Il Rovescio Della Medaglia – Contamination (1973)
Il Rovescio Della Medaglia『Contamination』
イタリアのプログレッシブ・ロック・バンド、Il Rovescio Della Medagliaが1973年に発表したアルバム。バンド初期のハード・ロック寄りの作風から一歩進み、キーボードを加えた編成でシンフォニックな方向へ寄った作品として知られている。イタリアン・プログレの中でも、演奏の密度と構成の切り替えがはっきりした一枚だ。
バンドの流れの中での位置づけ
Il Rovescio Della Medagliaは1970年ごろ、ローマで結成されたグループ。1971年の『La Bibbia』、1972年の『Io come io』では、硬質なギターを軸にしたサウンドにプログレ的な要素を少しずつ取り入れていた。そこから本作『Contamination』では、Franco Di Sabatinoのキーボードが加わり、音の中心がより多層的になっている。
この作品では、アルゼンチン出身の作曲家との協働も行われており、バンド単独のハードさよりも、組曲的な展開や管弦楽的な組み立てが前に出ている。グループにとっては、初期2作とは明確に方向の違う3作目という位置づけになっている。
1973年オリジナル盤の特徴
1973年のオリジナル・リリースは、イタリア国内盤として出たもの。バンドは当時、非常に大音量のライブでも知られており、その勢いがスタジオ作品にも通じている。ギター、ベース、ドラムにキーボードが重なることで、リフ主体の硬さと、展開の多い構成が並立している。
また、この時期のバンドは国外展開も意識していて、英語詞版も制作され、複数の国で発売されている。イタリアン・プログレの中でも、国内市場だけでなく海外流通を見据えた動きがあった作品として見られる一枚だ。
2015年盤について
2015年盤は、デジタル・リマスターを施した180グラム盤としてリリースされている。オリジナル盤の年代とは別に、再発盤として音質面の見直しが行われた形だ。アナログ盤としての重量盤仕様になっている点も、この再発の特徴になっている。
曲の印象と聴きどころ
本作は、派手な単発ヒットを前面に出すタイプではなく、アルバム全体の流れで聴かせる構成。キーボードが入ったことで、ギターの押し出しだけではなく、音の層そのものを動かす場面が増えている。硬めの演奏と、組曲的に場面が変わる展開の両方が目に入る内容だ。
イタリアン・プログレの同時代作品と比べると、演奏の力感を保ちながらも、よりシンフォニックな作りへ踏み込んだ位置にある。初期のハード・ロック色を残しつつ、より構成重視のアルバムへ移った転換点として捉えられる。
メンバー
- Franco Di Sabatino
- Gino Campoli
- Pino Ballarini
- Enzo Vita
- Stefano Urso
作品データ
- アーティスト: Il Rovescio Della Medaglia
- タイトル: Contamination
- オリジナル・リリース年: 1973年
- 盤のリリース年: 2015年
- リリース国: Italy
- ジャンル: Rock
- スタイル: Prog Rock
トラックリスト
- A1 – Absent Minded
- A2 – Orphan Me
- A3 – Johann’s Rock
- A4 – Another Name Am I
- A5 – Crazy Baby
- A6 – Lost Myself Today
- B1 – Johann
- B2 – Scotched
- B3 – I Can Fly
- B4 – Contamination
- B5 – Isolation Ward
- B6 – For The Love Of Anna
- B7 – Bach Lives