The Golden Palominos – Visions Of Excess (1985)
The Golden Palominos『Visions Of Excess』について
The Golden Palominosは、Anton Fierを中心に1981年に始動したアメリカの音楽プロジェクトで、この『Visions Of Excess』は1985年の作品です。ロックを土台にしながら、オルタナティヴ・ロックやポストパンクの要素を重ねた一枚として位置づけられます。
クレジットを見ると、Bill Laswell、Arto Lindsay、Bootsy Collins、Nicky Skopelitis、John Zorn、Syd Straw、Lori Carson、David Moss、Peter Blegvad、Jody Harris、Amanda Kramer、Lydia Kavanaghなど、かなり多彩な顔ぶれが並びます。固定バンドというより、参加者の個性を集めて組み立てるタイプの作品という印象です。
サウンドの印象
音の輪郭は、ロックの骨格を保ちながらも、ポストパンクらしい硬さや緊張感が見える方向です。アンサンブルは一筋縄ではいかず、リズムや音色の置き方にも実験的な気配があります。派手に押し切るというより、細部の配置で引っかかりを作るタイプの質感です。
当時のオルタナティヴ・ロックや、ニューヨーク周辺の実験色の強いロック作品と並べて語られることはありそうです。Bill LaswellやJohn Zornの名前が入っている点からも、ロックと前衛寄りの感覚が交差する時代の空気が見えます。
作品の位置づけ
The Golden Palominosにとっては、プロジェクトの性格がよく出た時期の作品といえそうです。Anton Fierを軸にしながら、参加メンバーごとの色が前に出る作りで、バンドの輪郭そのものより、そこで何が起きるかに重心がある構成です。
1985年という年を踏まえると、ロックの形式が広がっていく流れの中に置ける一枚です。ポストパンク以後の感覚、実験的な演奏、そしてオルタナティヴな組み立て方が重なるあたりに、この作品の特徴が見えます。
まとめ
- アーティスト: The Golden Palominos
- 作品名: Visions Of Excess
- オリジナルリリース年: 1985年
- ジャンル: Rock
- スタイル: Alternative Rock, Post-Punk
- 中心人物: Anton Fier
ロックの枠組みの中で、参加メンバーの個性を前面に出した1985年の一枚。オルタナティヴ・ロックとポストパンクの交差点にある作品として見ると、当時の空気がつかみやすいです。
トラックリスト
- A1 Boy (Go) (5:27)
- A2 Clustering Train (6:05)
- A3 Omaha (3:10)
- A4 The Animal Speaks (4:05)
- B1 Silver Bullet (5:07)
- B2 (Kind Of) True (4:45)
- B3 Buenos Aires (3:45)
- B4 Only One Party (4:30)
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Television – Live At The Waldorf In San Francisco 29 June 1978 (2003)
Television『Live At The Waldorf In San Francisco 29 June 1978』
Televisionは、1973年にニューヨークで結成されたアメリカのロック・バンドだ。本作『Live At The Waldorf In San Francisco 29 June 1978』は、1978年6月29日にサンフランシスコのWaldorfで行われたライヴを収めた作品として2003年に登場し、2020年盤としても流通している。ジャンル表記はRock、スタイルはNew Wave、Punk。
バンドの輪郭
Tom VerlaineとRichard Lloydの2本のギターを軸にしたTelevisionは、パンク以後のニューヨーク・シーンを代表する存在のひとつとして語られることが多い。演奏の骨格はタイトで、フレーズの応酬や間の取り方にこのバンドらしさが出る。Billy Ficcaのドラム、Richard Meyersのベースが支えるリズムも含めて、音数は多くないが、各パートの動きがはっきり聴こえるタイプのバンドだ。
1978年のライヴという位置づけ
1978年は、Televisionの初期活動期の終盤にあたる時期で、バンドの基本形がすでに固まっていた頃だ。本作はその時期のステージを記録したもので、スタジオ盤とは少し違う、演奏の生々しさや曲の組み立て方が見えやすい内容になっている。Tom VerlaineのギターとRichard Lloydのギターが絡む場面は、このバンドの核心ともいえる部分だろう。
サウンドの特徴
Televisionの音は、いわゆる勢いだけのパンクとは少し違う。テンポを保ちながらも、ギターの細かな音の動きや、フレーズの受け渡しに耳が向く作りだ。New WaveやPunkの文脈に置かれつつも、即効性よりも演奏の精度や構成の工夫が前に出る印象がある。ライヴ盤では、その輪郭がよりはっきり伝わる。
代表曲との関係
Televisionを語るうえでは、『Marquee Moon』や『Venus』のような代表曲がまず挙がることが多い。本作が収めるのは1978年のライヴなので、そうした楽曲群をステージでどう鳴らしていたかに触れられる点も、この作品の見どころのひとつといえる。
同時代との関わり
同時代のニューヨーク・パンクの流れの中では、TelevisionはRamonesやPatti Smith Groupなどと並べて語られることがある。ただし、Televisionはよりギターの対話や曲の展開に重心があるバンドで、単純な速さや荒さとは別の方向に個性がある。New Waveの初期形を考えるうえでも、重要な位置にあるグループだ。
作品の聴きどころ
- Tom VerlaineとRichard Lloydのギターの掛け合い
- 1978年時点のバンドのまとまり
- スタジオ盤とは異なるライヴならではの演奏感
- パンクとニューウェイヴの境界にある時期の記録
Televisionは2000年代以降も活動を続けたが、2023年にTom Verlaineが亡くなり、バンドは事実上その歴史を終えた。本作は、初期Televisionの姿を伝えるライヴ記録として、バンドの輪郭をつかみやすい一枚だ。
トラックリスト
- A1 The Dream’s Dream
- A2 Friction
- A3 Marquee Moon
- A4 Careful
- B1 Venus De Milo
- B2 Foxhole
- B3 Ain’t That Nothin’
- B4 Little Johnny Jewel
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Siouxsie & The Banshees – Tinderbox (1986)
Siouxsie & The Banshees『Tinderbox』
Siouxsie & The Bansheesの『Tinderbox』は、1986年にオリジナル・リリースされた7作目のスタジオ・アルバムです。ポストパンクを土台にしながら、オルタナティヴ・ロック、ニューウェイヴ、ゴシック・ロックの要素を組み合わせた一枚で、バンドの中期を代表する作品として語られることの多いタイトルです。ここで紹介するのは2018年盤です。
バンドの立ち位置
Siouxsie & The Bansheesは、1976年にロンドンで結成されたイギリスのバンドです。Siouxsie Siouxのヴォーカル、Steven Severinのベースを軸に、時期ごとにギタリストやドラマーを変えながら活動してきました。『Tinderbox』の時点では、Siouxsie Sioux、Steven Severin、John Valentine Carruthers、Budgieという編成。バンドのなかでも、音像が整理されつつ、演奏の輪郭がはっきりした時期の作品といえる。
サウンドの特徴
本作は、リズム隊の推進力と、ギターの鋭いフレーズが前に出る作り。録音はベルリンのHansa TonstudiosとロンドンのMatrix Studiosで行われ、ミックスはAir Studiosで仕上げられている。音の質感は比較的タイトで、曲ごとの緊張感が保たれている印象。ゴシック・ロックの要素は残しつつも、暗さだけに寄らず、構成の明快さが目立つアルバムでもある。
収録曲とシングル
全曲はバンド自身による作曲、プロデュース、アレンジ。アルバムからは事前にシングルも出ており、1985年10月の「Cities in Dust」と、1986年2月の「Candyman」が関連曲として挙げられる。どちらもバンドの代表曲として知られることの多いナンバーで、『Tinderbox』の輪郭をつかむうえでも重要な曲になっている。
- 「Cities in Dust」:アルバム期を代表するシングル
- 「Candyman」:続くシングルとして発表された楽曲
同時代とのつながり
1980年代半ばのイギリスでは、ポストパンク以降の流れを引き継ぎながら、ニューウェイヴやゴシック・ロックがそれぞれの形で広がっていた時期です。Siouxsie & The Bansheesは、そのなかでも独自の存在感を保ち続けたバンドで、同時代のThe Cureなどと並べて語られることも多い。『Tinderbox』は、そうした文脈のなかで、バンドの作曲面と演奏面のまとまりが見えやすいアルバムとして位置づけられる一枚です。
まとめ
『Tinderbox』は、Siouxsie & The Bansheesのキャリアのなかで、音の整理と緊張感が同時に前に出た1986年作です。ポストパンクの流れを引き継ぎながら、ニューウェイヴやゴシック・ロックの手触りを持った作品として、バンドの中期を押さえるうえで外せないタイトルといえるでしょう。
トラックリスト
- A1 Candyman
- A2 The Sweetest Chill
- A3 This Unrest
- A4 Cities In Dust
- B1 Cannons
- B2 Party’s Fall
- B3 92°
- B4 Lands End
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Ramones – Leave Home (1977)
Ramones『Leave Home』について
『Leave Home』は、アメリカのパンク・ロック・バンド、Ramonesが1977年に発表した2作目のアルバム。ニューヨーク、クイーンズ区フォレスト・ヒルズ出身の彼ららしく、短い曲、速いテンポ、シンプルな構成が前面に出た一枚になっている。デビュー作で示した基本形を、そのままさらに押し出した内容といえる。
作品の位置づけ
Ramonesは1974年結成のバンドで、オリジナル・メンバーはJoey Ramone、Johnny Ramone、Dee Dee Ramone、Tommy Ramone。『Leave Home』は、その初期編成による時期の作品で、バンドの初期イメージを固めた重要なアルバムとして扱われることが多い。1977年という年は、ニューヨーク・パンクの流れが広く知られるようになっていく時期でもあり、同時代のシーンを語るうえで外せない存在だ。
サウンドの特徴
音像はかなり直線的で、ギターのコード感、ベースの反復、ドラムの推進力が中心。余計な装飾を置かず、曲の長さも短めで、勢いを優先した作りになっている。ロックンロールの骨格を保ちながら、演奏のスピードと圧を前に出した質感で、のちのパンク/オルタナティヴ系バンドにもつながる土台のような響きがある。
代表的な曲
収録曲の中では「Pinhead」がよく知られていて、ライブでも印象的な曲として扱われることが多い。シンプルなフレーズを繰り返しながら、バンドの持つユーモアと荒さが同居するタイプの楽曲。Ramonesらしい、短くて、速くて、分かりやすい構造がそのまま出ている。
同時代とのつながり
同じ1970年代後半のパンクの文脈では、Sex PistolsやThe ClashのようなUK勢と並べて語られることもあるが、Ramonesはよりロックンロール寄りの感触が強い。ニューヨークのロウな空気をそのまま圧縮したようなバンドで、派手な主張よりも、反復と速度で押すスタイルが特徴的。後のパンクやハードコアの下地として見られることも多い。
補足
Ramonesは2002年にRock and Roll Hall of Fameへ殿堂入りしている。『Leave Home』は、その初期の勢いを記録した作品として、バンドの基本形を確認できるアルバムだと言えそうだ。
トラックリスト
- A1 Glad To See You Go (2:10)
- A2 Gimme Gimme Shock Treatment (1:38)
- A3 I Remember You (2:15)
- A4 Oh Oh I Love Her So (1:56)
- A5 Sheena Is A Punk Rocker (2:45)
- A6 Suzy Is A Headbanger (2:08)
- A7 Pinhead (2:42)
- B1 Now I Wanna Be A Good Boy (2:10)
- B2 Swallow My Pride (2:03)
- B3 What’s Your Game (2:33)
- B4 California Sun (1:58)
- B5 Commando (1:50)
- B6 You’re Gonna Kill That Girl (2:36)
- B7 You Should Never Have Opened That Door (1:54)
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Abecedarians – Eureka (1986)
Abecedarians「Eureka」について
Abecedariansは、1980年代半ばから後半にかけて活動したロサンゼルスの3人組。
Chris Manecke、Kevin Dolan、John Blakeによる編成で、ギター、ドラム、ベースに加えてシンセサイザーを取り入れた、リヴァーブの深いポストパンクを鳴らしていたバンドだ。
「Eureka」は1986年の作品として知られる1枚。
Rockを軸に、Alternative Rock、Indie Rock、Post-Punkの要素が重なる内容で、当時のUSオルタナティブ周辺の空気も感じさせる盤になっている。
サウンドの特徴
この作品の印象をひとことで言うなら、ギターの残響とシンセの質感が前に出たポストパンク寄りのサウンド。
リズムは硬質で、ベースとドラムが土台を作り、その上にエコーのかかったギターと鍵盤が重なる構成だ。
音の隙間を残しながら進むタイプで、勢いだけで押し切るというより、空間の広がりを持たせた作りになっている。
ボーカルも楽器の一部として溶け込む場面が多く、全体としては派手さよりも輪郭のはっきりした質感が印象に残る。
同時代のポストパンクや、80年代USインディーの流れの中で捉えやすいタイプの作品だ。
アーティストの位置づけ
Abecedariansは、ロサンゼルス発のバンドとして、80年代のオルタナティブ/ポストパンクの文脈に位置づけられる存在。
Factory Records系の流れを思わせる乾いた感触や、UKポストパンクとの接点を感じさせる面もあるが、根っこはUSのインディー/オルタナティブ側にある。
「Eureka」は、そうしたバンドの持ち味がまとまった作品として見られる1枚。
活動期の中盤から後半にかけての空気を映す記録としても、位置づけやすい。
関連する文脈
比較の手がかりとしては、同時代のポストパンク、シンセを取り込んだオルタナティブ、そしてUSインディーの初期的な動きが挙げやすい。
音の作り方としては、リヴァーブを効かせたギターや、冷たさを含んだシンセの使い方に特徴がある。
派手なヒット曲を前面に押し出すタイプの作品というより、バンドの音像そのものを追う楽しみがある一枚。
Abecedariansのサウンドを知るうえで、輪郭をつかみやすいタイトルだ。
クレジット
- Artist: Abecedarians
- Title: Eureka
- Original Release Year: 1986
- Format Release Year: 2012
- Country: US
- Members: Chris Manecke, Kevin Dolan, John Blake
トラックリスト
- A1 Ghosts
- A2 Soil
- A3 Beneath The City Of The Hedonistic Bohemians
- B1 I Glide
- B2 Mice & Coconut Tree
- B3 Misery Of Cities
- C1 Smiling Monarchs
- C2 Benway’s Carnival
- C3 Switch
- C4 Other Side Of The Fence
- D1 They Said Tomorrow
- D2 Wildflower
- D3 John’s Pop
- D4 Spaghetti Western
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Josef K – Young And Stupid / Endless Soul (1987)

Josef K「Young And Stupid / Endless Soul」について
Josef Kは、スコットランド・エディンバラ出身のポストパンク・グループ。1979年に結成され、1982年に活動を終えている。
この「Young And Stupid / Endless Soul」は1987年の作品で、UKリリースのシングルとして残されている。
バンドの背景
メンバーはPaul Haig、Malcolm Ross、David Weddell、Ronnie Torrance。Paul Haig、Malcolm Ross、David Weddellは以前、The Exploitedのドラマーを含むTV Artでも活動していた。
同じ学校であるエディンバラのFirrhill High Schoolで顔を合わせていたことも、このバンドの出発点になっている。
バンド名は、フランツ・カフカの小説『審判』の主人公から取られている。ポストパンクの文脈に置くと、文学由来の名前も当時らしい要素のひとつに見える。
作品の位置づけ
1980年代後半のUKロックの中で、Josef Kのようなバンドはニューウェイヴとポストパンクの境目を意識させる存在として語られることが多い。
この作品も、その流れの中にある一枚として捉えやすい。
タイトル曲「Young And Stupid」と「Endless Soul」という組み合わせからは、シングルらしいまとまりがうかがえる。録音の質感やリズムの運びには、ポストパンクらしい硬さと、ニューウェイヴ寄りの整った感触が重なっているように見える。
サウンドの印象
Josef Kの音楽は、ギターの切れ味、タイトなリズム、必要以上に飾らない録音の雰囲気が特徴として挙げられやすい。
この作品でも、そうした要素が前面に出るタイプの一枚として受け取れそうだ。
関連情報
- アーティスト名: Josef K
- タイトル: Young And Stupid / Endless Soul
- リリース年: 1987年
- リリース国: UK
- ジャンル: Rock
- スタイル: New Wave, Post-Punk
公式サイトや関連ページも残っており、バンドの活動史をたどりやすい環境がある。
1980年代のUKポストパンクを振り返るうえで、Josef Kの名前とこの作品は、ひとつの線でつながる存在。
トラックリスト
- A1 Heart Of A Song
- A2 Endless Soul
- A3 Citizens
- A4 Variation Of A Scene
- A5 It’s Kinda Funny
- A6 Sorry For Laughing
- B1 Chance Meeting
- B2 Heaven Sent
- B3 Drone
- B4 Sense Of Guilt
- B5 Revelation
- B6 Romance
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Siouxsie & The Banshees – Kaleidoscope (1980)

Siouxsie & The Banshees『Kaleidoscope』
Siouxsie & The Bansheesの『Kaleidoscope』は、1980年に発表された作品。ロンドンで1976年に結成されたU.K.バンドによる、ニュー・ウェイヴ/ポストパンク期の流れをはっきり示す一枚だ。ヴォーカルのSiouxsie Sioux、ベースのSteven Severinを軸に、当時の編成でバンドの輪郭が固まっていく時期のアルバムでもある。
作品の雰囲気
リズムは硬質で、ベースの動きが前に出る場面が多い。ギターやドラムも含めて、音の隙間を残しながら組み立てる感触があり、録音全体にも冷えた質感がある。派手に押し切るというより、細部の配置で緊張感を作るタイプのサウンドだ。
ニュー・ウェイヴとポストパンクの文脈に置くと、装飾を抑えたアレンジ、反復するリズム、低音の存在感がこの時代らしい要素として見えてくる。1980年という年の空気をそのまま映したような、初期バンドの重要作という位置づけになりそうだ。
バンドの流れの中で
Siouxsie & The Bansheesは編成の変化が多いバンドとしても知られるが、『Kaleidoscope』の時期には、後の展開につながる人選が入ってくる。John McGeochがギターで参加し、Budgieがドラムを担当する体制へ移っていく流れの入口でもある。バンドの音像が次の段階へ進む前触れのような作品、と見ることもできる。
同時代との関わり
1980年前後の英国では、パンク以後の表現がニュー・ウェイヴやポストパンクとして広がっていた。その中でSiouxsie & The Bansheesは、鋭いリズム感と独特の間合いを持つバンドとして存在感を強めていく。『Kaleidoscope』も、その流れの中で位置づけやすいアルバムだ。
リリース情報
- アーティスト: Siouxsie & The Banshees
- タイトル: Kaleidoscope
- オリジナルリリース年: 1980
- リリース国: Japan
- ジャンル: Rock
- スタイル: New Wave, Post-Punk
1980年のSiouxsie & The Bansheesを知るうえで、ひとつの節目になるタイトルだ。
トラックリスト
- A1 Happy House (3:52)
- A2 Tenant (3:40)
- A3 Trophy (3:19)
- A4 Hybrid (5:32)
- A5 Clockface (1:53)
- A6 Lunar Camel (3:03)
- B1 Christine (3:00)
- B2 Desert Kisses (4:16)
- B3 Red Light (3:22)
- B4 Paradise Place (4:34)
- B5 Skin (3:49)
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Lords Of The New Church – Killer Lords (1985)

Lords Of The New Church「Killer Lords」
1985年にUKで出た、Lords Of The New Churchのレコード。English/American gothic rock groupとして1982年に結成されたグループで、パンク、ニューウェイヴ、ゴスロックの要素が交差する時期の空気がそのまま入った作品として見える。
バンドの輪郭
このバンドは、1970年代のパンク・シーンにいたメンバーたちによるスーパーグループとして知られている。The Damned、The Dead Boys、Sham 69などの流れをくむ人選で、出自の違うプレイヤーが集まった構成だ。UK発のバンドながら、音の感触には英米両方のパンクの匂いが混ざっている。
サウンドの印象
ロックを土台にしつつ、リズムは硬めで前へ押し出す感じがある。ギターは鋭く、音の輪郭もはっきりしやすいタイプ。録音の雰囲気は、派手に磨き上げるというより、少し荒さを残したままの緊張感が前に出る印象。ニューウェイヴ寄りの整った感触と、パンク由来のざらつきが同居しているように聞こえる。
ジャンルの文脈
1980年代半ばのUKでは、パンク以後の流れから、ニューウェイヴやゴスロックへ接続する動きがいくつも見られた。この作品も、その文脈の中で捉えやすい。暗めのムードを持ちながら、演奏はロックの直進性を保っているあたりが、この時代らしいバランスになっている。
作品の位置づけ
Lords Of The New Churchにとっては、バンドの特徴がまとまって見える時期の記録として扱えそうだ。メンバーの経歴が示す通り、パンクの経験を持つプレイヤーたちが、別の質感のロックへと組み替えていく流れ。その中で「Killer Lords」は、バンドの輪郭を確認しやすい一枚という印象になる。
メンバー
- Stiv Bators
- Dave Tregunna
- Nicky Turner
- Danny Fury
- Grant Fleming
- Jez Miller
- Mark Taylor
- Ozzie
- Adam Wm. Becvar
- Steven Marque
- Brian Robertson
- Steve Murray
まとめ
「Killer Lords」は、Lords Of The New Churchの持つパンクの硬さ、ニューウェイヴの整い、ゴスロックの陰影が見えやすい作品。1985年という時代のUKロックの空気を背負った一枚として、バンドの立ち位置をつかみやすい内容になっている。