Todd Rundgren – Space Force (2022)

Todd Rundgren『Space Force』について

『Space Force』は、Todd Rundgrenが2022年に発表したアルバム。リリース国はUS表記だが、盤の記載では「Made in Canada」となっている。Todd Rundgrenは、ソロ・アーティストとしてだけでなく、プロデューサー、マルチインストゥルメンタリストとしても長く活動してきた人物で、本作もその幅広いキャリアの延長線上にある作品と見てよさそうだ。

Rundgrenは1960年代後半にNazzで頭角を現し、その後ソロに移行。『Something/Anything?』や『A Wizard, A True Star』、さらにUtopiaでの活動など、ポップ寄りの楽曲から実験性の強い作風まで、かなり振れ幅の大きい作品を重ねてきた。本作『Space Force』も、その長い活動歴の中に置くと、年輪のあるソロ作のひとつという位置づけになる。

作品の位置づけ

2022年作という時点で、いわゆる初期の代表作とはかなり離れた時期の作品だが、Todd Rundgrenの名前で出るアルバムらしく、作曲、演奏、プロデュースの感覚が一体になった作品群の流れにある。70年代から続く彼のキャリアを知っていると、単なる懐古ではなく、長年の作家性を現在形で聴くタイプの一枚として捉えやすい。

Rundgrenは、ポップ、ハードめのロック、ソウル寄りの感触まで横断してきた人で、同時代のアーティストと並べるなら、単なるシンガーソングライターというより、アルバム単位で世界を組み立てるタイプのミュージシャンとして見えてくる。比較対象を挙げるなら、同じく作家性の強いアメリカン・ロックの系譜に置きやすい存在だが、Rundgrenの場合はさらにスタジオ感覚の強さが特徴になっている。

聴きどころとして見たい点

本作については、彼の近年作としてのまとまりと、長年のキャリアで培われたアレンジ感がポイントになりそうだ。Todd Rundgrenの作品は、メロディの明快さと、ひねりのある構成が同居することが多く、タイトル曲『Space Force』もそうした文脈で受け取られることが多いだろう。

また、彼は自身の代表曲として『Hello It’s Me』や『Open My Eyes』でも知られているが、そうした初期ヒットの延長だけではなく、より広い意味でのアルバム・アーティストとして評価されてきた。本作も、そうした長い履歴の上にある一作として見るとわかりやすい。

Todd Rundgrenという人物

Todd Rundgrenは1948年生まれ、ペンシルベニア州アッパー・ダービー出身。ボーカル、ギター、ベース、キーボード、ドラム、サックス、テルミンまでこなすマルチプレイヤーで、ソロ活動だけでなく他者の作品のプロデュースでも重要な仕事を残している。音楽性の変化が大きいのに、作家としての芯はぶれにくい、そういうタイプのアーティストだ。

『Space Force』は、その長いキャリアの後半に置かれた作品として、過去の代表作と並べて聴くことで輪郭が見えやすいアルバム。Todd Rundgrenの音楽を追ってきた人にとっては、彼が2022年時点でどの位置にいたのかを確認できる一枚になっている。

トラックリスト

  • A1 – Puzzle
  • A2 – Down With The Ship
  • A3 – Artist In Residence
  • A4 – Godiva Girl
  • A5 – Your Fandango
  • A6 – Someday
  • B1 – I’m Not Your Dog
  • B2 – Espionage
  • B3 – STFU
  • B4 – Head In The Ocean
  • B5 – I’m Leaving
  • B6 – Eco Warrior Goddess

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2026.06.25