The Doors – Classics (1985)
The Doors『Classics』
The Doorsの『Classics』は、1985年にUSで登場したコンピレーション盤。Jim Morrisonのヴォーカル、Ray Manzarekのオルガン、Robby Kriegerのギター、John Densmoreのドラムという基本編成の魅力を、短い尺の中でまとめて確認できる一枚だ。
バンドの輪郭が見えやすい編集盤
The Doorsは、1965年にロサンゼルスで結成されたアメリカのロック・バンド。サイケデリック・ロックとブルース・ロックを土台にしつつ、鍵盤が前に出る編成とMorrisonの語り口の強い歌唱で、同時代のロックの中でも独特の存在感を持っていた。
この『Classics』も、そのバンド像がつかみやすい内容になっている。ギターとオルガンがぶつかり合うように進む曲、一定のビートの上で声が前面に出る曲など、The Doorsらしい構成が並ぶ印象だ。
サウンドの特徴
音の中心にあるのは、重すぎないのに粘りのあるリズムと、オルガンの持続音。そこへKriegerのギターがフレーズを差し込み、Morrisonのヴォーカルが曲の輪郭を強くしていく。ブルース由来の進行を持ちながら、単純に土臭いだけでは終わらないところが、このバンドの持ち味といえる。
全体としては、直線的なロックの推進力と、少しひねった展開が同居する内容。USロックの中でも、The ByrdsやJefferson Airplaneとは違う方向に振れた、鍵盤主導のバンド・サウンドとして整理しやすい。
代表曲をめぐるポイント
The Doorsには「Light My Fire」「Break On Through (To the Other Side)」「Riders on the Storm」など、広く知られた代表曲がある。『Classics』は、そうしたバンドの印象を短く追える編集盤として位置づけやすい。
Jim Morrisonの死後、バンドは1973年に解散しているため、この作品はオリジナル活動期のまとまりを後から見直す形の1枚でもある。バンドの中心にあった声と鍵盤の関係、そのままの印象が残りやすい構成だ。
同時代との関係
1960年代後半のUSロックには、ブルースの要素を強めたバンドや、実験性を押し出すバンドが多かった。その中でThe Doorsは、ハードな演奏とポエトリー的な歌を結びつけた点で、かなり個性的な立ち位置にいた。クラシック・ロックの文脈で語られることが多いのも、その輪郭のはっきりした音作りによるところが大きい。
ひとこと
『Classics』は、The Doorsというバンドの基本形を手早く見渡せる編集盤。オルガン、ギター、低めのビート、そしてMorrisonの声、その組み合わせがそのままこのバンドの個性になっている。
トラックリスト
- A1 Strange Days (3:05)
- A2 Love Her Madly (3:18)
- A3 Waiting For The Sun (3:58)
- A4 My Eyes Have Seen You (2:22)
- A5 Wild Child (2:36)
- A6 The Crystal Ship (2:30)
- A7 Five To One (4:22)
- B1 Roadhouse Blues (Live) (3:49)
- B2 Land Ho! (4:08)
- B3 I Can’t See Your Face In My Mind (3:18)
- B4 Peace Frog (2:52)
- B5 The Wasp (4:12)
- B6 The Unknown Soldier (3:10)
Exodus – The Most Beautiful Day (1980)
Exodus『The Most Beautiful Day』(1980)について
ポーランドのプログレッシブ・ロック/シンフォニック・ロック・グループ、Exodusによる『The Most Beautiful Day』。1980年に登場した作品で、バンドの初期を代表する一枚として位置づけられるタイトル。ポーランドの「Muzyka Młodej Generacji」の流れの中でも知られる存在で、同国のシンフォニック・ロック史を語るうえで外せないグループのひとつ。
作品の輪郭
ジャンル表記はロック、スタイルはアート・ロック、シンフォニック・ロック。構成のある展開や鍵盤を軸にした厚み、曲の流れを重視する作りが想像しやすい内容。リズムは一定の推進力を保ちながら、楽曲ごとに場面が切り替わるタイプの作品として捉えられる。
メンバーには Andrzej Puczyński、Władysław Komendarek、Paweł Birula、Wojciech Puczyński、Zbigniew Fyk、Marek Wójcicki が参加。バンドの編成がしっかりとしたアンサンブルを支える形で、シンフォニック・ロックらしいまとまりにつながっている印象。
バンドの中での位置づけ
Exodusは1976年にワルシャワで結成され、1985年まで活動したポーランドのプログレッシブ・ロック・バンド。『The Most Beautiful Day』は、その活動初期の空気を伝える作品として見やすい。のちに編成変更を経てバンド名も変わっていくため、1980年のこの作品は、Exodusという名前で残された時期の記録としても意味を持つ。
同時代とのつながり
ポーランドの同時代シーンでは、KrzakやKombiと並んで語られることもある存在。英米のプログレッシブ・ロックと比べると、より地域のシーンに根ざした色合いがあり、シンフォニックな構成美とロックの推進力を組み合わせた流れの中で聴かれることが多いタイプ。
聴きどころのイメージ
- 鍵盤を中心にした編成感
- 曲展開を重ねる構成
- アート・ロック寄りの組み立て
- シンフォニック・ロックらしい層のあるアンサンブル
ヒット曲や広く知られた代表曲については、この作品情報からは特定しきれないが、アルバム全体を通してバンドの初期像をつかむには十分な内容として捉えられる。ポーランドのプログレッシブ・ロック史の中で、Exodusの名前を確認するうえで重要な一枚。
トラックリスト
- A1.1 Ci Wybrani (9:00)
- A1.2 Stary Noe
- A2 Złoty Promień Słońca (5:15)
- A3 Widok Z Góry Najwyższej (5:45)
- Ten Najpiękniejszy Dzień – Suita (19:20)
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Shark Move – Ghede Chokra’s (1973)
Shark Move『Ghede Chokra’s』について
インドネシアのロック・シーン初期を代表するバンド、Shark Moveによる『Ghede Chokra’s』は、1973年の作品として知られている。バンドは1970年にバンドンで結成され、ギターとボーカルを担当したBenny Soebardjaを中心に活動した。ロックに伝統的なハーモニーやプログレッシブな要素を重ねた、同国の先駆的なグループのひとつという位置づけだ。
サウンドの印象
このアルバムは、ロックを軸にしながらサイケデリック・ロックとプログレッシブ・ロックの要素を含む内容。リズムの組み立てや曲展開にひねりがあり、一般的な歌謡ロックとは少し距離のある手触りだ。英語詞の曲も含まれていて、当時のローカルなロック作品の中でも実験的な性格がうかがえる。
演奏面では、ギター、キーボード、リズム隊がそれぞれ前に出る場面があり、曲ごとに質感が変わる構成。ストレートなロックの勢いと、複雑な展開を持つ楽曲が同居している印象になる。
バンドの文脈
Shark Moveは、同時代のインドネシアでまだソフトなポップ寄りの音楽が主流だった中で、より実験的な方向に踏み込んだバンドとして語られることが多い。インドネシアのロック史の中では、伝統的な要素と西洋的なロック語法を結びつけた先駆例のひとつと見てよさそうだ。
その後、Benny Soebardjaは新たにGiant Stepを結成しているため、『Ghede Chokra’s』はShark Moveというバンドの短い活動期を示す記録としても重要な一枚になっている。
収録メンバー
- Bhagu Ramchand
- Sammy Zakaria
- Soman Loebis
- Benny Soebardja
- Janto Diablo
ひとこと
1970年代初頭のインドネシアで、ロック、サイケデリック、プログレッシブの要素を組み合わせた作品。英語詞の曲も交えつつ、当時のローカル・ロックの中ではかなり実験性の強い内容として残っている。
トラックリスト
- A1 My Life
- A2 Butterfly
- A3 Harga
- B1 Evil War
- B2 Bingung
- B3 Insan
- B4 Madat
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Andy Summers – XYZ (1987)
Andy Summers『XYZ』
Andy Summersは、The Policeで知られる英国出身のギタリスト。そのソロ作『XYZ』は1987年の作品で、ロックを軸にソフトロックやポップロックの感触を交えた一枚になっている。バンドでの鋭いギター・ワークとは少し違い、ここでは曲の流れや音の重なりを意識した作りが目立つ印象だ。
作品の雰囲気
サウンドは、ギターの細かなフレーズを中心に組み立てられたもの。リズムはきっちりとした骨組みを保ちながら、音数を詰め込みすぎない構成が続く。ロックの推進力を持ちつつ、ポップな聴きやすさも感じさせるあたりが特徴的だ。派手さを前面に出すというより、音の配置で流れを作るタイプの作品といえる。
Andy Summersにとっての位置づけ
1980年代後半のソロ活動の中で見ていくと、『XYZ』はギタリストとしての持ち味をそのままに、より個人の作家性を前に出した時期の作品として捉えやすい。The Policeの文脈で語られやすい人物だが、ソロではロックだけでなく、ジャズ・フュージョンやニューエイジ、フォークまで含む広い作風を持っている。その流れの中で、ここではソフトロック寄りの整理された感触が印象に残る。
同時代の空気
1987年という時期を考えると、ロックの中でも洗練されたアレンジや、メロディを重視した作りが目立つ頃。Andy Summersの音も、その流れと無理なく接続している。ギター主体のロックでありながら、過度に硬質には寄らず、ポップロックとしての輪郭を保っている点が見どころだ。
まとめ
『XYZ』は、Andy Summersのギタリストとしての感覚と、ソロ作ならではの構成感が合わさった1987年のロック作品。The Policeのイメージを知っていると、そこから少し距離を取った落ち着きのある音作りが見えやすい一枚だ。
トラックリスト
- A1 Love Is The Strangest Way (4:20)
- A2 How Many Days (6:11)
- A3 Almost There (4:30)
- A4 Eyes Of A Stranger (4:47)
- A5 The Change (2:53)
- B1 Scary Voices (4:37)
- B2 Nowhere (4:35)
- B3 XYZ (2:46)
- B4 The Only Road (3:40)
- B5 Hold Me (4:48)
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Birth Control – Titanic (1978)
Birth Control『Titanic』について
Birth Controlの『Titanic』は、1978年にドイツでリリースされたアルバム。Berlinで1966年に結成されたこのバンドは、German Rockの中でも長い活動歴を持つ存在として知られている。ハードロックを軸に、プログレッシブ・ロックの要素を織り込んだ作風で、1970年代後半の時点でもその輪郭がはっきりしている作品だ。
サウンドの印象
この時期のBirth Controlらしく、演奏はリズムの粘りと展開の多さが印象に残る。ギターを中心にした厚みのあるバンド・サウンドに、キーボードの色づけが加わり、曲によっては構成の切り替えも見せる。ハードロックの直進性と、Prog Rockらしい組み立ての両方が見える内容になっている。
音の質感は、派手に装飾するというより、バンド全体で押し出していくタイプ。ドラムとベースが前に出る場面もあり、重さと推進力のバランスが特徴的だ。時代的には、同郷の他のGerman Rock勢とも重なる部分があり、硬質なドライブ感や、楽曲の中での展開の作り方にその文脈が感じられる。
アーティストの中での位置づけ
Birth Controlは、1960年代後半から活動を続けてきたバンドで、1970年代にはGerman Rockの重要なグループのひとつとして認識されていく。『Titanic』は、そうした流れの中で出てきた1978年の作品で、バンドの持つハードな面と構成志向の両方を確認しやすい一枚といえる。
1970年代の終盤という時期を考えると、ハードロックがより明快な方向へ進む流れの中で、Birth Controlはプログレッシブな感覚を残しながら自分たちの形を保っている。単純なロック・アルバムというより、演奏の組み立てで聴かせるタイプの作品。
同時代の文脈
ドイツのロック・シーンでは、クラウトロック以後の流れの中で、より骨太なロックやプログレッシブな作曲を行うバンドがいくつも登場していた。Birth Controlもその中に置いて見ることができる。UKのハードロックやプログレと比べると、より直線的で、リズム面の押し出しが前面に出る印象もある。
その意味で『Titanic』は、German Rockの流れの中で、ハードロックとプログレの接点を示す作品として捉えやすい。派手な技巧のための技巧というより、バンドの合奏で曲を進めていく感触が残る。
作品について
このアルバムは、1978年当時のBirth Controlのサウンドをそのまま切り取ったような内容。タイトルの『Titanic』という言葉が示す通り、重さやスケール感を意識させる面もあるが、実際には楽曲ごとのリズムの運びや、アンサンブルのまとまりのほうが印象に残りやすい。
代表曲については、アルバム単位で聴かれることが多い作品といえる。バンドの持ち味であるハードな推進力と、構成の変化を含んだ演奏が、全体を通して見えてくる一枚。
基本情報
- アーティスト: Birth Control
- タイトル: Titanic
- リリース年: 1978年
- 国: Germany
- ジャンル: Rock
- スタイル: Hard Rock, Prog Rock
トラックリスト
- A1 The Last Survivor (4:30)
- A2 Miss Davina (4:33)
- A3 Seems Like It’s Confusion (5:13)
- A4 How Can I Live? (6:52)
- B1 Titanic (5:16)
- B2 Love Light (4:41)
- B3 Don’t Turn Back (5:21)
- B4 Saturday Special (5:28)
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Hako Yamasaki – ライブII 歌在りて (1979)
山崎ハコ『ライブII 歌在りて』について
山崎ハコの『ライブII 歌在りて』は、1979年に日本でリリースされたライブ作品。フォークを軸にした弾き語りの世界を、そのまま会場の空気ごと切り取ったような一枚で、山崎ハコという表現者の輪郭がよく見える内容になっている。
山崎ハコは、1970年代の日本のフォーク・ブームを支えたシンガーソングライターのひとり。ギターを手にした歌唱と、自作曲を中心にした活動で知られ、1975年から2024年まで継続的に作品を発表してきた。歌と語りの距離が近いタイプのアーティストで、このライブ盤でもその持ち味が前面に出ている印象がある。
サウンドの印象
編成はシンプルで、アコースティック寄りの質感が中心。大きな音の演出よりも、歌声の抑揚や言葉の運び、ギターの細かなニュアンスが耳に残るタイプの作品といえる。リズムも派手さより、歌のテンポに寄り添う形で進んでいく。
ライブ録音らしく、スタジオ盤とは違う呼吸感があるのも特徴。観客の気配を含めて、曲がその場で立ち上がっていく感覚が伝わってくる。
作品の位置づけ
1979年時点の山崎ハコは、すでにフォーク系シンガーソングライターとして確かな存在感を持っていた時期。『ライブII 歌在りて』は、その活動の中でも、歌そのものに焦点を当てた記録として捉えやすい。タイトルにある「歌在りて」という言葉も、この作品の性格をそのまま示しているように見える。
同時代の日本のフォークやアコースティック系の流れの中では、語り口の強さや、私的な感情をそのまま歌に置き換える作風が印象に残る。山崎ハコの作品は、吉田拓郎や中島みゆきなどと並べて語られることもあるが、このライブ盤では特に、ひとりの歌い手としての存在感が前に出ている。
作品の輪郭
- アーティスト: 山崎ハコ
- タイトル: 『ライブII 歌在りて』
- リリース年: 1979年
- 国: 日本
- ジャンル: Folk, World, & Country
- スタイル: Folk, Acoustic
山崎ハコのライブ作品として、歌声とギターの距離感をそのまま楽しめる一枚。1970年代末の日本のフォークの空気を、記録としても感じやすい内容になっている。
トラックリスト
- A1 島原地方の子守唄
- A2 ひえつき節
- A3 檜原ふるさと
- A4 望郷歌
- B1 こきりこ
- B2 花嫁人形
- B3 ソーラン節
- B4 佐渡おけさ
- B5 五木の子守唄
- C1 テンポイントの唄
- C2 ヨコハマ
- C3 ボロボロ
- C4 心の中は何かでいっぱい
- C5 日没
- D1 望郷
- D2 二丁目の子守唄
- D3 白い花
- D4 向かい風
関連動画
- 山崎ハコ (Hako Yamasaki) – ライブII 歌在りて (Live II Uta Arite) | 01. 島原地方の子守唄 (Shimabara chihou) [1979.11.21]
- 山崎ハコ (Hako Yamasaki) – ライブII 歌在りて (Live II Uta Arite) | 02. ひえつき節 (Hietsukibushi) [1979]
- 山崎ハコ (Hako Yamasaki) – ライブII 歌在りて (Live II Uta Arite) | 03. 檜原ふるさと (Hinohara furusato) [1979.11.21]
- 山崎ハコ (Hako Yamasaki) – ライブII 歌在りて (Live II Uta Arite) | 04. 望郷歌 (Boukyouka) [1979.11.21]
- 山崎ハコ (Hako Yamasaki) – ライブII 歌在りて (Live II Uta Arite) | 05. こきりこ (Kokiriko) [1979.11.21]
Joe Yamanaka – 魂 (1980)
Joe Yamanaka『魂』について
Joe Yamanakaの『魂』は、1980年に日本でリリースされた作品。ロックを軸に、レゲエ、ファンク/ソウルの要素を重ねた内容で、当時の国内シーンの中でも、洋楽由来のリズム感やグルーヴを意識した一枚として捉えやすい。
作品の輪郭
Joe Yamanakaは、1946年9月2日生まれ、横浜出身の日本人ボーカリスト。ハスキーさのある歌声と、ロック、ソウル、レゲエをまたぐ表現で知られる存在で、『魂』でもその持ち味が前面に出ている印象。タイトルが示す通り、歌の存在感を軸にした作品として整理できる。
サウンドの特徴
ジャンル表記はRock、Reggae、Funk / Soul。スタイル面ではClassic Rock、Soul、Reggae-Pop、Rock & Roll、Funkが並ぶ。リズムの置き方にレゲエの感触がありつつ、演奏全体にはロック寄りの推進力もある構成。ファンク由来のうねりや、ソウル寄りの歌い回しが重なることで、単一ジャンルに収まりきらない質感になっている。
時代背景とのつながり
1980年という時期を考えると、国内のロックがより幅広い黒人音楽の要素を取り込んでいった流れの中に置ける作品でもある。レゲエ・テイストやソウル感を含むロックは、同時代の日本の音楽でも徐々に存在感を増していた時期で、Joe Yamanakaの歌唱はその文脈の中で際立っている。
位置づけ
Joe Yamanakaにとって『魂』は、ロック・シンガーとしての輪郭と、ソウルフルな表現、レゲエの感触を同時に示す一枚として見やすい。アーティストの個性がジャンルの境界をまたいで出る作品、という印象。
基本情報
- アーティスト: Joe Yamanaka
- タイトル: 魂
- オリジナルリリース年: 1980年
- リリース国: Japan
- アーティスト国: Japan
- ジャンル: Rock, Reggae, Funk / Soul
- スタイル: Classic Rock, Soul, Reggae-Pop, Rock & Roll, Funk
アーティスト情報
Joe Yamanakaの公式サイトは http://www.joe-yamanaka.com/ 。横浜生まれのボーカリストとして、日本のロック史の中でも独自の存在感を持つ人物。
トラックリスト
- A1 戦い続ける男達の詩
- A2 もし
- A3 胸いっぱいの夢
- A4 One Sunny Day
- B1 Standing In The Rain
- B2 別れの夜に
- B3 やるしかないさ
- B4 おろか者の詩
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The Stars Of Heaven – Sacred Heart Hotel (1986)
The Stars Of Heaven『Sacred Heart Hotel』
『Sacred Heart Hotel』は、アイルランドのザ・スターズ・オブ・ヘヴンが1986年にリリースしたアルバム。翌年以降の動きではなく、この年の作品として位置づけられる1枚で、Rough Tradeからの発表作でもある。メンバーはStephen Ryan、Stan Erraught、Bernard Walsh、Peter O’Sullivanの4人編成。
バンドは1983年に結成され、The ByrdsやGram Parsonsの影響を強く受けたグループとして語られてきた。実際、「The Byrds、Gram Parsons、Velvet Undergroundを一つにまとめたような存在」と評されることもある。そうした背景を踏まえると、このアルバムもギターの鳴りと歌の運びを軸にした、ソフトロック寄りのインディー・ロック作品という印象がつかみやすい。
サウンドの輪郭
ジャンル表記はRock、スタイルはSoft Rock、Indie Rock。リズムは派手に前へ出るタイプではなく、曲の流れを支える役回り。音の質感も、過度に厚くせず、ギターとボーカルの距離感を保った作り。派手な展開よりも、曲の骨格をそのまま聴かせるタイプのアルバムといえる。
ルーツ志向のコード感と、80年代インディーらしい素朴な鳴りが同居している点もこの時代らしいところ。Rough Tradeから出ていることも含め、当時のUKインディーの文脈の中で聴かれる作品だろう。
作品の位置づけ
『Sacred Heart Hotel』は、彼らのRough Trade期を代表するアルバムのひとつ。UK Independent Chartでは11位まで上昇しており、バンドにとっても一定の存在感を示した作品になっている。John Peelの支持を受けていたことも知られていて、BBC Radio 1でのセッションのうち最初のものはこのアルバムにも収録されている。
その後も彼らはシングルやEPを発表し、1988年には2作目『Speak Slowly』をリリースしているので、『Sacred Heart Hotel』は初期の到達点として見やすい1枚。バンドの持っていたルーツ・ロック寄りの感触と、インディー・バンドとしての輪郭が、ここでまとまっている。
関連するエピソード
デビュー・シングル「Clothes of Pride」はHotwireレーベルから出され、John Peelのオンエアを得た。そこからRough Tradeへとつながり、『Sacred Heart Hotel』へ至る流れ。バンドにとっては、ラジオでの支持が作品の広がりにつながった例としても印象的。
また、のちにEverything But the Girlが「Lights Of Tetouan」をカバーしていることでも、バンドの楽曲が後年まで参照されていることがわかる。そうした周辺の動きも含めて、このアルバムは80年代UKインディーの一断面として見えてくる。
クレジット
- アーティスト: The Stars Of Heaven
- タイトル: Sacred Heart Hotel
- リリース年: 1986年
- リリース国: UK
- ジャンル: Rock
- スタイル: Soft Rock, Indie Rock
トラックリスト
- A1 Sacred Heart Hotel (3:39)
- A2 Talk About It Now (2:55)
- A3 Moonstruck (2:46)
- A4 So You Know (3:18)
- B1 You Only Say What Anyone Would Say (3:40)
- B2 Folksong (2:22)
- B3 Man Without A Shadow (2:18)
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Gruppo Sportivo – Mistakes (1979)
Gruppo Sportivo「Mistakes」について
「Mistakes」は、オランダ出身のコミカルなニューウェイヴ/ポップ・バンド、Gruppo Sportivoによる1979年の作品。ロックとポップを土台にしながら、ニューウェイヴらしい軽快さと、アートロック寄りのひねりをあわせ持つ1枚として受け取れる内容だ。
Gruppo Sportivoは1976年にハーグで結成されたグループで、Hans Vandenburgを中心に、複数のメンバーが参加している。ユーモアのある感覚と、ひねったポップセンスがバンドの持ち味として語られることが多く、この時期の作品にもその性格がそのまま表れている印象だ。
サウンドの印象
リズムはきっちりと前に進み、ギターや鍵盤のフレーズが細かく動くタイプのニューウェイヴ寄りの組み立て。音の質感は過度に厚くならず、軽やかさを保ちながらも、ところどころにアートロック的なズレや遊びが差し込まれる。
派手な装飾で押すというより、テンポ感とメロディ、そして少し崩した感覚のバランスで聴かせるタイプ。ロックの骨格にポップな分かりやすさを載せつつ、同時代のニューウェイヴ勢らしい乾いた手触りもある。
作品の位置づけ
1979年という時期は、ニューウェイヴやパワー・ポップが広がっていた時代。そうした文脈の中で、「Mistakes」はGruppo Sportivoの初期の輪郭を示す作品として見ることができる。バンドのユーモラスな視点と、整いすぎないポップ感覚が前面に出た時期の記録という印象だ。
同時代のバンドでいえば、単純な比較はできないものの、ひねりのあるポップ・ロックを鳴らす流れの中に位置づけやすい。ニューウェイヴの軽さと、アートロック的な構成感が同居するあたりに、この作品の特徴がある。
補足
- アーティスト: Gruppo Sportivo
- タイトル: Mistakes
- リリース年: 1979年
- ジャンル: Rock, Pop
- スタイル: New Wave, Art Rock
- アーティストの出身: オランダ、ハーグ
1979年のニューウェイヴ周辺の空気を、ポップな感触と少し変化球の効いたアレンジで切り取った作品。Gruppo Sportivoの初期性格が見えやすい1枚として、バンドの入口になるタイトルのひとつだ。
トラックリスト
- A1 Mission A Paris (4:17)
- A2 Dreamin’ (4:17)
- A3 Henri (4:21)
- A4 Hey Girl (2:25)
- A5 I Said No (4:14)
- A6 I Shot My Manager (2:50)
- B1 Blah Blah Magazines (2:01)
- B2 Beep Beep Love (2:54)
- B3 P.S. 78 (3:00)
- B4 Superman (6:22)
- B5 One Way Love (From Me To You) (3:07)
- B6 Bottom Of The Class (2:04)
- B7 The Single (1:13)
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Satin Whale – As A Keepsake (1977)
Satin Whale「As A Keepsake」について
「As A Keepsake」は、ドイツ・ケルン出身のプログレッシブ・ロック・バンド、Satin Whaleによる1977年の作品。バンドが1970年代に築いてきた、鍵盤とフルートを軸にした長尺志向の作風と、後年にかけて曲構成を少しずつコンパクトにしていく流れの中に置ける一枚だ。
アーティストとしてのSatin Whaleは、初期にはインストゥルメンタル色の強い演奏で知られ、長い曲の中でキーボードやフルート、厚みのあるアレンジを重ねていくタイプのバンド。そうした要素はこの作品にもつながっていて、ロックのリズムを土台にしながら、曲ごとの展開や楽器の重なりで聴かせるタイプの記録として見えてくる。
サウンドの特徴
ジャンルはロック、スタイルはプログレッシブ・ロックとクラウトロック。演奏の輪郭は、ビートを前に出しすぎず、キーボードのフレーズやフルートの音色が曲の流れを組み立てる印象がある。ドイツ産プログレらしい、構成の変化を軸にした作り方と、クラウトロック周辺に通じる硬質な質感が重なる位置づけ。
派手なヒット曲で押すというより、アルバム全体の流れの中で聴かせる作品として捉えやすい。Satin Whaleの作品群の中でも、バンドの個性がそのまま残りつつ、歌ものの比重が増していく時期の一作として見ておくと整理しやすい。
メンバー
- Barry Palmer
- Thomas Brück
- Dieter Roesberg
- Wolfgang Hieronymi
- Gerald Dellmann
- Eberhard Wagner
- Pete Haaser
- Horst Schättgen
同時代の文脈
1977年という時期のドイツ・プログレには、クラウトロックの流れを受けながらも、楽曲の整理や歌の導入を進めるバンドが多い。Satin Whaleもその中で、初期の長いインストゥルメンタル路線から、より曲単位の印象を持たせる方向へ進んでいたバンドとして位置づけられる。ケルン周辺のロック・シーンの一角として見ても、独自の輪郭を保った存在だ。
まとめ
「As A Keepsake」は、Satin Whaleの1977年作として、バンドの進化の途中にある姿を映したアルバム。鍵盤、フルート、構成重視の展開、そしてドイツ産プログレらしい硬質な手触り。そのあたりが、この作品の基本線になっている。
トラックリスト
- A1 Holidays (5:39)
- A2 Reminiscent River (4:12)
- A3 Devilish Roundabout (5:43)
- A4 A Bit Foolish – A Bit Wise (5:58)
- B1 Shady Way (4:14)
- B2 Goin’ Back To Cologne (3:54)
- B3 Kew Gardens (4:26)
- B4 Marée (4:38)
- B5 No Time To Lose (4:26)
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Until December – Until December (1986)
Until December / Until December(1986)
カナダ名義で流通したUntil Decemberのセルフタイトル作。1986年の作品として、ElectronicとRockをまたぐ内容になっている。スタイル面ではPop RockやSynth-popの要素が見えやすく、1980年代半ばらしいシンセの質感とバンド演奏の組み合わせが印象に残る一枚。
作品の輪郭
Until Decemberは、1980年代前半から後半にかけて活動したサンフランシスコ拠点のロック・バンドとして知られている。メンバーはChuck Frazier、Tim Huthert、Adam Sherburne、Brian Weisberg、Greg Senzer。活動期のバンド編成を反映した作品として見ると、ロックの骨格に電子音のレイヤーを重ねた作りがこの時代らしい。
サウンドは、打ち込み的な整い方よりも、バンドの推進力を残したままシンセを差し込むタイプの印象。リズムは前に出て、音像には金属的な硬さと少し乾いた質感がある。ポップな旋律を軸にしながらも、ニューウェーブ以降の空気を引きずるような並びで聴こえる。
1980年代中盤の文脈
ElectronicとRockの接点にある作品として、同時代のシンセポップやポップ・ロックの流れの中で捉えやすい。ギター主体のロックと電子楽器のバランスを取る作りは、この時期の多くのバンドに共通する方向性でもある。Until Decemberも、その潮流の中で独自の立ち位置を持っていたように見える。
なお、バンドはレザー・サブカルチャーの中で特に人気があったとされている。そうした背景を踏まえると、音の輪郭や見せ方にも、当時のクラブ・カルチャーやアンダーグラウンドなロック・シーンとの接点が感じられる。
まとめ
Until Decemberのセルフタイトル作は、1986年の空気をそのまま閉じ込めたような、ロックとシンセを行き来するアルバム。派手な装飾よりも、リズムの押し出しと電子音の配置で聴かせるタイプの作品として位置づけやすい。バンドの活動期を知るうえでも、当時のジャンル感をつかむうえでも見どころのある一枚。
トラックリスト
- A1 No Gift Refused (4:21)
- A2 Heaven (4:21)
- A3 Sequence Line (3:48)
- A4 Mirrors (3:49)
- A5 Call Me (3:34)
- B1 Forgive And Still Forget (4:25)
- B2 Free Again (4:48)
- B3 Zodiac Drum Solo (1:15)
- B4 Slave (4:54)
- B5 Geisha (6:21)
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Passport – Garden Of Eden (1979)
Passport「Garden Of Eden」について
「Garden Of Eden」は、ドイツのジャズ・フュージョン・バンド、Passportの1979年作。Klaus Doldingerを中心に1970年に結成され、Passport名義では1971年から活動してきたグループの、70年代後半の一枚にあたる作品だ。ジャンルとしてはJazzを軸に、Fusion、Jazz-Funk、Prog Rockの要素が重なる内容。
Passportというバンドの位置づけ
Passportは、Klaus Doldingerのサックスを核に、編成やメンバーを変えながら活動してきたユニットとして知られている。ジャズの即興性を保ちながら、ロック寄りの推進力やファンクのリズム感を取り込んでいく流れが、このバンドの持ち味として見えやすい。1979年の「Garden Of Eden」も、その延長線上に置ける作品といえそうだ。
サウンドの輪郭
この時期のPassportらしく、演奏の軸は明確なビートと電気的な質感にある。ジャズのフレーズが前に出つつ、リズム隊は一定の推進力を保ち、曲によってはジャズ・ファンク寄りの粘りも感じられる。そこにプログレッシブ・ロック由来の展開感が重なる場面もあり、単純にジャズの枠だけでは収まりにくい作り。
音の印象としては、70年代後半のフュージョンらしい、楽器同士の密度が高いアンサンブル。サックス、キーボード、ベース、ドラムがそれぞれ役割を持ちながら進んでいくタイプで、リズムの組み立てが聴きどころになりやすい。
時代背景とジャンルの文脈
1979年は、ジャズ・フュージョンが広く定着していた時期でもある。Passportのように、ヨーロッパ発のジャズ・ロック/フュージョンを展開するバンドは、同時代のWeather ReportやReturn to Forever、Mahavishnu Orchestra周辺の流れと並べて語られることが多い。もっとロック寄りの感触では、ジャズとプログレをまたぐ作品群との共通点も見えやすい。
参加メンバーについて
クレジットにはKlaus Doldingerをはじめ、Udo Lindenberg、Alphonse Mouzon、Curt Cress、Wolfgang Haffner、Kristian Schultze、Patrick Scales、Peter O’Maraら、多くの名前が並ぶ。Passportが時期ごとに柔軟な編成でサウンドを組み立ててきたことを示す顔ぶれだ。
作品としての見どころ
「Garden Of Eden」は、Passportのフュージョン路線がはっきり見える1979年のアルバムとして捉えやすい一枚。ジャズの演奏力、ファンクのリズム、ロックの推進力が重なった作品で、バンドの70年代後半の姿を確認できる内容になっている。
トラックリスト
- A1 Big Bang (3:53)
- Garden Of Eden
- A3 Snake (4:49)
- B1 Gates Of Paradise (3:47)
- B2 Dreamware (5:00)
- B3 Good Earth Smile (5:04)
- B4 Children’s Dance (3:39)
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Black Widow – Black Widow (1970)
Black Widow / Black Widow
Black Widowの1970年作『Black Widow』は、イギリスのロック・バンドによる2作目のアルバム。プロッグ・ロックの文脈に置かれる作品で、バンドの初期像をつかむうえでも重要な1枚として見ていける内容だ。
作品の位置づけ
Black Widowは、もともとPesky Gee!の流れから1969年に結成されたバンドで、初期からオカルトやサタニックなイメージを打ち出していたグループとして知られる。そうした外側のイメージだけでなく、音の面でも同時代のハード・ロックやプログレッシブ・ロックの流れとつながる要素がある。
この『Black Widow』は、そのバンドにとって2作目のアルバム。デビュー作で示した方向を受けて、よりバンドの輪郭を追いやすい時期の記録といえる。
サウンドの印象
ジャンル表記はロック、スタイルはプログ・ロック。リズムは直線的に押す場面と、展開を追う場面があり、演奏の組み立てで曲を進めていくタイプの作品として受け取れる。音の質感は、派手に硬質というより、当時の英国ロックらしい演奏感を前に出したもの。雰囲気としては、重さのあるロック・バンドの感触と、構成を練るプログレ寄りの要素が同居している。
同時代のバンドでいえば、Black Sabbathのようなサタニックなイメージと比較されることが多かったグループでもある。ただし、Black Widowはイメージ先行というだけではなく、演奏面でも時代の英国ロックらしい流れの中に位置している。
メンバーと編成
クレジットには Geoff Griffith、Clive Box、Clive Jones、Bob Bond、Jim Gannon、Kip Trevor、Romeo Challenger、John Culley、Kay Garret、Jess Taylor らの名前が並ぶ。複数のメンバーが関わることで、曲ごとの表情に幅が出るタイプのバンド像が見えてくる。
当時の文脈
1970年は、英国ロックがハードな方向へ寄っていく一方で、プログレッシブ・ロックも拡張を続けていた時期。Black Widowはその両方の要素をまたぐ存在として捉えやすい。オカルト的な演出で注目を集めつつ、演奏は当時のロックの文法に沿って組み立てられている、という印象だ。
まとめ
『Black Widow』は、Black Widowの2作目として、バンドの初期像と当時の英国ロックの空気をまとめて感じやすいアルバム。サタニックなイメージで語られることの多いグループだが、作品そのものは1970年のプロッグ・ロックの流れの中で聴ける内容になっている。
トラックリスト
- A1 Tears And Wine
- A2 The Gypsy
- A3 Bridge Passage
- A4 When My Mind Was Young
- A5 The Journey
- B1 Poser
- B2 Mary Clark
- B3 Wait Until Tomorrow
- B4 An Afterthought
- B5 Legend Of Creation
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Strawberry Path – When The Raven Has Come To The Earth (1971)
Strawberry Path / When The Raven Has Come To The Earth
Strawberry Pathは、1971年に結成された日本のサイケデリック/プログレッシブ・ロック・デュオ。のちに日本のプログレッシブ・ロックを語るうえで重要な存在となるバンドへとつながっていく、初期の一枚として位置づけられる作品だ。
作品の概要
『When The Raven Has Come To The Earth』は1971年のオリジナル作品で、2022年に日本盤としてリリースされている。クレジットにはHiro Tsunoda、Isao Eto、Shigeru Narumoの名が並び、ブルース・ロック、ハード・ロック、サイケデリック・ロック、プログ・ロックの要素が重なる内容になっている。
サウンドの印象
中心にあるのは、硬めのギターリフとブルース寄りの展開、そこにサイケデリックな質感が重なる流れ。リズムは直線的に押し切る場面がありつつ、曲によっては間の取り方や展開の変化が目立つ。音の輪郭は太めで、ラフな熱量と構成の切り替えが同居するあたりが耳に残る。
当時の文脈
1970年代初頭の日本では、海外のハード・ロックやプログレッシブ・ロックの影響を受けたバンドが次々に登場していた時期で、Strawberry Pathもその流れの中にある。ブルースを土台にしながら、サイケデリックな感触とプログレッシブな組み立てをつなげていく点に、この時代らしさが見える。
位置づけ
Strawberry Pathは、1970年代の日本のプログレ・シーンへつながる前段階として語られることが多い存在。その意味でこの作品は、単独のアルバムというだけでなく、後続の展開を考えるうえでの起点のひとつとしても見えてくる。
メモ
- アーティスト: Strawberry Path
- タイトル: When The Raven Has Come To The Earth
- オリジナルリリース年: 1971年
- 盤のリリース年: 2022年
- 国: 日本
- ジャンル: Rock, Blues
- スタイル: Blues Rock, Hard Rock, Psychedelic Rock, Prog Rock
トラックリスト
- A1 I Gotta See My Gypsy Woman (5:20)
- A2 Woman Called Yellow “Z” (5:52)
- A3 The Second Fate (4:50)
- A4 Five More Pennies (6:47)
- B1 Maximum Speed Of Muji Bird (1:10)
- B2 Leave Me Woman (4:42)
- B3 Mary Jane On My Mind (5:10)
- B4 Spherical Illusion (5:55)
- B5 When The Raven Has Come To The Earth (6:40)
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Eloiteron – Lost Paradise (1981)
Eloiteron「Lost Paradise」について
「Lost Paradise」は、スイスのロック・バンド、Eloiteronが1981年に発表した作品。キーボードを中心に据えた構成に、ブラスも加わるクラシカル・ロック寄りのサウンドで、プログレッシブ・ロックとシンフォニック・ロックの要素がはっきり出ている1枚です。
サウンドの印象
演奏の軸は、厚みのあるキーボードと管楽器の組み合わせ。リズム隊が前に出すぎず、曲ごとの展開を支える形で進んでいくタイプの作りに見えます。ロックのバンド・サウンドの中に、クラシック音楽を思わせる構成感が入り込むあたりが特徴で、ドイツ圏のロックにも通じる感触があるバンドだと言えそうです。
メンバーは Christian Frey、Michi Winkler、Dani Reimann、Stefan Frey、Harry Schärer、Martin Frey。複数の鍵盤パートやブラスの存在を活かした編成が、そのまま音の輪郭につながっている印象です。
作品の位置づけ
1981年のスイス産プログレ/シンフォニック・ロックとして見ると、時代の空気を受けながらも、装飾の多いアレンジを前面に押し出したタイプの作品。Eloiteronの名義で出た初期の記録として、バンドの方向性を示すものとして捉えやすい内容です。
同時代の文脈では、英国系プログレの流れだけでなく、ドイツ語圏のロックに見られる硬さや構築感と並べて語られることがありそうです。キーボード主体の展開やブラスの使い方には、そうした周辺のシーンとの近さも感じられます。
代表曲について
収録曲の中で特定のヒット曲や代表曲が広く知られている、という情報は見当たりません。アルバム全体の流れで聴かれるタイプの作品として受け取るのが自然です。
まとめ
「Lost Paradise」は、スイスのEloiteronが1981年に残した、キーボードとブラスを軸にしたクラシカルなロック作品。プログレッシブ・ロック、シンフォニック・ロックの枠の中で、構成重視の演奏とドイツ的なロック感覚が交差する一枚です。
トラックリスト
- A1 Time Reflection (3:32)
- A2 Once (4:54)
- A3 Fantasia (5:01)
- A4 Where (3:32)
- A5 Yapituttiperslikkenberg (3:18)
- B1 Hommage À M… (3:07)
- B2 Octopus (3:58)
- B3 Tree Of Conflicts (6:45)
- B4 Old Man’s Voice (7:02)
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Egdon Heath – In The City (1987)
Egdon Heath「In The City」について
「In The City」は、オランダのプログレッシブ・ロック・バンド、Egdon Heathによる1987年の作品。北オランダを拠点に1981年に結成されたバンドで、シンフォニック・ロックの流れに位置づけられる1枚です。アーティストの国、作品のリリース国ともにオランダ。
バンドの背景
Egdon Heathは、Jaap Mulder、Marcel Copini、Aldo Adema、Wolf Rappard、Maurits Kalsbeek、Valère Wittevrongel、Jens van der Stempelといったメンバーで活動していたバンド。80年代のヨーロッパ系プログレの文脈で捉えられる存在で、同時代のシンフォニック・ロックらしい構成感を持つグループとして知られている。
作品の輪郭
「In The City」は、タイトルどおり都市を思わせる題材を掲げた作品。ロックを基盤に、シンフォニック・ロックらしい厚みのあるアレンジや展開が想像しやすい内容で、リズムや質感も直線的なロックだけではなく、曲ごとの流れや組み立てを重視するタイプの作品として見てよさそうです。
1987年という時期を考えると、いわゆる70年代プログレの大作志向を引き継ぎつつ、80年代らしい整理された音像へ寄せていく流れの中にある1枚とも受け取れる。オランダ勢のシンフォニック・ロックは、英国の影響を受けながらも、やや端正で構成重視の印象を残すことが多く、Egdon Heathもその系譜にあるバンドとして語られることがある。
位置づけ
Egdon Heathにとって「In The City」は、バンドの活動期を代表する作品のひとつとして見られる盤。1981年結成のバンドが80年代半ばに到達した地点として、当時のスタイルや志向を確認するうえで重要なタイトルになっている。
関連する文脈
ジャンル面では、シンフォニック・ロックの流れの中で語られる作品。オランダのプログレッシブ・ロックは、KayakやFocusのような広く知られた名前と並べて語られることがあり、Egdon Heathもその国のプログレ史の一角を占めるバンドとして紹介されることがある。
なお、作品内の代表曲やヒット曲については、ここでは特定の曲名に絞って語るより、アルバム全体の流れで受け止めるタイプの1枚という印象が強い。
トラックリスト
- A1 Pyromania
- A2 Echoes Of Celandine
- A3 Secret Fence
- A4 Coming Out Of The Mist
- B1 When All Is Said
- B2 Run For Life
- B3 Losing A Friend
- B4 In The City
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Big Big Train – The Likes Of Us (2024)
Big Big Train『The Likes Of Us』
Big Big Trainの『The Likes Of Us』は、2024年に発表されたプログレッシブ・ロック作品。英国ボーンマスを拠点に活動してきたバンドで、作曲面では創設メンバーのGreg Spawtonが軸になっている。編成の変化を重ねながらも、長編志向の楽曲作りを続けてきたグループの現在地が見える一枚。
バンドの流れの中で
Big Big Trainは1990年結成。2010年代以降はDavid Longdonのボーカルを中心に存在感を強め、現在はAlberto Bravinがボーカルとキーボードを担う編成。Greg Spawton、Rikard Sjöblom、Nick D’Virgilioらの名前も並び、演奏面の厚みがそのまま作品の骨格になっている。
この作品も、そうしたバンドの積み重ねの延長線上にある内容。プログレッシブ・ロックらしい組曲的な展開や、楽器の重なりを生かした構成が想像しやすいタイトルで、Big Big Trainらしい作法が表れたアルバムとして受け取れそうだ。
サウンドの印象
ジャンル表記はRock、スタイルはProg Rock。リズムは細かく切り替わり、ギター、キーボード、ベース、ドラムが層を作るタイプの音作りが中心になりそうな作品。派手な即効性よりも、曲の流れやパートごとのつながりを追う楽しさがあるバンドで、このアルバムでもその方向性が続いているように見える。
アコーディオンやバイオリン系の要素を含む時期もあったバンドだけに、ロックの基本編成に加えて、色の違う音が重なる感触も特徴のひとつ。英国プログレの文脈では、GenesisやCamel、あるいは現代のシンフォニック寄りのプログレ・バンドと並べて語られることもある。
作品の位置づけ
2024年の時点でのBig Big Trainを示すアルバムで、長く続くバンドの現在形を確認できるタイトル。David Longdon期を経たあとも、楽曲の構成力やアンサンブル重視の姿勢はそのまま受け継がれている印象がある。バンドの歴史の中では、近年の体制で作られた新しい章という位置づけになりそうだ。
まとめ
『The Likes Of Us』は、Big Big Trainの積み上げてきたプログレッシブ・ロックの手法を、2024年の編成で鳴らした作品。演奏の密度、曲展開の多さ、バンド全体で組み上げる感じが、このグループらしさとしてまとまっている一枚。
トラックリスト
- A1 Light Left In The Day (6:10)
- A2 Oblivion (5:27)
- B1 Beneath The Masts (17:26)
- B2 Skates On (4:28)
- C1 Miramare (10:17)
- C2 Love Is The Light (6:11)
- D1 Bookmarks (6:23)
- D2 Last Eleven (7:55)
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Airlord – Clockwork Revenge (1977)
Airlord「Clockwork Revenge」について
「Clockwork Revenge」は、ニュージーランドのWellingtonで結成されたAirlordによるアルバム。オリジナルは1977年の作品で、演奏活動を経て発表されたグループの代表的な記録として位置づけられる一枚です。メンバーはRaymond Simenauer、Alan Blackburn、Rick Mercer、Brad Murray、Steve MacKenzieの5人編成。ジャンルはRock、スタイルはProg RockとSymphonic Rockに分類されます。
バンドは1976年に結成され、翌年にはオーストラリアへ渡って活動を続けたという経歴を持ちます。地元では主にオリジナル曲で演奏していたこともあり、広い支持を得るには至らなかったようです。その流れの中で残されたのが、この「Clockwork Revenge」というアルバムという見方ができそうです。
サウンドの印象
プログレッシブ・ロックらしい展開の多さと、シンフォニック・ロック寄りの構成感が軸になっている作品。リズムの切り替えや曲の流れに、ロックの骨格を保ちながら組曲的に進む感覚がありそうです。音の厚みやアレンジの積み重ねで聴かせるタイプのアルバムとして捉えられます。
同時代のプログレ文脈で見ると、派手な技巧だけを前面に出すというより、楽曲の流れや構成を重視するタイプの作品として並べやすい印象です。英国系プログレの影響を思わせる部分もありつつ、南半球のロックシーンで作られたアルバムらしい独自の立ち位置も感じられます。
作品の位置づけ
Airlordにとっては、短い活動期間の中で残された重要な録音。バンドの歩みをたどるうえで中心になる作品です。1978年に解散しているため、活動の時間は長くありませんが、そのぶん「Clockwork Revenge」はグループの輪郭を示す記録として見やすい一枚です。
盤について
ここでの盤は1983年リリース。オリジナルの1977年作品として知られる内容を、後年の盤で手に取る形になります。Airlordの音楽に触れる入口としても、活動期の空気を伝える記録としても扱えるタイトルです。
- アーティスト: Airlord
- タイトル: Clockwork Revenge
- オリジナルリリース年: 1977年
- 盤のリリース年: 1983年
- 国: Japan
- ジャンル: Rock
- スタイル: Prog Rock, Symphonic Rock
トラックリスト
- A1 Clockwork Revenge (6:36)
- A2 Pictures In A Puddle (4:01)
- A3 Ladies Of The Night (9:43)
- B1 Earthborn Pilgrim (4:54)
- B2 Out Of The Woods (6:58)
- B3 Is It Such A Dream (5:08)
- B4 You Might Even Be (4:23)
関連動画
- Airlord – Ladies of the Night [1977 Prog Rock with killer guitar outro. Wellington New Zealand]
- AIRLORD Clockwork Revenge 01 Clockwork Revenge 02 Pictures A Puddle
- AIRLORD Clockwork Revenge 03 Ladies Of The Night
- AIRLORD Clockwork Revenge 04 Earthborn Pilgrim 05 Out Of The Woods
- AIRLORD Clockwork Revenge 06 Is It Such A Dream 07 You Might Even Be
Ike White – Changin’ Times (1976)
Ike White『Changin’ Times』について
Ike Whiteの『Changin’ Times』は、1976年にUSでリリースされたファンク/ソウル作品。アメリカ出身のギタリスト兼キーボーディストであるIke Whiteにとって、アルバムとして知られる一枚で、本人が服役中の1974年にサン・クエンティン州立刑務所で録音された作品として知られている。
作品の位置づけ
このアルバムは、Ike Whiteのキャリアを語るうえで中心に置かれる作品。のちに彼は長く公の場から姿を消し、別名義で活動することになるが、この『Changin’ Times』は、そうした経歴の前に残された重要な記録として位置づけられる。1976年当時のファンク/ソウルの空気をまといながら、彼自身の背景も強く刻まれたタイトルになっている。
サウンドの印象
ジャンル表記はFunk / Soul、スタイルはSoul、Funk。リズムを前に出した展開と、ソウル寄りの歌心が軸になるタイプの一枚として捉えられる。ギターとキーボードを担うIke Whiteの持ち味が、ビートの粘りとメロディの流れの中で見えやすい作品といえる。
同時代のファンク/ソウルの文脈では、演奏の芯をしっかり置きつつ、歌とグルーヴを両立させる作りが特徴的。派手な装飾よりも、リズムの組み立てや音のまとまりに耳が向くタイプのアルバム。
エピソード
Ike Whiteは1964年に殺人罪で有罪判決を受け、長期服役ののち1979年に仮釈放された人物でもある。『Changin’ Times』は、その服役中に録音された作品という点でも特別な重みを持つ。のちには別名義で再び活動し、2019年には彼を追ったドキュメンタリー『The Changin’ Times of Ike White』も公開された。
まとめ
『Changin’ Times』は、1970年代のUSファンク/ソウルの流れの中にありながら、Ike Whiteという人物の経歴そのものが反映された一枚。作品単体でも、背景を含めても、記録性のあるアルバムとして見えてくる。
トラックリスト
- A1 Changin’ Times (9:23)
- A2 Comin’ Home (3:54)
- A3 Antoinette (8:48)
- B1 I Remember George (9:58)
- B2 Happy Face (5:12)
- B3 Love And Affection (5:37)
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Delegation – Delegation (1981)
Delegation『Delegation』(1981年)
イギリス・バーミンガム出身のソウル・ヴォーカル・グループ、Delegationによる1981年作。Ricky Bailey、Ray Patterson、Len Coleyを中心に活動を始め、のちにBruce Dunbarを加えた編成で知られるグループで、プロデュース面ではKen Goldが全体を支えている。
作品の輪郭
ジャンルはFunk / Soul、スタイルはSoul。グループ・ヴォーカルを軸にした流れの中で、リズムは軽快さを保ちながら、歌の運びでしっかり聴かせるタイプの一枚という印象。ベースやドラムの推進力に、コーラスのまとまりが重なる構成が想像しやすい作品。
同時代のUKソウルらしい感触もありつつ、アメリカのソウル/ファンク文脈ともつながるサウンド。ShalamarやTavaresのようなディスコ期のグループもの、あるいは同じくメロディを前に出すソウル・コーラス系との比較で語られることもありそうな位置づけ。
グループの流れの中で
Delegationは1976年に結成され、1983年まで活動した英国ソウル・グループ。1981年のこのアルバムは、グループ名をそのまま冠したタイトル作として、彼らの基本形を示す一枚と見られる。のちの展開へつながる時期の作品でもあり、バンドの輪郭をつかむうえで分かりやすい存在。
代表曲との関係
Delegationはシングルでも存在感があり、「Where Is the Love (We Used To Know)」「Oh Honey」「Put A Little Love On Me」「You And I」「Heartache No. 9」などがよく知られている。アルバム単位でも、こうしたヒット曲で示されるメロディ重視の持ち味が軸になっているグループ。
ひとこと
1981年のUKソウル/ファンクの空気をまとった、Delegationの基本を押さえるタイトル作。歌のまとまり、リズムの運び、そしてKen Goldの制作色が、グループの輪郭をはっきり見せる一枚。
トラックリスト
- A1 Feels So Good (Loving You So Bad) (3:57)
- A2 Dance,Prance,Boogie (4:19)
- A3 In Love’s Time (4:00)
- A4 Singing (4:16)
- A5 Twelfth House (4:39)
- B1 In The Night (3:36)
- B2 Turn On To City Life (3:40)
- B3 Free To Be Me (4:53)
- B4 I Wantcha’ Back (3:11)
- B5 Gonna Keep My Eyes On You (3:15)
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Krokofant – Q (2019)
Krokofant『Q』について
『Q』は、ノルウェー・Kongsberg出身のジャズ/プログレッシブ・トリオ、Krokofantによる2019年の作品。メンバーはAxel Skalstad、Jørgen Mathisen、Tom Hasslanの3人で、ジャズとロックの要素を軸にした編成になっている。
バンド紹介でも触れられている通り、Krokofantはプログレッシブ・ロックとジャズの両方のリスナーに向けた要素を持つグループで、推進力のあるリズム、メロディの厚み、演奏力の高さが特徴とされる。『Q』でも、その方向性がそのまま表れている印象だ。
サウンドの印象
ジャンル表記はJazz、Rock、スタイルはFusion、Prog Rock。音の作りとしては、ジャズ由来の即興性と、ロック寄りの直線的なドライブ感が並ぶ構成になりやすいタイプの作品といえる。リズムは前へ進む力があり、ギター、サックス、ドラムの絡みで密度を作る展開が中心になっている。
質感としては、演奏の輪郭がはっきりしたタイプ。複雑な拍子や細かな展開を使いながらも、フレーズの流れは比較的つかみやすい部類に入る。ジャズ・ロックの文脈でいえば、フュージョンの流れとプログレッシブ・ロックの構成感が重なる位置づけ。
作品の位置づけ
Krokofantは、ジャズとプログレッシブ・ロックの接点にあるバンドとして知られている。『Q』もその路線を示す2019年の1枚で、バンドの持ち味である演奏の精度と、バンド全体の一体感が前面に出る作品として見られる。
同時代のジャズ・ロックやプログレッシブ系の作品と比べても、派手な装飾より演奏の密度を軸にしている点が目につく。北欧のジャズ・ロックらしい整理された音像と、ロックバンドとしての押し出しが同居するところが、このグループの特徴になっている。
まとめ
『Q』は、Krokofantの持つジャズとロックの接点を、2019年時点の形で示した作品。メロディ、推進力、演奏の緊張感が並ぶ一枚として、バンドの輪郭をつかみやすい内容になっている。
トラックリスト
- A1 Q – Part 1
- A2 Q – Part 2
- B1 Q – Part 3
- B2 Q – Part 4
- CD1 Q – Part 1
- CD2 Q – Part 2
- CD3 Q – Part 3
- CD4 Q – Part 4
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Decameron – Third Light (1975)
Decameron『Third Light』について
Decameronの『Third Light』は、1975年にUKでリリースされた作品。チェルトナムで結成されたこのバンドは、Johnny CoppinとDave Bellを中心に始まり、のちにAl Fenn、Geoff March、Dik Cadburyらが加わっていく流れ。フォーク・クラブを回る活動から、やがてUK各地やヨーロッパへと活動の場を広げた、そんな背景を持つグループの一枚である。
サウンドの印象
ジャンルはRock、スタイルはFolk Rock。ロックの骨格の上に、アコースティックな感触やフォーク由来の流れが重なるタイプの音作り。リズムは強く押し出すというより、曲の進行を支える形で組まれている印象があり、ギター、ヴォーカル、チェロやキーボードが前面と奥行きを分け合う構成が想像しやすい。派手さよりも、演奏の組み合わせで曲を組み立てていくタイプの作品として受け取れそうだ。
バンドの中での位置づけ
Decameronは、フォーク・クラブの現場からキャリアを広げていったUKのバンド。その流れの中で『Third Light』は、初期の活動を重ねた時期の作品として置ける。メンバーにはGeoff March、Johnny Coppin、Dik Cadbury、Dave Bell、Al Fennが並び、複数の楽器を持ち替える編成もこのバンドらしさにつながっている。
同時代の文脈
1970年代半ばのUKでは、フォークとロックを結びつけた作品が数多く生まれていた時期。Decameronもその流れの中にあり、同時代のフォーク・ロック・バンドと並べて語られることがある。アコースティックな要素を軸にしつつ、ロックとしてのまとまりを保つあたりが、この時期のUK作品らしい手触りにつながっている。
補足
- アーティスト: Decameron
- タイトル: Third Light
- リリース年: 1975年
- 国: UK
- ジャンル: Rock
- スタイル: Folk Rock
作品全体としては、フォーク・ロックの流れの中で、バンドの編成感や演奏の積み重ねが見えやすい一枚、という印象である。
トラックリスト
- A1 Rock And Roll Away (3:20)
- A2 All The Best Wishes (5:16)
- A3 The Strawman (4:33)
- A4 Saturday (3:01)
- A5 Wide As The Years (6:04)
- B1 Journey’s End (4:41)
- B2 Road To The Sea (3:08)
- B3 Trapeze (4:52)
- B4 The Ungodly (4:08)
- B5 Morning Glory (5:32)
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The Byrds – Preflyte (1969)
The Byrds『Preflyte』について
The Byrdsの『Preflyte』は、1969年にオリジナル・リリースされた作品で、バンドの初期録音をまとめた一枚として位置づけられるアルバムです。1960年代のアメリカン・ロック史を語るうえで欠かせないThe Byrdsの、結成前後の空気を感じさせる内容になっています。2001年にはUK盤も出ており、こちらはその再発盤として楽しめる形です。
サウンドの印象
中心にあるのは、フォーク・ロックを軸にしたシンプルなバンド・サウンドです。ギターのきらりとした鳴り方、リズムの軽い押し出し、コーラスのまとまりが前面にあり、のちのカントリー・ロックへつながる要素も見えます。The Byrdsらしい十二弦ギターの響きや、ボーカルの重なりが、初期段階の録音にもはっきり残っている印象です。
The Byrdsの中での位置づけ
The Byrdsは、1964年にロサンゼルスで結成されたアメリカの重要なフォーク/サイケデリック/カントリー・ロック・バンドです。『Preflyte』は、代表作へと進む前の段階を記録した作品で、後年の洗練されたアルバム群とは少し違う、出発点の輪郭を見せてくれます。Roger McGuinnを軸にしたバンドの初期像を追ううえで、意味のある一枚といえます。
同時代とのつながり
音の感触としては、同時代のフォーク・ロックやポップ・ロックの流れの中にあり、The BeatlesやBob Dylanの影響を受けたアメリカ西海岸の文脈とも重なります。そこにThe Byrdsならではの、ロック寄りのバンド感とカントリー・ロックへの入口が加わっている構成です。ジャンル表記としてはRock、Folk、World, & Countryにまたがり、スタイル面でもFolk Rock、Country Rock、Pop Rock、Classic Rockの要素が見て取れます。
参加メンバーについて
クレジットにはDavid Crosby、Gene Clark、Gram Parsons、Roger McGuinn、Chris Hillman、Gene Parsons、Michael Clarke、Clarence White、John York、Kevin Kelley、Clyde Battinといったメンバー名が並びます。The Byrdsの歴代メンバーの広がりを感じさせる一覧で、バンドの変遷を知る手がかりにもなります。
まとめ
『Preflyte』は、The Byrdsの初期録音を通して、フォーク・ロックからカントリー・ロックへ向かう流れの起点を確認できる作品です。派手さよりも、バンドの骨格や時代の手触りが残る内容として捉えられる一枚です。
トラックリスト
- A1 You Showed Me
- A2 Here Without You
- A3 She Has A Way
- A4 The Reason Why
- A5 For Me Again
- B1 Boston
- B2 You Movin’
- B3 The Airport Song
- B4 You Won’t Have To Cry
- B5 I Knew I’d Want You
- B6 Mr. Tambourine Man
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Nick Heyward – On A Sunday / When It Started To Begin (1983)
Nick Heyward / On A Sunday / When It Started To Begin
Nick Heywardは、Haircut One Hundredの中心人物として知られるポップ・シンガー/ソングライター/ギタリスト。こちらの「On A Sunday / When It Started To Begin」は、1983年に登場した作品で、彼のソロ活動初期を示す1枚として位置づけられる。
作品の印象
サウンドは、ロックを土台にしたポップ・ロック寄りの作り。軽快なリズムと、細かく動くギターのフレーズ、耳なじみのよいメロディが前に出るタイプで、80年代初頭らしい明快さがある。派手に押し切るというより、曲の輪郭をきっちり見せるつくり。
Nick Heywardらしい、メロディ重視の感覚がはっきり出ているのもこの時期の特徴。Haircut One Hundredでの成功を経たあとも、そのポップ・センスをソロでどう展開するかが見えやすい内容になっている。
時代背景と立ち位置
1983年という時期は、英国のポップ・ロックが洗練された形で広がっていた頃。ギター・バンドの勢いと、ラジオ向けの親しみやすいメロディが同居していた文脈の中で、この作品も自然に収まっている。Haircut One Hundred周辺の流れを思わせる点もありつつ、ソロならではの整理された印象もある。
代表曲としての見どころ
タイトル曲の「On A Sunday」と「When It Started To Begin」は、この作品を語るうえで外しにくい存在。特に「When It Started To Begin」は、Nick Heywardの初期ソロを代表する曲として触れられることが多く、軽やかなギターときれいに流れるボーカルが印象に残る。
まとめ
「On A Sunday / When It Started To Begin」は、Nick Heywardのポップ・センスがソロ名義で立ち上がっていく1983年の一枚。ロックの骨格の上に、軽快なリズムとメロディを置いた作品として、初期80年代の空気をよく映している。
トラックリスト
- A1 On A Sunday (Full Length)
- A2 Stolen Tears
- B1 Blue Hat For A Blue Day
- B2 When It Started To Begin (Re-Recorded)
- B3 The Kick Of Love (Instrumental)