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The Moody Blues – Long Distance Voyager (1981)

The Moody Blues『Long Distance Voyager』について

The Moody Bluesは、1964年にイギリス・バーミンガムで結成されたロック・グループだ。フルートや鍵盤を含む編成、歌と演奏を分けすぎない一体感のあるサウンドで知られ、のちにロックの殿堂入りも果たしている。そうしたバンドが1981年に発表した10作目のスタジオ・アルバムが『Long Distance Voyager』で、日本盤も同年に登場している。

この作品は、バンドの長い活動の中では1970年代の休止を経た後の再始動期に位置する1枚だ。初期からのメンバーであるグレアム・エッジ、レイ・トーマス、ジャスティン・ヘイワード、ジョン・ロッジに加え、キーボードにはパトリック・モラーツが参加している。1980年代に入った時点でのThe Moody Bluesのまとまりを、そのまま記録したアルバムといえる。

作品の輪郭

ジャンル表記はロック、スタイルはアート・ロック、ポップ・ロック、シンフォニック・ロック。The Moody Bluesらしい、メロディを前面に出しつつ、鍵盤やアレンジで曲を組み立てていく作りが中心だ。1960年代後半から70年代にかけての代表作と同じく、単なるギター主体のロックではなく、構成の丁寧さが目立つタイプのアルバムとして見られている。

この時期の同系統のバンドとしては、YesやGenesisのようなプログレッシブ・ロック寄りのグループ、あるいは10ccのようにポップな感覚を持った英国ロックの流れの中で語られることが多い。とはいえ、The Moody Bluesの場合はフルートやコーラスを含む独特の音像が先に立つ。

代表曲とアルバムの位置づけ

『Long Distance Voyager』からは「The Voice」「Gemini Dream」「Talking Out of Turn」「Your Wildest Dreams」などが広く知られている。特に「Gemini Dream」は、この時期のバンドを代表する楽曲のひとつとして触れられることが多い。アルバム全体としても、70年代までの壮大さを引き継ぎながら、80年代初頭のシングル志向の聴きやすさを持ち込んだ作品として扱われている。

実際に聴くと、曲ごとの輪郭が比較的はっきりしていて、歌メロが前に出る場面が多い。そこにモラーツの鍵盤が厚みを足し、ヘイワードのギターとロッジのベース、トーマスの管楽器系の音色が重なる。派手さを競うというより、整った構成で曲を運ぶ印象が残る。

日本盤について

この日本盤は1981年にキングレコードから製造されたものだ。表記上はP1981 The Decca Record Co. Ltd.、Manufactured by King Record Co.,Ltd. Japanとなっている。オリジナルの1981年作品を、日本で当時の流通に合わせてリリースした盤という位置づけになる。

The Moody Bluesの中での意味

『Long Distance Voyager』は、The Moody Bluesの長いキャリアの中でも、70年代の活動休止後に再びアルバム制作の流れをつくった時期の中心作として見やすい。初期のサイケデリック路線だけでなく、より洗練されたアルバム作りを進めてきたバンドが、80年代の入口でどう鳴っていたかを示す1枚だ。

英国ロックの中でも、メロディ重視、編曲重視、そしてアルバム単位で聴かれることの多いタイプの作品として、The Moody Bluesの音楽性を確認しやすい内容になっている。

トラックリスト

  • A1 – The Voice (5:11)
  • A2 – Talking Out Of Turn (7:17)
  • A3 – Gemini Dream (4:05)
  • A4 – In My World (7:17)
  • B1 – Meanwhile (4:07)
  • B2 – 22,000 Days (5:24)
  • B3 – Nervous (5:40)
  • B4 – Painted Smile (3:22)
  • B5 – Reflective Smile (0:36)
  • B6 – Veteran Cosmic Rocker (3:09)

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2026.08.19
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