Matterhorn – Outside (2020)

Matterhorn - Outside

Matterhorn『Outside』

ノルウェー・トロンハイム出身のプログレッシブ・ロック/オルタナティヴ・ロック・バンド、Matterhornによる『Outside』は、2020年に発表された作品である。メンバーはTommy Halseth。ロックを軸にしながら、Prog RockとAlternative Rockの要素を行き来する構成になっている。

作品の輪郭

本作は、バンド名義の作品として、アーティストの方向性をそのまま示すような位置づけの1枚と見てよさそうだ。曲展開やリズムの組み立てにプログレッシブ・ロックらしい流れがありつつ、音のまとめ方にはオルタナティヴ・ロック寄りの感触もある。派手な装飾に寄りすぎず、曲そのものの構造を前に出すタイプの印象である。

サウンドの印象

録音の雰囲気は、輪郭を保ったまま進むロック・サウンドという印象に近い。リズムは一定の推進力を持ち、展開の切り替えで曲の表情を変えていく形が想像しやすい。ギターを中心にした質感と、過度に加工しすぎないまとまりが、このジャンルの文脈に沿った作り方として感じられる。

プログレッシブ・ロックの要素がある一方で、オルタナティヴ・ロックの持つ直線的な感触も併せ持つあたりが、この作品の特徴になっているように見える。70年代的な長大な組曲性というよりは、現代のロック作品として整理された構成の中に、変化を織り込んでいくタイプの流れである。

同時代的な位置づけ

2020年という発表年を踏まえると、本作は現代の北欧ロックの流れの中で捉えやすい。プログレッシブ・ロックを下敷きにしながら、オルタナティヴ・ロックの感覚でまとめるスタイルは、ジャンルの境界をまたぐ近年の制作姿勢とも重なる。

トロンハイムという土地柄も含め、北欧のロック作品らしい整った構成感がうかがえる1枚である。

まとめ

『Outside』は、Matterhornのロック指向をそのまま示す作品であり、プログレッシブ・ロックとオルタナティヴ・ロックの交差点に置ける内容である。曲の展開、リズムの運び、音のまとまり方に、バンドの方向性が見えやすいアルバムとして受け取れる。

トラックリスト

  • A1 Outside
  • A2 Aura Noire
  • A3 Bruit Blanc
  • A4 Aorta
  • B1 Last Page
  • B2 Oceana
  • B3 Silhouette
  • B4 Døden Og Meg
2026.05.09