Karakorum – Prison Bitterness (2021)

Karakorum『Prison Bitterness』
UKのアンダーグラウンド・ロック・バンド、Karakorumの作品『Prison Bitterness』。オリジナルのリリースは2021年、こちらの盤は2022年のリリースになる。ジャンルはロック、スタイルはプログレッシブ・ロックとサイケデリック・ロックのあたり。
バンドの輪郭
Karakorumは、1969年から1973年にかけて活動した英国のアンダーグラウンド・ロック・バンドとして紹介されている。東洋的なニュアンスを帯びたプログレッシブ・ロック、そしてリズムを軸にした催眠的な展開が特徴とされるグループ。メンバーはPaul Cobbold、Martin Chambers、James Williamsの3人。
作品の手触り
この作品では、複雑な構成を持つプログレッシブ・ロックの感触と、サイケデリック・ロックの流れが重なっている。リズムの反復が前に出るタイプの音像で、一定の拍を保ちながらも、そこに少しずつずれやうねりが加わっていくタイプの作りが想像しやすい。録音の雰囲気も、派手に整え込むというより、バンドの演奏感を軸にしたものとして受け取れそうだ。
アーティストの位置づけ
Karakorumは、当時の英国ロックの中でもかなり独自性の強い存在として語られている。大きな成功には至らなかったものの、ライブでは人気が高く、バンド側も周囲も高い評価を抱いていたという紹介がある。主流寄りのロックとは距離のある、内省的で複雑なプログレ志向のバンドとして位置づけられているようだ。
同時代の文脈
同時代の英国プログレやサイケデリック・ロックの流れの中で見ると、Karakorumはかなり左寄りの立ち位置にある。演奏の技巧や構成の込み入った作りに加えて、反復リズムの強さが印象に残るタイプで、一般的なアートロックやフォーク寄りのプログレとは少し違う輪郭がある。比較対象としては、同じく実験性を持つ英国のアンダーグラウンド・ロック周辺が思い浮かぶ。
ちょっとしたエピソード
紹介文によると、UKの音楽紙Soundsでは、Alexis KornerのコンサートでKarakorumを見たKeith Moonが彼らを絶賛していたと報じられたという。かなり期待を集めていたバンドだったことがうかがえるエピソード。なお、Karakorumの音源はSeelie Courtのリリースまで世に出ていなかったとされている。
まとめ
『Prison Bitterness』は、英国アンダーグラウンド・ロックの文脈にある、プログレッシブ・ロックとサイケデリック・ロックの要素を持つ作品。反復するリズム、東洋的な響きの気配、複雑な構成が重なる、かなり個性の強い一枚として捉えられる。
トラックリスト
- A1 Arnold Collins In Drag (3:44)
- A2 Living My Life (2:59)
- A3 Prisoners Bitterness (4:05)
- B1 Breakfast (5:20)
- B2 When The War Is Over (4:34)