King Crimson – Lizard (1970)
King Crimson「Lizard」について
King Crimsonの「Lizard」は、1970年に発表されたプログレッシブ・ロックの重要作です。もともと初期King Crimsonは、Robert Frippを中心に、Ian McDonald、Greg Lake、Michael Giles、Peter Sinfieldらが参加した編成で出発し、1969年のデビュー作で強い印象を残しました。その流れの中で作られた本作は、初期King Crimsonの中でも特に組曲的な構成が目立つ一枚です。
この日本盤は1971年リリースの初期国内盤で、見開きジャケット仕様。Rock Age obi付きのファースト・イシューで、インサートも封入されています。ライナーノーツの日付は「1971.3.11」となっています。
作品の位置づけ
「Lizard」は、King Crimsonの中期以降の重厚なサウンドへ直結するというより、初期の実験性と室内楽的な構成感が強く出た作品として位置づけられることが多いアルバムです。バンドの編成変化が続いていた時期の作であり、Robert Frippを軸にしながらも、楽曲ごとの色がはっきり分かれている印象があります。
同時代のプログレッシブ・ロックの文脈では、YesやGenesisのようなメロディ志向の展開とは別に、より不安定な和声やジャズ寄りの動き、劇的な構成を前面に出したタイプとして聴かれることが多い作品です。Keith Tippettの参加も、このアルバムの音の輪郭を形づくる要素になっています。
聴きどころ
本作の中心は、組曲的に展開する長尺曲「Lizard」になる。パートごとに場面が切り替わる構成で、ロックのリズム感だけで押し切るというより、ブラスやピアノを含むアレンジで進んでいくのが特徴です。曲単位でのまとまりより、全体を通してひとつの組曲として聴く感覚が強い作品といえます。
また、アルバム全体としては、硬質なギターの響きと、アンサンブルの混線する感じが同居しています。派手なヒット曲で押すタイプではなく、曲の流れや音の配置を追う楽しさがある一枚です。
日本盤としての魅力
この日本盤初期プレスは、当時の国内発売の仕様をそのまま味わえる点がまず目を引きます。見開きジャケットや帯、インサートを含めて、1970年代初頭の日本盤らしい作りです。オリジナル盤の年代は1970年ですが、こちらは1971年の国内流通盤として手元に置くタイプのリリースになります。
まとめ
「Lizard」は、King Crimsonの初期の実験精神を強く映したアルバムです。バンドの歴史の中では、編成の揺れが続く時期の作品でありながら、組曲構成、ジャズ的な要素、室内楽的な処理がひとつの形になっているのが面白いところです。初期プログレの中でも、かなり個性の出たタイトルとして語られる一枚です。
トラックリスト
- A1 – Cirkus (Including: Entry Of The Chameleons) (6:28)
- A2 – Indoor Games (5:38)
- A3 – Happy Family (4:15)
- A4 – Lady Of The Dancing Water (2:43)
- Lizard (22:24)