The Move – (Shines On) (1979)

The Move / (Shines On) (1979, UK)
The Moveは、1965年にバーミンガムで結成されたイギリスのロック・バンドだ。1960年代後半のUKチャートで存在感を示したグループで、のちに編成変化を経てElectric Light Orchestraへつながっていく流れでも知られている。(Shines On)は、そのThe Moveの作品を1979年にUKでまとめてリリースしたものとして位置づけられる1枚だ。
バンドの輪郭
中心人物のRoy Woodを軸に、Jeff Lynne、Carl Wayne、Bev Bevan、Ace Kefford、Trevor Burton、Rick Priceといったメンバーが名を連ねる。The Moveは、シングルでの成功が特に大きく、1966年から1968年にかけて「Night of Fear」「I Can Hear the Grass Grow」「Flowers in the Rain」「Fire Brigade」「Blackberry Way」などが上位ヒットになっている。アルバム面では、1968年のデビュー作MoveがUKチャートに入っている。
作品の位置づけ
(Shines On)は、The Moveの代表曲群や活動期の印象をあらためて見渡せるタイトルとして受け止めやすい。バンドの活動時期そのものは1960年代後半から1972年までで、1979年のUK盤として出ているため、オリジナル活動期の後にまとめられた作品という見方になる。
サウンドの印象
The Moveの音は、ロックの骨格を保ちながら、ポップなメロディと分厚いバンド・アンサンブルが前に出るタイプだ。ギターの輪郭がはっきりしていて、リズムは歯切れがよく、1960年代後半らしい少し乾いた録音感もある。派手に作り込むというより、曲の推進力とフックをそのまま押し出す質感。
同時代とのつながり
The Moveは、ブリティッシュ・インヴェイジョン以後のUKロックの流れの中で、ポップスのわかりやすさとハードな鳴りを両立させたバンドとして見られることが多い。サイケデリックな空気や、後年のプログレッシブな展開へ向かう入口のような要素もあり、1960年代末のイギリス・ロックの幅広さが感じられる内容だ。
短く言うと、The Moveのヒット期とバンドの輪郭を押さえるうえで、時代感のはっきりした1枚という印象になる。
トラックリスト
- A1 Message From The Country (4:44)
- A2 Ella James (3:13)
- A3 No Time (3:39)
- A4 Don’t Mess Me Up (3:10)
- A5 Until Your Moma’s Gone (5:01)
- A6 Do Ya (4:00)
- A7 Chinatown (3:06)
- B1 It Wasn’t My Idea To Dance (5:28)
- B2 The Minister (4:26)
- B3 Ben Crawley Steel Company (3:03)
- B4 The Words Of Aaron (5:23)
- B5 My Marge (2:00)
- B6 Tonight (3:16)
- B7 California Man (3:34)