Yes – 90125 (1983)

Yes『90125』について

Yesの『90125』は、1983年に発表された11作目のスタジオ・アルバム。プログレッシブ・ロックの代表格として知られるYesが、よりポップでコンパクトな感触を前面に出した時期の作品であり、バンドの中でも大きな転機として語られることが多いアルバムだ。

作品の位置づけ

それまでのYesは、長尺曲や複雑な展開、神秘的な歌詞、緻密なアートワークで知られてきたが、『90125』ではそうした要素を残しつつ、より明快なリフと強いビート、洗練されたポップ感がはっきりしている。プログレ、アート・ロック、ポップ・ロックが交差する内容で、80年代らしい音像へと寄っていった作品といえる。

アルバム名は、当時のオリジナル・カタログ番号に由来するものとして知られている。作品としては、Yesの中でも商業的に最も成功したアルバムのひとつに数えられ、バンドの新しい局面を示した一枚。

サウンドの特徴

全体の印象は、硬質なギターの切れ味と、シンセを含む整った音の配置が目立つ作り。プログレ由来の構成感を保ちながらも、曲のフックが前に出ていて、80年代初頭のロック・サウンドとしてまとまりがある。複雑さだけで押し切るのではなく、リズムの輪郭やコーラスのわかりやすさが際立つタイプの作品だ。

同時代の流れで見ると、プログレ勢が新しい時代の音作りへ適応していく中での代表的な例とも言える。従来のYes像と、よりラジオ向きのロック感覚が同居している点が、このアルバムの特徴になっている。

代表曲とヒット

この作品からは「Owner Of A Lonely Heart」が大きなヒットになった。アメリカではバンド初の全米1位を記録しており、『90125』の存在を決定づける楽曲として知られている。鋭いギター・リフとリズミカルな構成が印象的で、Yesの代表曲としても広く認識されている。

ほかにも本作からは複数のシングルが出ており、アルバム単位での浸透度も高い。バンドのカタログの中でも、楽曲の輪郭がはっきりした一枚として位置づけられる。

リリース情報

  • アーティスト: Yes
  • タイトル: 90125
  • オリジナル・リリース年: 1983年
  • リリース国: Japan
  • ジャンル: Rock
  • スタイル: Art Rock, Prog Rock, Pop Rock

Yesの長いキャリアの中でも、『90125』は音楽性の更新がはっきり見える作品だ。プログレッシブ・ロックの文脈を踏まえながら、80年代のメインストリームにも届いたアルバムとして、今もよく参照される一枚になっている。

トラックリスト

  • A1 Owner Of A Lonely Heart (4:26)
  • A2 Hold On (5:15)
  • A3 It Can Happen (5:26)
  • A4 Changes (6:17)
  • B1 Cinema (2:07)
  • B2 Leave It (4:12)
  • B3 Our Song (4:17)
  • B4 City Of Love (4:49)
  • B5 Hearts (7:34)

関連動画

2026.05.26