Twelfth Night – Fact And Fiction (1982)
Twelfth Night『Fact And Fiction』について
Twelfth Nightは、1978年に結成されたUKのネオ・プログレッシブ・ロック・バンド。『Fact And Fiction』は1982年にリリースされた作品で、この時期のバンドの輪郭をつかみやすい一枚だ。ジャンル表記としてはRock、スタイルはProg Rock。80年代初頭の英国プログレ系の空気をそのまま映したような内容になっている。
バンドの位置づけ
Twelfth Nightは、1987年にいったん解散し、その後2007年から2012年にかけて再結成も行っている。『Fact And Fiction』は、バンドの活動初期から中期にかけての代表的な時期に置かれる作品として見られることが多い。メンバーにはMartyn Watson、Andy Revell、Geoff Mann、Clive Mitten、Brian Devoil、Rick Battersby、Andy Sears、Dean Baker、Roy Keyworth、Nigel Atkins、Electra McLeod、Ian Lloyd Jones、Mark Spencer、Andy Faulknerらの名前が並ぶ。
作品の印象
このアルバムでは、プログレッシブ・ロックらしい構成の変化や、楽曲の展開を追う楽しさが前に出ている。演奏はきっちり組み立てられていて、リズムやギター、キーボードの役割分担がはっきりしている印象だ。派手な装飾を重ねるというより、曲の流れを保ちながら場面を切り替えていくタイプの作りに感じられる。
実際に聴くと、音の重ね方や間の置き方に80年代初頭の英国プログレらしい整理された感触がある。メロディを前面に出す場面と、演奏で押していく場面の切り替えがはっきりしていて、1曲ごとの表情の違いが追いやすい。ボーカルの存在感もあり、インスト中心の硬質なプログレとは少し違う、歌を軸にしたバンド感が見えやすい作品だ。
同時代の文脈
Twelfth Nightは、同じく英国で展開したネオ・プログレ系の流れにあるバンドとして語られることが多い。MarillionやIQなどと並べて見られることもあり、70年代プログレの系譜を引きつつ、80年代の録音感やバンド編成の実感を持ち込んでいるところが特徴になっている。『Fact And Fiction』も、その文脈の中で聴くと整理しやすい。
補足
この作品について特に広く知られたヒット曲がある、というよりは、アルバム全体の流れで聴かれるタイプの一枚として捉えられやすい。バンドの活動史の中では、初期の性格を確認できる重要な時期の記録として位置づけられるだろう。
1982年のUK発プログレ作品として見ると、『Fact And Fiction』は、時代の空気とバンドの持ち味がそのまま残るアルバムだ。
トラックリスト
- We Are Sane (10:27)
- A2 – Human Being (7:50)
- A3 – This City (4:01)
- A4 – World Without End (1:54)
- B1 – Fact And Fiction (3:59)
- B2 – The Poet Sniffs A Flower (3:51)
- B3 – Creepshow (11:57)
- B4 – Love Song (5:40)