Alphataurus – Alphataurus (1973)

Alphataurus『Alphataurus』(1973)

イタリア、ミラノ出身のプログレッシブ・ロック・バンド、Alphataurusによる1973年のセルフタイトル作。初期70年代のイタリアン・プログレの流れの中でも、ヘヴィな演奏と叙情的な展開をあわせ持つ作品として知られている。

作品の位置づけ

Alphataurusは1970年に結成されたバンドで、このアルバムは彼らの名をそのまま掲げたデビュー作。バンドの出自や活動歴は多くを語られていない一方で、この1枚は70年代イタリア・プログレの代表的な作品のひとつとして扱われることが多い。Museo RosenbachやIl Balletto Di Bronzoと並べて語られることもあり、同時代のイタリア勢の文脈の中で位置づけやすい作品だ。

サウンドの特徴

演奏はヘヴィなパートと静かなメロディックな場面の切り替えがはっきりしていて、楽曲の中で緩急がつけられている。キーボードの存在感も大きく、テーマを長めに展開していく構成が印象に残る。録音は70年代のロック作品らしい質感で、音の輪郭はやや素朴だが、各パートの役割は見えやすい。

ボーカルは強い張りを持ったタイプで、音の流れに対してはっきりした輪郭を与えている。サイケデリック・ロック、プログレッシブ・ロック、シンフォニック・ロックの要素が重なった内容で、単なる技巧披露というより、曲ごとの構成の流れを追うタイプのアルバムといえる。

同時代のイタリアン・プログレとの関係

1970年代前半のイタリアでは、重厚なバンド・サウンドとクラシカルな鍵盤アレンジを組み合わせた作品が多く生まれている。Alphataurusもその中にあり、当時のイタリアン・プログレらしい劇性と、ギターとキーボードの対比が目立つ。ジャンル全体の流れの中では、より知られたグループの陰で語られることが多いが、熱心なプログレ・リスナーの間では評価の高い一枚として知られている。

メンバーとその後

クレジットには Alfonso Oliva、Pietro Pellegrini、Guido Wasserman、Giorgio Santandrea、Michele Bavaro、Claudio Falcone の名が並ぶ。バンドはその後しばらく表舞台から遠ざかり、後年になって再編されている。オリジナル・メンバーの一部は再結成にも関わり、ライブ活動や新旧曲を含む作品へとつながっていく。

ひとこと

Alphataurus『Alphataurus』は、初期70年代イタリアン・プログレの特徴がまとまったセルフタイトル作。ヘヴィさ、メロディ、キーボードの展開が交差する、同時代の空気をよく伝えるアルバムだ。

トラックリスト

  • A1 Peccato D’Orgoglio (12:22)
  • A2 Dopo L’Uragano (5:05)
  • A3 Croma (3:16)
  • B1 La Mente Vola (9:20)
  • B2 Ombra Muta (9:43)

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2026.05.14