Jerry Goodman – On The Future Of Aviation (1985)

Jerry Goodman『On The Future Of Aviation』について

Jerry Goodmanは、アメリカ・シカゴ出身のヴァイオリニスト/ギタリスト。Mahavishnu Orchestraの初期メンバーとして知られ、フュージョン以降の文脈でもよく語られる人だ。そうした経歴を踏まえると、『On The Future Of Aviation』は、彼の演奏技術を前面に出しつつ、エレクトロニックな要素とロックの輪郭を組み合わせた1985年の作品として位置づけられる。

この作品は1985年に発表されたタイトルで、日本盤も同年リリース。帯と、日本語のトラックリストおよびライナーノーツを収めたインサートが付属する仕様になっている。日本で流通した盤として、当時の国内向けの体裁がきちんと整えられている点も特徴だ。

作品の印象

このアルバムは、ジャズ・ロック的な切れ味だけで押し切るタイプというより、音の空間や余韻を意識した作りが目につく。タイトルから受けるイメージどおり、直線的に進むというより、飛行する感覚、浮遊する感覚に寄った組み立て。Jerry Goodmanのヴァイオリンは、旋律をなぞるだけでなく、音色そのものを聴かせる役割も担っているように感じられる。

エレクトロニックとロック、そしてアンビエントの要素が重なることで、演奏の密度が高い場面でも、音がむやみに混み合わない。1980年代半ばという時期を考えると、フュージョンの語法を土台にしながら、よりシンセサイザー寄りの質感へ視線を向けた作品として見えてくる。

Jerry Goodmanという人物の流れの中で

Jerry Goodmanは、もともとアコースティックなヴァイオリン奏者として出発しながら、Mahavishnu Orchestraでエレクトリックなロックの現場に入っていった経歴を持つ。そこから考えると、『On The Future Of Aviation』は、技巧派ヴァイオリニストというだけでなく、ロックと電子音響のあいだを行き来する表現者としての側面が出やすい時期の作品と見ることができる。

同時代の文脈では、フュージョンやプログレッシブ・ロックの周辺で、シンセサイザーや空間処理を取り入れた作品が増えていた。そうした流れの中で、ヴァイオリンを主役に置いたインストゥルメンタル作品として耳に入るはずだ。

内容面での注目点

  • 1985年作品としての発表
  • Jerry Goodmanのヴァイオリンを軸にしたインストゥルメンタル性
  • Electronic、Rock、Ambientの要素が並ぶ構成
  • 日本盤は帯付き、和文ライナー付き

なお、ヒット曲や広く知られた代表曲として語られるタイプの作品というよりは、アルバム全体の流れで聴かれる性格が強い。曲単位での派手な知名度より、全体の音像や演奏の配置に目が向く一枚という印象だ。

まとめ

『On The Future Of Aviation』は、Jerry Goodmanの演奏家としてのキャリアを踏まえると、フュージョン以後の表現を電子的な質感とともに整理した作品として見やすい。1985年という時代の空気、そして日本盤に添えられた帯や日本語ライナーも含めて、当時のリリースとしてのまとまりがある一枚だ。

トラックリスト

  • A1 – On The Future Of Aviation (6:36)
  • A2 – Endless November (8:40)
  • A3 – Outcast Islands (6:34)
  • B1 – Orangutango (6:26)
  • B2 – Waltz Of The Windmills (5:50)
  • B3 – Sarah’s Lullaby (5:42)

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