Babe Ruth – Best Of Babe Ruth (1977)

Babe Ruth『Best Of Babe Ruth』について

Babe Ruthは、1971年にイギリスで結成されたロック・バンドで、もともとはShacklockという名義で活動を始めたグループだ。中心人物はギタリスト/ソングライターのAlan Shacklockで、1970年代前半のUKロック文脈の中で、ハードなギター・サウンドと演奏力の高さを持つバンドとして知られている。『Best Of Babe Ruth』は、その活動期の楽曲をまとめたベスト盤で、オリジナルのリリース年は1977年、こちらの盤は1986年にUKで出た再発盤になる。

バンドの位置づけ

Babe Ruthは、長く大きな商業的成功で語られるタイプのバンドというより、70年代英国ロックの中で個性を残した存在として見られることが多い。1976年にいったん解散しており、このベスト盤は、バンドの初期活動を振り返る形でまとまった一枚といえる。のちに2002年にはアルバム『Que Pasa』のため再結成しているが、この『Best Of Babe Ruth』は、まず70年代の本体を知るための資料性が強い作品だ。

サウンドの特徴

ジャンル表記はRock、スタイルはHard Rock。Babe Ruthの音は、単なる直線的なハードロックというより、リズムの動きや曲展開に工夫があるところが目立つ。ギターの切れ味、ヴォーカルの押し出し、曲の組み立ての細かさが印象に残るタイプだ。70年代の同時代バンドで言えば、よりアメリカ的な厚みを持つハードロック勢とも、英国のブリティッシュ・ロック勢とも比較されやすいが、Babe Ruthはその中でも少し独特な立ち位置にある。

収録曲の聴きどころ

ベスト盤なので、バンドの代表曲を追う目的で手に取られることが多い。Babe Ruthを語るうえでよく挙がるのは、初期の代表曲群で、特に「The Mexican」はバンドの名前を広く知らしめた曲として扱われることが多い。重心の低いリフ、印象的な構成、ライヴ感のある進行が特徴で、Babe Ruthの個性がまとまって見える一曲だ。

また、ヴォーカルのJenny Haanの存在感も重要だ。ハードロック・バンドの中でも女性ヴォーカルを前面に出した編成で、歌の強さがバンド全体の印象を決めている。単に勢いで押すのではなく、曲によっては緩急やドラマ性もあり、そのあたりがベスト盤で通して聴くと見えやすい。

1986年盤としての特徴

1986年のUK盤は、1977年のオリジナル盤をもとにした再発で、スリーヴ・アートワークが異なる点が大きい。内容の核はオリジナル期の楽曲集でありつつ、装丁の違いによって当時の再評価の流れも感じられる。70年代のバンドを80年代に改めてコンパイルし直す流れは珍しくなく、この盤もそうした文脈の中に置ける。

メンバーについて

クレジットには、Ellie Hope、Alan Shacklock、Jenny Haan、Dave Hewitt、Bernie Marsden、Dave Punshon、Ed Spevock、Steve Gurl、Chris Holmes、Dick Powellの名前が並ぶ。Babe Ruthはメンバーの入れ替わりも含めて活動していたバンドで、このベスト盤はそうした時期の楽曲をまとめて振り返る性格が強い。

まとめ

『Best Of Babe Ruth』は、Babe RuthというUKハードロック・バンドの輪郭をつかむための編集盤だ。70年代英国ロックの中で、演奏力と楽曲の作り込みを備えたバンドとしての姿が見えてくる。とくに「The Mexican」を含む代表曲の流れを通して聴くと、バンドの持っていた硬質さと独自性がわかりやすい一枚といえる。

トラックリスト

  • A1 – Wells Fargo
  • A2 – Ain’t That Livin’
  • A3 – Private Number
  • A4 – Theme From For A Few Dollars More
  • A5 – Joker
  • A6 – Dancer
  • B1 – The Duchess Of Orelans
  • B2 – Black Dog
  • B3 – If Heaven’s On Beauty’s Side
  • B4 – Lady
  • B5 – Jack O’Lantern

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2026.06.25