João Donato – Quem É Quem (1973)

João Donato - Quem É Quem

João Donato『Quem É Quem』について

『Quem É Quem』は、ブラジルのピアニスト、シンガー、コンポーザーであるJoão Donatoが1973年に発表した作品。Latin、Funk / Soul、MPBの要素が重なった一枚で、70年代ブラジル音楽の空気をそのまま切り取ったような内容になっている。

作品の輪郭

João Donatoは、リオブランコ出身の音楽家として知られ、ジャズやブラジル音楽の文脈で長く活動してきた人物。その流れの中で置くと、『Quem É Quem』は、彼のピアノや作曲の感覚が、当時のブラジルらしいリズムとソウル寄りの質感に自然に溶け込んだアルバムとして見えてくる。

作品全体は、軽やかな打ち回しと、芯のあるグルーヴが同居する印象。打楽器の推進力やベースのうねりが前に出る場面もあり、MPBの流れの中にファンク的な輪郭が差し込まれている。録音の空気感も、70年代のブラジル作品らしい生々しさが感じられるタイプといえそうだ。

サウンドの特徴

  • リズムの立ち方がはっきりしている構成
  • ピアノのフレーズに独特の跳ね方がある演奏
  • ソウル寄りの粘りと、MPBらしい流れの両立
  • 派手さよりも、音の配置と推進力が印象に残る質感

1973年のブラジル音楽の中で

1973年という時期は、ブラジル音楽の中でもMPBが多面的に展開していた時代。『Quem É Quem』も、その文脈の中で、ジャズやファンクの感触を取り込みながら、ブラジル独自のリズム感を保っている。ジャンルの境界をまたぐような作りだが、中心にあるのはあくまでJoão Donatoの演奏と作曲の個性。

位置づけ

João Donatoのディスコグラフィーの中でも、『Quem É Quem』は、彼の持つ軽さと芯の強さが同時に見えやすい時期の作品として捉えやすい。ブラジル音楽、Latin、Funk / Soulの接点をたどるうえで、70年代前半の空気を示す一枚として印象に残る。

トラックリスト

  • A1 Chorou, Chorou (2:45)
  • A2 Terremoto (2:30)
  • A3 Amazonas (Keep Talking) (2:10)
  • A4 Fim De Sonho (3:42)
  • A5 A Rã (2:35)
  • A6 Ahiê (3:55)
  • B1 Cala Boca Menino (2:25)
  • B2 Nãna Das Águas (2:23)
  • B3 Me Deixa (2:18)
  • B4 Até Quem Sabe? (2:12)
  • B5 Mentiras (4:24)
  • B6 Cadê Jodel? (2:06)

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2026.05.06