Depeche Mode – People Are People (1984)

Depeche Mode「People Are People」について
Depeche Modeの「People Are People」は、1984年に発表された作品で、1985年盤として日本でリリースされたレコードだ。イングランド・エセックス州バジルドンで結成されたこの電子音楽バンドは、80年代のシンセポップを代表する存在のひとつとして知られている。
この時期のDepeche Modeは、初期の軽快なシンセポップから少しずつ音の輪郭を変えながら、打ち込み主体のリズムと機械的な質感を前面に出していく流れの中にある。「People Are People」も、その変化をよく示すタイトルとして位置づけられる作品だ。
サウンドの特徴
この曲は、硬めのビートと反復するシーケンス、はっきりしたリズムの組み立てが印象に残る。シンセの音色は装飾的というより、機能的に曲を押し進める役割が強く、ヴォーカルとの対比も明確だ。録音の質感も、80年代前半のエレクトロニック・ポップらしい整理された響きにまとまっている。
同時代のシンセポップやニュー・ウェイヴの流れの中でも、Depeche Modeは遊びのあるポップさだけでなく、より硬質でストレートな構成を強めていく段階に入っていた。Human LeagueやYazoo、OMDと並べて語られることの多い時期でもある。
作品の位置づけ
「People Are People」は、Depeche Modeが英国のニュー・ウェイヴ/シンセポップの枠を越えて、より広い層に存在感を示していく流れの中にある。1983年の「Construction Time Again」、1984年の「Some Great Reward」と続く時期で、バンドの作曲面を担うMartin Goreの色がさらに濃くなっていく局面でもある。
この頃のラインアップは、Dave Gahan、Martin Gore、Andy Fletcher、Alan Wilderを中心とした体制。後のDepeche Modeにつながる、打ち込みと人力の感触が混ざるバンド像が固まりつつある時期と見てよさそうだ。
日本盤としての魅力
1985年に日本で出たこの盤は、当時の国内リリースとして手に取れる点も興味深い。アートワークや帯、国内盤ならではの情報量も含めて、80年代中盤のDepeche Modeを日本で追ううえでの一枚という印象だ。
「People Are People」は、Depeche Modeの初期から中期へ向かう流れを確認できる作品として、シンセポップの変化をたどるうえでも見ておきたいタイトルだ。
トラックリスト
- A1 People Are People
- A2 Now This Is Fun
- A3 Love In Itself
- A4 Work Hard
- A5 Told You So
- B1 Get The Balance Right
- B2 Leave In Silence
- B3 Pipeline
- B4 Everything Counts
- B5 Master And Servant