Paris – Paris (1976)

Paris『Paris』について

Parisは、元Fleetwood MacのBob Welchを中心に、Jethro Tull出身のGlenn Cornick、NazzでTodd Rundgrenと活動していたThom Mooneyらによって結成されたアメリカのロック・トリオだ。1975年に始動し、1976年にセルフタイトルの『Paris』を発表している。

この作品は、ハードロック色の強い内容として知られる1枚で、Bob Welchのギターと歌を軸に、ベースとドラムが前に出る編成の強みがはっきり出ている。Fleetwood Mac在籍後のWelchが、自分のバンドとしてどんな音を鳴らしたかったのかが見えやすいアルバムでもある。

バンドの背景

Parisは、いわゆる大所帯のバンドではなく、3人編成のパワー・トリオとして組まれた。Bob WelchはFleetwood Macでの活動で知られ、Glenn CornickはJethro Tull初期のベーシスト、Thom MooneyはNazzでの経歴を持つ。経歴の異なる3人が集まっている点に、このバンドの成り立ちがある。

そのため、単なるBob Welchのソロ色ではなく、各メンバーのバンド経験がそのまま持ち込まれたようなまとまりになっている。70年代半ばのアメリカン・ロック、ハードロックの文脈で見ても、こうした編成はわかりやすい。

『Paris』の内容

『Paris』は1976年のオリジナル・リリースで、こちらの盤は1978年に日本で出たものだ。盤面には「Made in Japan」とある。オリジナル盤から2年ほど後の日本盤という位置づけになる。

音の中心は、Bob Welchのボーカルとギター、そしてリズム隊の押し出し。派手な装飾で聴かせるというより、演奏の骨組みで引っ張るタイプのアルバムだ。ハードロック寄りの直線的な感触があり、同時代のアメリカン・ロックの中でも、比較的ストレートなバンド演奏に寄った作品として受け取れる。

ボブ・ウェルチのキャリアの中では、Fleetwood Mac脱退後のソロ活動と並んで、バンド形態で自分の音を出した時期の記録として位置づけやすい。Paris名義での活動は長く続いたわけではないので、この1作はバンドの輪郭を確認するうえで重要なタイトルになる。

同時代の文脈

1970年代半ばのロックは、ブルース寄りのハードロック、アリーナ志向のサウンド、メロディ重視のギター・ロックが並走していた時期だ。Parisもその中に置くと見えやすい。Fleetwood Mac、Jethro Tull、Nazzといった各メンバーの前歴を踏まえると、プログレッシブな複雑さよりも、バンドとしての推進力を前面に出した作品として整理しやすい。

日本盤としてのポイント

1978年の日本盤なので、作品そのものは1976年の内容をそのまま伝えるものだ。国内での流通としては、オリジナル盤より少し後の時期に入ってきた形になる。レーベルや帯の仕様などは別として、音源としては1976年の『Paris』を聴く盤という理解でよい。

まとめ

Paris『Paris』は、Bob Welchを中心にしたパワー・トリオの初期作で、70年代半ばのアメリカン・ハードロックの空気を持ったアルバムだ。Fleetwood Mac脱退後のWelchの動き、そしてCornickやMooneyの経歴を合わせて見ると、バンドの出自そのものが作品の輪郭になっている。

日本盤は1978年リリースで、オリジナルの1976年作品を後年に国内で聴ける形にした1枚。バンドの始まりを知る資料としても、Bob Welchのキャリアを追ううえでも、押さえどころのあるタイトルだ。

トラックリスト

  • A1 – Black Book (3:04)
  • A2 – Religion (5:18)
  • A3 – Starcage (3:53)
  • A4 – Beautiful Youth (3:34)
  • A5 – Nazarene (3:55)
  • B1 – Narrow Gate (La Porte Etroite) (6:38)
  • B2 – Solitaire (4:00)
  • B3 – Breathless (3:19)
  • B4 – Rock Of Ages (3:09)
  • B5 – Red Rain (3:20)

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2026.10.15
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