Gazpacho – Missa Atropos (2010)
Gazpacho「Missa Atropos」について
Gazpachoは、ノルウェー・オスロで1996年に結成されたアートロック/クロスオーバー・プログレッシブロック・バンドだ。「Missa Atropos」は2010年に発表された作品で、2015年盤として流通している。バンドの持つプログレッシブロックの文脈を、組曲的な構成や物語性に寄せて聴かせる一枚として位置づけられる。
作品の輪郭
ジャンル表記はロック、スタイルはプログレッシブロック。Gazpachoらしい、緻密に組み立てられた演奏と、曲の流れを重視した作りが印象に残る作品だ。派手な展開で押し切るというより、音の重なりや間の取り方で曲を進めていくタイプのバンドで、その持ち味がこのアルバムでも前面に出ている。
ボーカルのJan Henrik Ohmeを軸に、Mikael Krømer、Jon-Arne Vilbo、Kristian Olav Torp、Lars Erik Asp、Thomas Alexander Andersenという編成。各パートが独立して目立つというより、全体でひとつの流れを作る感覚が強い。プログレッシブロックの中でも、シンフォニックな広がりや陰影のある構成に関心が向くリスナーには、文脈がつかみやすい作品だろう。
サウンドの特徴
音の質感は、硬質なロックの輪郭と、静かなパートの積み重ねが同居するタイプ。ギター、キーボード、リズム隊が場面ごとに役割を変えながら、曲の起伏を作っていく。大きく煽るよりも、少しずつ圧を高めていく進行が中心で、プログレッシブロックらしい構成意識が感じられる。
同時代のプログレッシブロックの中では、単なる技巧の見せ合いというより、アルバム全体の流れや空気感を重視する系統に近い。比較対象としては、北欧圏のメロディを生かしたプログレや、アートロック寄りの作品群が思い浮かぶ。
Gazpachoの中での位置づけ
Gazpachoは、キャリアを通してコンセプト性や物語性の強い作品で知られるバンドだが、「Missa Atropos」もその流れの中にある一作と見てよさそうだ。バンドのプロフィールを踏まえると、北欧のプログレッシブロックが持つ冷たさと、室内楽的な整理された構成感が、この作品の基盤になっている。
代表曲を一曲だけ切り出して語るより、アルバム単位で聴きどころが立ち上がるタイプの作品。曲ごとの展開を追いながら、全体の組み立てを楽しむのがこのレコードの見方になりそうだ。
基本情報
- アーティスト: Gazpacho
- タイトル: Missa Atropos
- オリジナルリリース年: 2010
- 盤のリリース年: 2015
- 国: UK & Europe
- ジャンル: Rock
- スタイル: Prog Rock
トラックリスト
- A1 Mass For Atropos 1
- A2 Defense Mechanism
- A3 I Was Never Here
- A4 Snail
- B1 River
- B2 Mass For Atropos 2
- B3 Missa Atropos
- B4 She’s Awake
- C1 Vera
- C2 Will To Live
- C3 Mass For Atropos 3
- C4 Splendid Isolation
- C5 An Audience