Khan – Space Shanty (1972)
Khan『Space Shanty』について
Khanは、Steve Hillageを中心に結成されたUKのプログレッシブ・ロック・バンドで、Canterbury sceneに連なる存在として知られるグループだ。活動期間は1971年から1972年までと短く、アルバムは1枚だけ。その唯一の作品が1972年発表の『Space Shanty』になる。
この作品は、Rockを軸にPsychedelic RockとProg Rockの要素がまとまった一枚。Steve Hillageのギターを中心に、Dave Stewart、Nigel Griggs、Eric Peachey、Nick Greenwood、Val Stevensらが参加している。Khanというバンドの全体像をつかむには、まずこのアルバムを聴くのがいちばんわかりやすい位置づけだろう。
作品の位置づけ
『Space Shanty』は、Steve Hillageがのちにソロで展開していく感覚の前段階としても見られる作品だ。Canterbury系らしい演奏の組み立てと、サイケデリックな広がりが同居していて、当時のUKプログレ周辺の流れの中でも、かなりKhanらしい個性が出ている一枚という印象になる。
同時代の文脈で見れば、長尺の展開や複雑なアンサンブルを重視するProg Rockの流れと、より色彩感のあるPsychedelic Rockの感覚が重なる時期の作品として捉えやすい。Canterbury sceneの関連作を追っていると、演奏の細かな受け渡しやリズムの運びに、その系譜らしさが見えてくる。
1972年作品としての流れと1976年盤
オリジナルは1972年の作品で、今回の盤は1976年リリース。作品そのものは1972年のKhanを示すものとして扱える。再発盤として流通した可能性があるため、基本的にはオリジナル作品の内容をそのまま受け継ぐ形で見るのが自然だ。
聴きどころ
このアルバムの中心は、やはりSteve Hillageのギター。フレーズの置き方や音の伸びが楽曲の推進力になっていて、バンド全体の演奏もそれに合わせて組み立てられている。大きく派手に押すというより、演奏の切り替わりや展開の変化で引っ張るタイプの作品だ。
いわゆるヒット曲が前面に出るタイプではなく、アルバム全体の流れで聴く性格が強い。曲ごとのまとまりよりも、連続する展開や演奏の手触りに耳が向く一枚、と言えそうだ。
ひとこと
Khanにとって『Space Shanty』は、短命だったバンドの足跡をそのまま残したような作品だ。Steve Hillageのキャリアを起点に、Canterbury sceneとUKプログレのつながりを見ていくうえでも、外せない存在として語られることが多い。
トラックリスト
- A1 – Space Shanty (Incl. The Cobalt Sequence And March Of The Sine Squadrons)
- A2 – Stranded (Incl. Effervescent Psycho Novelty No. 5)
- A3 – Mixed Up Man Of The Mountains
- B1 – Driving To Amsterdam
- B2 – Stargazers
- B3 – Hollow Stone (Including Escape Of The Space Pilots)
関連動画
- Space Shanty (feat. Steve Hillage & Dave Stewart)
- Stranded (feat. Steve Hillage & Dave Stewart)
- Mixed up Man of the Mountains (feat. Steve Hillage & Dave Stewart)
- Driving to Amsterdam (feat. Steve Hillage & Dave Stewart)
- Stargazers (feat. Steve Hillage & Dave Stewart)
- Hollow Stone (feat. Steve Hillage & Dave Stewart)
- Break the Chains (feat. Steve Hillage & Dave Stewart) (Bonus Track)
- Mixed up Man of the Mountains (feat. Steve Hillage & Dave Stewart) (First Version – Bonus Track)