Pulsar – Halloween (1977)
Pulsar / Halloween
フランス・リヨン出身のプログレッシブ・ロック・バンド、Pulsarによる1977年作品が「Halloween」だ。ピンク・フロイドやキング・クリムゾン、さらにマーラーのようなクラシック作曲家からの影響を公言するバンドらしく、ロックを軸にしながらも、音の組み立てや曲の進み方に独特の重さと緊張感がある作品として知られている。
バンドの立ち位置
Pulsarは1974年にファースト・アルバムを発表し、フランスのプログレ・シーンの中でも早い段階から活動していたグループだ。イングランドのレーベルと契約した最初のフランスのバンドとしても記録されていて、国内シーンにとどまらない動きがあったことがうかがえる。「Halloween」は、そうした流れの中で発表された中期の作品にあたる。
音の印象
この時期のPulsarは、オルガンやシンセサイザー、メロトロン、フルート、ギター、ベース、ドラムスを中心にした編成。演奏の密度が高く、各楽器が前に出たり引いたりしながら、長めの展開を組み立てていくタイプのプログレになっている。フランス産プログレに見られる室内楽的な感触と、英国プログレ由来の重心の低さ、その両方を持つバンドとして語られることが多い。
実際に聴くと、派手なフックで押すというより、曲の流れそのものをじっくり追わせる作りが目立つ。ギターとキーボードの絡み、フルートの差し込み、リズム隊の粘りが、曲ごとの空気を細かく変えていく印象だ。
1977年という時代
1977年という年は、プログレッシブ・ロックにとっては大きな転換期でもある。その中で「Halloween」は、流行の変化にそのまま寄せるのではなく、Pulsarらしい長尺志向と構築的な演奏を保っている作品として位置づけられる。前作までの流れを引き継ぎつつ、1970年代後半の空気の中で自分たちの語法を続けたアルバム、と見られそうだ。
1987年盤について
手元にあるのは1987年盤で、作品そのものは1977年のオリジナル・リリースに属する。フランス盤として出ているこの再発は、オリジナル盤から10年後の再登場ということになる。盤としては当時の再発仕様で手に取られた一枚で、Pulsarの1970年代作品を後追いで聴く入口のひとつになっている。
まとめ
「Halloween」は、フランスのプログレ・バンドPulsarの中期を代表する一枚として捉えやすい作品だ。ピンク・フロイドやキング・クリムゾンの系譜を感じさせつつ、フランス的な感触もある、70年代プログレらしい密度の高いアルバム。バンドの歩みの中では、1974年のデビュー後に積み上げた表現が、1977年時点でどこまで深まっていたかを示す作品とも言えそうだ。
トラックリスト
- Halloween Part I (20:30)
- A1 – Halloween Song (1:20)
- A2 – Tired Answers (9:30)
- A3 – Colours Of Childhood (6:00)
- A4 – Sorrow In My Dreams (3:40)
- Halloween Part II (18:40)
- B1 – Lone Fantasy (4:50)
- B2 – Dawn Over Darkness (6:10)
- B3 – Misty Garden Of Passion (2:15)
- B4 – Fear Of Frost (3:35)
- B5 – Time (1:50)