CMU – Open Spaces (1971)

CMU『Open Spaces』について

CMUは、1970年代初頭に活動したイギリスのバンドで、アートロック、ジャズロック、フォークを混ぜたような音作りに、サイケデリック・ロックの要素を重ねたグループです。男女ツイン・ヴォーカルを核にした編成が特徴で、当時としてはかなり目立つ存在でした。

『Open Spaces』は、1971年にTransatlanticから登場したCMUの1作目。2019年に出たこの盤は、そのオリジナル作品をあらためて聴けるリリースです。バンドの出発点を示すアルバムとして、CMUの輪郭がつかみやすい内容になっています。

サウンドの印象

音の中心にあるのは、サイケデリックな感触とブルース寄りの組み立てです。派手に作り込むというより、素朴さを残しながら進む曲が多く、ところどころに変わった音響処理や不思議な音の断片が差し込まれます。プログレ的な構成感と、70年代初頭らしいラフさが同居したアルバムという印象です。

男女の歌声が重なる場面もこのバンドらしいところで、James GordonとLarraine Odellのヴォーカルの対比が、曲の表情をはっきりさせています。演奏面では、キーボード、ギター、フルート、パーカッション、ドラムがそれぞれに動き、単なるロック・バンド以上の広がりを持っている。

バンドの位置づけ

CMUは、のちに2作目『Space Cabaret』を1973年に発表しますが、そちらではメンバーが大きく入れ替わり、メロトロンやスペーシーなシンセサイザーの存在感も増していきます。そうした変化を踏まえると、『Open Spaces』は、より初期の姿を記録した作品として位置づけやすいです。

同時代の文脈では、Arthur BrownやAFFINITYと比較されることがあり、CURVED AIRを好むリスナーにも触れられることがあるようです。実際、この時期の英国プログレやサイケの周辺にある、少しひねりのある感触が共有されている。

メンバー

  • James Gordon
  • Larraine Odell
  • Roger Odell
  • Terry Mortimer
  • Ian Hamlett
  • Ed Lee
  • Steve Cook
  • Richard Joseph
  • Leary Hasson

まとめ

『Open Spaces』は、CMUの初期像をそのまま映したような1枚で、ブルースの骨組みにサイケデリックな色合いとプログレ的な展開を重ねた作品です。派手な大作というより、バンドの個性が少しずつ見えてくるタイプのアルバム。70年代英国ロックの周辺をたどるうえで、ひとつの手がかりになる内容です。

トラックリスト

  • A1 Henry (4:49)
  • A2 Voodoo Man (4:41)
  • A3 Slow And Lonesome Blues (5:13)
  • A4 Chantecleer (6:18)
  • B1 Japan (2:50)
  • B2 Clown (2:40)
  • B3 Mystical Sounds (3:15)
  • B4 Open Spaces (11:55)

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2026.06.10