Jack-Knife – I Wish You Would (1979)
Jack-Knife「I Wish You Would」について
「I Wish You Would」は、1979年にUKで登場したJack-Knifeの作品。John Wetton、Curt Cress、Richard Palmer-James、John Hutchesonというメンバー構成で、UKのロック文脈の中でも、プログレッシブ・ロックとブルース・ロックの要素が重なる一枚として位置づけられる。
バンドの背景
Jack-Knifeは、元King Crimson、Passport、Emergencyのメンバーを含むアングロ・ジャーマン系のスーパーグループ。John Wettonの存在感あるベースと歌、Curt Cressのタイトなリズム、Richard Palmer-Jamesの作詞面での関与など、各メンバーの経歴がそのまま作品の輪郭に結びついている。
1970年代後半という時期を考えると、プログレッシブ・ロックが初期の大きな様式から少しずつ形を変えていた頃でもある。そうした中で、この作品も、演奏の精度や構成の練り込みを保ちながら、ブルース・ロック寄りの手触りを持つ点が特徴として見えてくる。
サウンドの印象
音の中心には、Wettonらしい芯のあるボーカルと、硬質で直線的なバンド・アンサンブルがある。派手に装飾するというより、リズム隊の押し出しとギターのフレーズで曲を引っ張るタイプのロックで、プログレの構築感とブルース・ロックの土台が同居している印象。
同時代の感覚で見ると、King Crimson周辺の緊張感や、よりハードな英国ロックの流れを思わせる部分があり、Passportのような欧州的な演奏感覚ともつながって見える。とはいえ、音のまとまりはあくまでロック・バンドとしての推進力に置かれている。
作品の位置づけ
Jack-Knifeにとっては、メンバーの経歴が前面に出る形で成立した作品といえる。John Wettonのキャリアを追う上でも、King Crimson以後のロック表現を確認できる一枚として見られることが多いはずだ。
1979年という年のUKロックは、ハードな方向性や新しい波が並走していた時期でもあり、この作品もそうした空気の中で、プログレとブルース・ロックの接点を示す存在として聴かれることになりそうだ。
まとめ
「I Wish You Would」は、Jack-Knifeという短命な括りの中でも、メンバーの来歴がそのまま音に表れやすい作品。派手な逸話よりも、演奏の組み立て、リズムの締まり、Wettonの歌声といった要素が印象に残るタイプの一枚だ。
トラックリスト
- A1 I Wish You Would (4:47)
- A2 Good Mornin’ Little Schoolgirl (2:45)
- A3 You Can’t Judge A Book By The Cover (3:28)
- A4 Confessions (4:53)
- A5 Eyesight To The Blind (3:38)
- B1 Walk On Heaven’s Ground (5:50)
- B2 Dimples (2:52)
- B3 Mustang Momma (3:13)
- B4 Adoration (6:13)