接点、70年代スペイン・ロックの空気をまとめて感じやすい一枚。バンドの活動史の中でも、メンバーと編曲の力がよく出る時期の作品として見てよさそうだ。
- アーティスト: Aguaviva
- タイトル: Cosmonauta
- オリジナルリリース: 1972年
- 盤のリリース: 2005年
- 録音: Studios Celada, Madrid
- 仕様: Gatefold sleeve, insert, Limited Edition
トラックリスト
- A1 – Estallido Del Miedo
- A2 – Estallido De La Luz
- B1 – Estallido De La Maquina
- B2 – Estallido Del Silencio