Gleb Kolyadin – The Outland (2022)
Gleb Kolyadin『The Outland』
Gleb Kolyadinは、サンクトペテルブルク出身のピアニスト/キーボード奏者。本作『The Outland』は2022年にリリースされた作品で、ジャンルとしてはRock、スタイルとしてはProg Rockに位置づけられている。
作品の輪郭
鍵盤を軸にした構成が想像しやすいタイトルで、ロックの枠組みの中にプログレッシブな展開を置いた内容として捉えられる。リズムや曲の組み立ては直線的に進むというより、場面ごとに切り替わるタイプの音像が中心になりやすい。ピアノやキーボードのレイヤーが前面に出ることで、楽曲全体の輪郭もはっきり見えやすい印象だ。
サウンドの印象
録音の雰囲気は、楽器の分離感を意識した作りとして受け取れそうだ。ロック寄りの推進力と、鍵盤主体の細かなフレーズが並ぶことで、硬質さと流動感が同居する形。プログレッシブ・ロックの文脈でいえば、演奏の変化や構成の切り替えを重視するタイプの作品として位置づけやすい。
アーティストの位置づけ
Gleb Kolyadinにとっては、ピアノとキーボードを中心にした作家性を示す一枚として見やすい。サンクトペテルブルク出身という背景もあり、ヨーロッパのプログレッシブ・ロック系譜と接点を持つ作品として語られる場面もありそうだ。鍵盤奏者の視点が前に出るロック作品という点が、このレコードの大きな特徴になっている。
関連情報
- アーティスト: Gleb Kolyadin
- タイトル: The Outland
- リリース年: 2022年
- リリース国: UK
- 出身地: St. Petersburg
- ジャンル: Rock
- スタイル: Prog Rock
アーティストの活動は、FacebookやBandcampでも確認できる。
トラックリスト
- A1 Voyager
- A2 Ascension
- A3 Cascades
- B1 Mercurial
- B2 Apparatus
- B3 Hermitage
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The Idle Race – The Birthday Party (1968)
The Idle Race『The Birthday Party』
1968年に登場した、The Idle Raceのアルバム。バーミンガム出身の英ロック・バンドによる作品で、ジャンルとしてはロック、スタイルとしてはサイケデリック・ロックに位置づけられる1枚だ。Jeff Lynneが在籍していたことでも知られ、のちの活動をたどる上でも重要な時期の記録になっている。
バンドの流れの中で
The Idle Raceは、Birmingham, UKのシーンから現れたグループで、1966年から1972年まで活動した。The Birthday Partyは、その初期の代表作として見られることが多い作品だ。バンドの編成にはJeff Lynneをはじめ、Bob Lamb、Steve Gibbons、Dave Pritchard、Bob Wilsonらが関わっている。
この時期のThe Idle Raceは、同時代の英国ロックらしい流れの中にありつつ、サイケデリック・ロック寄りの色合いを持つバンドとして語られることがある。The Beatles以後のポップ感覚や、The Move、The Kinks周辺にも通じる、メロディを軸にしたロックの文脈に置かれることも少なくない。
サウンドの印象
音の作りは、60年代後半らしい録音の質感が前に出るタイプ。リズムは比較的きっちりしていて、そこに細かなアレンジや少しひねった展開が重なる印象だ。派手な音圧で押すというより、曲ごとの仕掛けや、ギター、コーラス、録音の空気感で聴かせるタイプの作品といえる。
サイケデリック・ロックとしては、いわゆる極端な実験性よりも、ポップソングの形を保ちながら少し視界をずらすような作り。英国の60年代後半らしい、軽さと細工のバランスがある。
作品の位置づけ
The Idle Raceにとっては、アルバム単位での足跡を残した初期の重要作。Jeff Lynneの参加作として見られる一方で、バンド全体の持ち味もはっきり残る内容になっている。のちにメンバーの動きが変わっていくことを考えると、この時点の編成と音像を記録した作品としての意味も大きい。
1968年という年は、英国ロックがサイケデリックの要素を取り込みながら、より曲作り重視の方向へ広がっていた時期でもある。その文脈の中で見ると、『The Birthday Party』は華やかさよりも、細部の作り込みとバンドらしいまとまりが印象に残るアルバムだ。
メンバー
- Jeff Lynne
- Bob Lamb
- Steve Gibbons
- Dave Pritchard
- Bob Wilson
- Dave Walker
- Mike Hopkins
- Roger Spencer
- Greg Masters
- Dave Carroll
60年代英国ロックの流れを、そのままの温度で残したような作品。The Idle Raceというバンド名とともに、Jeff Lynneのキャリア初期をたどるうえでも押さえておきたい1枚だ。
トラックリスト
- A1 The Skeleton And The Roundabout (2:16)
- A2a Happy Birthday (3:16)
- A2b The Birthday (2:09)
- A3 I Like My Toys (1:45)
- A4 The Morning Sunshine (2:45)
- A5 Follow Me Follow (2:45)
- A6 Sitting In My Tree (2:50)
- B1 On With The Show (2:20)
- B2 Lucky Man (2:35)
- B3 (Don’t Put Your Boys In The Army) Mrs. Ward (2:10)
- B4 Pie In The Sky (2:23)
- B5 The Lady Who Said She Could Fly (2:17)
- B6 The End Of The Road (2:05)
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Robert Fripp – Network (1985)
Robert Fripp『Network』について
Robert Frippの『Network』は、1985年にUKで登場した作品。King Crimsonの中心人物として知られるFrippが、ギターやキーボード、制作面まで含めて自分の音楽性を前に出してきた時期の一枚で、電子音楽とロックのあいだを行き来する内容になっている。
作品の位置づけ
FrippはKing Crimsonの創設メンバーであり、継続的に活動を支えてきた人物でもある。そうしたバンド活動と並行して、FrippertronicsやSoundscapesにつながるような、ギターを使った音響的なアプローチを長く追求してきた。本作も、その流れの中で捉えやすい作品といえる。
ジャンル表記としてはElectronic、Rockが並び、スタイルにはAlternative Rock、Synth-pop、Ambientが入る。ロックの骨格を残しながら、シンセや処理された音色を重ねていく方向性が見えてくる構成。
サウンドの印象
リズムは前面に出すぎず、一定の拍を保ちながら進む場面が目立つ。音の輪郭ははっきりしていて、演奏の密度よりもレイヤーの重なりで曲を組み立てるタイプの印象。録音の空間も、楽器の一つひとつを近くに置くというより、電子的な質感を含めて全体をまとめる方向に寄っている。
ギター主体の作品というより、キーボードやシンセの色が強く出る場面があり、当時のシンセポップやアンビエントの文脈ともつながって聴こえる。とはいえ、Frippらしい構成感は保たれていて、単なる流行追従ではないまとまりがある。
同時代とのつながり
1980年代半ばという時期は、ロックが電子楽器やスタジオ処理を取り込んでいった時代でもある。『Network』もその流れの中にあり、プログレッシブ・ロックの系譜と、当時のシンセ主体の音作りが交差する位置に置けそうだ。Frippの周辺で語られることの多い実験性が、よりコンパクトな形で表れている作品として見られる。
ひとこと
Robert Frippのキャリアの中でも、ギタリストとしての顔だけでなく、音響を組み立てる作り手としての側面がよく出る一枚。1985年という年代らしい電子的な質感と、Frippの持つ構築的な感覚が重なる作品になっている。
トラックリスト
- A1 North Star (3:08)
- A2(i) Water Music I (1:16)
- A2(ii) Here Comes The Flood (3:54)
- B1 God Save The King (6:40)
- B2 Under Heavy Manners (4:53)
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Dennis The Fox – Mother Trucker (1972)
Dennis The Fox「Mother Trucker」について
Dennis The Foxの「Mother Trucker」は、1972年に登場したUSロック作品で、Psychedelic Rock、Acid Rockの要素を含む1枚として位置づけられる。ジャンル表記としてはRock、Folk、World、& Countryも並び、当時のアメリカ西海岸周辺のロック文脈を思わせる内容になっている。
作品の輪郭
タイトルからも伝わる通り、土臭さのあるロック感と、サイケデリック寄りの展開が交わるタイプのアルバムとして捉えやすい。リズムは直線的に押し出す場面と、少し揺らぎを持たせる場面の両方が想像しやすく、ギターの質感も、歪みを前に出したアプローチが中心になっているような印象がある。録音の雰囲気も、当時のロック作品らしい生々しさを感じさせる方向性として受け取れる。
時代背景とのつながり
1972年という時期は、アメリカのロックがサイケデリックの余韻を残しながら、フォークやカントリーの要素とも行き来していた時代でもある。「Mother Trucker」も、その流れの中で聴くと輪郭がつかみやすい。派手に装飾するというより、バンドの鳴りや推進力を軸にした作品として見ると、同時代のAcid Rockやルーツ寄りのロックとの関係が見えやすい。
リリース年について
このレコード盤は2017年リリース。オリジナルの作品年とは別に、後年の盤として出ている点がポイントになる。作品そのものは1972年のものとして扱うのが自然で、盤としての流通は2017年に確認できる。
まとめ
「Mother Trucker」は、Dennis The Foxというアーティストの1972年作として、USロックの中でもサイケデリックな色合いとルーツ感をあわせ持つ1枚。アーティスト情報は多くないが、作品名とジャンル表記からは、当時のロックの空気をそのまま切り取ったような存在感が感じられる。
トラックリスト
- A1 Seven Nights On The Barbary Coast (3:20)
- A2 Gunther Haydees (4:02)
- A3 Nellie Was A Lady (4:03)
- A4 Like A Stone Man (3:06)
- A5 Whistle Stop (5:33)
- A6 Flight Of The Phoenix (3:07)
- B1 Piledriver (5:05)
- B2 I Want To Leave You (4:18)
- B3 The Sun’s Gonna Shine On My Back Door Someday (4:26)
- B4 Bazooka (3:39)
- B5 Walkin’ (3:12)
- B6 There’s No Soul Sister (3:31)
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Argent – Counterpoints (1975)

Argent『Counterpoints』について
『Counterpoints』は、英国のロック・バンド、Argentの1975年作として知られるアルバムだ。Rod Argentを中心に、Russ Ballard、Jim Rodford、Bob Henritらが参加した編成で、プログレッシブ・ロックの流れを受けたロック作品として位置づけられる一枚。
バンドの背景
Argentは、元The Zombiesのキーボーディスト、Rod Argentが1969年にロンドンで結成したバンド。キーボードを軸にしたロックサウンドと、ギター、ベース、ドラムが前に出る構成が特徴で、同時代の英国プログレやハード寄りのロックと近い空気を持つグループとして語られることが多い。
サウンドの印象
この時期のArgentらしく、鍵盤の存在感がはっきりしていて、リズム隊もきっちりと前に出る。演奏はタイトで、音の抜けもよく、ロックとしての推進力と、プログレ的な展開の両方が見えやすい作りだ。録音の雰囲気も、過度に装飾的というよりは、各パートの役割がわかりやすい印象。
作品の位置づけ
Argentにとっては、初期から積み重ねてきたロックとプログレの要素を、70年代半ばの時点でまとめた作品のひとつと見てよさそうだ。Rod Argentのキーボード、Russ Ballardのボーカルとギター、そしてJim RodfordとBob Henritのリズムが、バンドの輪郭をそのまま示している。
同時代との関係
英国のプログレッシブ・ロックが広く展開していた時期の作品で、同じくキーボードを軸にしたバンドや、組曲的な構成を持つロック作品と並べて語られることがある。とはいえ、Argentは難解さよりもバンド演奏のまとまりが前面に出やすく、ロック・バンドとしての手触りが残るところが特徴。
参加メンバー
- Rod Argent – Keyboards, Vocals
- Russ Ballard – Vocals, Guitar
- Jim Rodford – Bass
- Bob Henrit – Drums
- John Verity
- John Grimaldi
1975年の英国ロック/プログレ文脈にあるアルバムとして、バンドの演奏と構成感を追いやすい一枚。Argentというグループの持つ、鍵盤主導のロック感がそのまま見える作品だ。
トラックリスト
- A1 On My Feet Again
- A2 I Can’t Remember, But Yes
- A3 Time
- A4 Waiting For The Yellow One
- A5 It’s Fallen Off
- B1 Be Strong
- B2 Rock ‘N Roll Show
- B3 Butterfly
- B4 Road Back Home
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Ed Wynne – Tumbling Through The Floativerse (2022)

Ed Wynne『Tumbling Through The Floativerse』
Somerset, UK出身のギタリスト/シンセ奏者/コンポーザー、Ed Wynneによる『Tumbling Through The Floativerse』は、2022年の作品。Ozric TentaclesやNodens Ictusの中心人物として知られる彼のソロ作として、エレクトロニックとロックをまたぐ内容になっている。
作品の輪郭
ジャンル表記はElectronic、Rock、スタイルはPsychedelic Rock。ギターを軸にしながら、シンセのレイヤーが重なり、リズムは一定の推進力を保つ構成が想像しやすい。録音の質感も、電子音とバンド的な手触りが並ぶタイプの作品として受け取れそうだ。
アーティストの位置づけ
Ed Wynneは1961年生まれで、Ozric Tentaclesのリーダーとして長く活動してきた人物。ソロ名義では、その作曲感覚や音作りがより直接的に表れる場になっている印象がある。サイケデリック・ロックの文脈の中でも、プログレッシブな展開や電子音の扱いで知られる流れとの接点が見えやすい。
サウンドの印象
この作品では、ギターのフレーズとシンセの動きが絡み合い、リズムが前へ進む感覚を作っているように見える。ロックの推進力とエレクトロニックな質感が同居するあたりは、Ozric Tentacles周辺の音像を思わせる部分もある。
リリース情報
- アーティスト: Ed Wynne
- タイトル: Tumbling Through The Floativerse
- リリース年: 2022年
- リリース国: Europe
- ジャンル: Electronic, Rock
- スタイル: Psychedelic Rock
Ed Wynneのソロとして、これまでの活動と地続きの位置にある作品として捉えやすい1枚だろう。電子音とロックの要素が並ぶ、彼らしい構成のアルバムとして記録されている。
トラックリスト
- A1 Oilyvoice
- A2 Seen The Sun
- A3 Magnetophoria
- B1 Floating Plates
- B2 Infinity Curtains
- B3 Starseeds
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Flyte – Dawn Dancer (1979)

Flyte『Dawn Dancer』について
『Dawn Dancer』は、ベルギー・オランダ混成のプログレッシブ・ロック・バンド、Flyteによる作品。オリジナルは1979年のリリースで、ここで扱う盤は1994年のリリース韓国プレスになる。ジャンルとしてはProg Rock、Symphonic Rockに位置づけられる1枚だ。
バンドの背景
Flyteは、Dutch-Belgianのプログレッシブ・ロック・グループとして知られる。1976年には、ベルギーのBilzen festivalで行われたアマチュア・バンド・コンテストで評価を受け、Steve Miller Band、Steeleye Span、Rick Wakemanらが出演するフェスティバルのステージに立ったという経歴がある。
もともとはGraceという名前で活動していたが、同名のバンドがBritainに存在したため、Flyteへ改名した。活動初期には、King Crimson、Wishbone Ash、Camelといった同時代のプログレ系バンドの楽曲を中心に演奏していた。
アルバムの位置づけ
『Dawn Dancer』はFlyteにとって唯一のアルバムとして記録されている。レーベル事情の影響もあり、当時は広く流通した作品ではなかったようだが、バンドの演奏スタイルをまとめて確認できる作品として位置づけられる。
サウンドの印象
編成を見ると、ギター、エレクトリック・ピアノ、クラヴィネット、シンセサイザー、オルガン、メロトロン、ストリング・アンサンブルまで揃っていて、プログレッシブ・ロックらしい鍵盤主体の厚みが想像しやすい。リズム面ではドラムとパーカッションが複数クレジットされており、拍の動きや打楽器の重なりが前に出る作りだった可能性がある。
音の質感としては、1970年代後半のプログレに見られる、アコースティックとエレクトリックを行き来する構成が似合うタイプ。メロトロンやオルガンの使い方も含め、シンフォニック・ロック寄りの流れを意識しやすい内容だ。
メンバー
- Lu Rousseau – lead vocals, percussion
- Ruud Worthman – acoustic and electric guitars
- Jack van Liesdonck – acoustic and electric piano, clavinet, synthesizer
- Leo Cornelissens – electric organ, mellotron, string ensemble, vocals
- Hans Boeye – drums, percussion
- Hans Marynissen – percussion
- Peter Dekeersmaeker – bass, vocals
同時代とのつながり
バンドがカバーしていたKing Crimson、Wishbone Ash、Camelの名前からも、Flyteの音楽が1970年代プログレの文脈にあることは分かりやすい。ギターの展開、鍵盤のレイヤー、組曲的な構成感を軸にしたタイプの作品として見ていくと、当時のプログレ・シーンの空気が伝わりやすい。
『Dawn Dancer』は、派手なヒット作というより、限られた形で残ったバンドの記録という性格が強い。Flyteというバンドの輪郭をつかむうえで、重要な1枚だ。
トラックリスト
- A1 Woman (4:45)
- A2 Heavy Like A Child (5:27)
- A3 Grace (5:07)
- A4 You’re Free I Guess (5:58)
- B1 Brain Damage (4:48)
- B2 .., You’re Breath Enjoyer (4:15)
- B3 King Of Clouds (4:41)
- B4 Aim At The Head (4:26)
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Lizzy Mercier Descloux – Lizzy Mercier Descloux (1984)

Lizzy Mercier Descloux / Lizzy Mercier Descloux
Lizzy Mercier Desclouxは、フランス出身のシンガー、ミュージシャン、作家、画家として知られるLizzy Mercier Desclouxによる1984年の作品だ。ロックを土台に、ラテンの要素やアフロ・キューバン、ジャズダンスの感触を重ねた内容で、同時代のポップやダンス・ミュージックとも地続きに感じられる一枚になっている。
作品の輪郭
このアルバムでは、リズムの組み立てが前面に出ている。打楽器の動きや反復するビートが曲の骨格をつくり、その上に歌と演奏が乗る構成。ロックの感触を保ちながらも、ラテン由来のステップ感や、クラブ寄りのグルーヴが見えやすい。録音も、過度に厚く塗り込めるというより、各パートの動きが追いやすい質感だ。
タイトルとアーティスト名が同じこともあって、本人の個性をそのまま示すような位置づけに見える。フランスのアーティストでありながら、国やジャンルの枠に収まりきらない作り方が、この作品の印象を形づくっている。
サウンドの特徴
- ロックを軸にしたリズム構成
- アフロ・キューバン由来の打楽器感
- ラテンの動きとポップな歌の組み合わせ
- ジャズダンス的な推進力
- 音の輪郭が比較的はっきりした録音
同時代の文脈
1980年代前半の作品として見ると、ニューウェイブ以降の感覚や、ダンス・ミュージックへの接近が背景にある時期だ。ロック、ポップ、ラテン・リズムをつなぐ発想は、当時の実験的なポップ作法とも重なる。談義の中では、ポップの側からリズムの混交を進めたアーティストたちと並べて語られることもありそうだ。
アーティストについて
Lizzy Mercier Desclouxは1956年にパリで生まれ、2004年にコルシカ島サン=フロランで亡くなった。音楽だけでなく、文章や美術の活動でも知られる人物で、作品ごとに表情を変えながらも、ジャンルの境界をまたぐ姿勢が一貫している。
ひとこと
1984年のこのアルバムは、ロック、ラテン、アフロ・キューバン、ジャズダンスの要素が重なった、Lizzy Mercier Desclouxらしい輪郭の作品として捉えやすい。曲の推進力と、演奏の組み方に耳が向きやすい一枚だ。
トラックリスト
- A1 It’s All My Imagination
- A2 Abyssinia
- A3 Gazelles
- A4 Dolby Sisters Saliva Brothers
- A5 Eclipse
- A6 Les Dents De L’Amour
- B1 Wakwazulu Kwezizulu Rock
- B2 Momo On My Mind
- B3 I’m Liquor
- B4 Queen Of Overdub Kisses
- B5 Sun’s Jive
- B6 All The Same
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Guillotine – Guillotine (1971)

Guillotine「Guillotine」について
1971年にUSで発表された、フレンチ・カナディアンのジャズ・ロック・グループ、Guillotineによる同名アルバム。ジャズ、ロック、ファンク/ソウルの要素を横断しながら、ブルース・ロック、ジャズ・ロック、サイケデリック・ロックの流れの中に置ける作品だ。
作品の輪郭
Guillotineは、Pierre Nadeau、Robert Turmel、Paul Morin、Carole Brevalの4人を中心とした編成。バンド名と同じタイトルを冠したこのアルバムは、グループの基本的な方向性をそのまま示す一枚として捉えやすい。
演奏は、ロック寄りの推進力を土台にしつつ、ジャズ由来の展開やファンクのリズム感を織り込んだ構成が印象に残る。ビートを前へ押し出しながらも、単純に一直線では進まず、曲ごとに間合いや切り替えを持たせる作り。録音の質感も、当時のロック/ジャズ・ロック作品らしい生々しさが感じられるタイプだ。
サウンドの特徴
- ブルース・ロックの骨格を持つギター主体のアプローチ
- ジャズ・ロックらしいインタープレイと展開の変化
- ファンク寄りのリズムが加える推進力
- サイケデリック・ロック由来の音色や揺れのある雰囲気
この時期の北米のジャズ・ロックやジャズ・ロック寄りのロック作品と並べると、Blood, Sweat & TearsやChicagoのようなブラス中心の路線とは少し違い、よりバンド演奏の密度で聴かせる側面が目立つ。ロックとジャズの接点を、よりラフな熱量で扱うタイプの文脈に置ける。
位置づけ
1971年のこのアルバムは、Guillotineというグループの名をそのまま示した初期の記録として見やすい。ジャンルの境界をまたぐ構成で、当時のジャズ・ロックの広がりを反映した一枚という印象だ。
作品全体としては、派手な装飾よりも、演奏の組み立てとリズムの運びで聴かせる内容。ジャズ、ロック、ファンクが同じ場に置かれた時代の空気が、そのまま盤に残っているようなアルバムだ。
トラックリスト
- A1 Hands Of Children (4:31)
- A2 Those Years Have Gone By (5:15)
- A3 Don’t Need Your Love (4:52)
- A4 Anniversary (4:13)
- A5 Feel Better (2:51)
- B1 Crow Bait (2:35)
- B2 If You Don’t Call That Love (4:29)
- B3 Jonathan (4:27)
- B4 I Can’t Believe It (10:39)
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Karakorum – Prison Bitterness (2021)

Karakorum『Prison Bitterness』
UKのアンダーグラウンド・ロック・バンド、Karakorumの作品『Prison Bitterness』。オリジナルのリリースは2021年、こちらの盤は2022年のリリースになる。ジャンルはロック、スタイルはプログレッシブ・ロックとサイケデリック・ロックのあたり。
バンドの輪郭
Karakorumは、1969年から1973年にかけて活動した英国のアンダーグラウンド・ロック・バンドとして紹介されている。東洋的なニュアンスを帯びたプログレッシブ・ロック、そしてリズムを軸にした催眠的な展開が特徴とされるグループ。メンバーはPaul Cobbold、Martin Chambers、James Williamsの3人。
作品の手触り
この作品では、複雑な構成を持つプログレッシブ・ロックの感触と、サイケデリック・ロックの流れが重なっている。リズムの反復が前に出るタイプの音像で、一定の拍を保ちながらも、そこに少しずつずれやうねりが加わっていくタイプの作りが想像しやすい。録音の雰囲気も、派手に整え込むというより、バンドの演奏感を軸にしたものとして受け取れそうだ。
アーティストの位置づけ
Karakorumは、当時の英国ロックの中でもかなり独自性の強い存在として語られている。大きな成功には至らなかったものの、ライブでは人気が高く、バンド側も周囲も高い評価を抱いていたという紹介がある。主流寄りのロックとは距離のある、内省的で複雑なプログレ志向のバンドとして位置づけられているようだ。
同時代の文脈
同時代の英国プログレやサイケデリック・ロックの流れの中で見ると、Karakorumはかなり左寄りの立ち位置にある。演奏の技巧や構成の込み入った作りに加えて、反復リズムの強さが印象に残るタイプで、一般的なアートロックやフォーク寄りのプログレとは少し違う輪郭がある。比較対象としては、同じく実験性を持つ英国のアンダーグラウンド・ロック周辺が思い浮かぶ。
ちょっとしたエピソード
紹介文によると、UKの音楽紙Soundsでは、Alexis KornerのコンサートでKarakorumを見たKeith Moonが彼らを絶賛していたと報じられたという。かなり期待を集めていたバンドだったことがうかがえるエピソード。なお、Karakorumの音源はSeelie Courtのリリースまで世に出ていなかったとされている。
まとめ
『Prison Bitterness』は、英国アンダーグラウンド・ロックの文脈にある、プログレッシブ・ロックとサイケデリック・ロックの要素を持つ作品。反復するリズム、東洋的な響きの気配、複雑な構成が重なる、かなり個性の強い一枚として捉えられる。
トラックリスト
- A1 Arnold Collins In Drag (3:44)
- A2 Living My Life (2:59)
- A3 Prisoners Bitterness (4:05)
- B1 Breakfast (5:20)
- B2 When The War Is Over (4:34)
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Ian McCulloch – September Song (1984)

Ian McCulloch「September Song」について
Ian McCullochの「September Song」は、1984年にUKでリリースされた作品である。Echo And The Bunnymenの中心人物として知られる彼のソロ名義の楽曲として、バンド活動とは少し違う視点から、その声と作曲の輪郭が見えやすい一曲になっている。
作品の位置づけ
Ian McCullochは、もともとEcho And The Bunnymenのシンガー/ギタリストとして知られる存在で、1970年代にはThe Crucial Threeにも関わっていた経歴を持つ。「September Song」は、そうしたキャリアの流れの中で出てきた1984年の作品で、彼の個性が前面に出るソロ側の記録として見ることができる。
サウンドの印象
ジャンルはRock、スタイルはArt Rockに分類されている。音の作りは、直線的に押し切るロックというより、リズムの間や音の置き方に意識が向いたタイプの印象がある。録音の空気感も含めて、単純な勢いだけではなく、少し距離を取ったような質感が残るところが特徴として挙げられそうだ。
Ian McCullochの歌声は、Echo And The Bunnymenの文脈でも重要な要素だが、この曲でもその存在感が作品全体の軸になっている。派手に展開するというより、フレーズの運びと声の置き方で引っ張る構成。
同時代とのつながり
1980年代前半のUKロックには、ポストパンク以降の流れを受けた、少し内省的で構築的なアプローチが多く見られる。この曲も、その時代の空気とつながる部分がある。Echo And The Bunnymen周辺の感触を思わせつつ、Art Rock寄りの整理された組み立てが見える点が印象的である。
ひとことでまとめると
Ian McCullochの歌と曲の作りが、バンドとは違う距離感で記録された1984年の一曲。UKロックの流れの中で、声の存在感と構成の緊張感が残る作品として捉えやすい。
トラックリスト
- A September Song (Long Version) (4:10)
- B1 September Song (Short Version) (3:33)
- B2 Cockles And Mussels (2:40)
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Continuum – Continuum (1971)

Continuum『Continuum』について
Continuumの『Continuum』は、1971年にUKで発表されたアルバム。グループ名と同じタイトルを冠した作品で、バンドの輪郭をそのまま示すような一枚だ。Continuumは、1967年にオランダでハンガリー出身のマルチ奏者Yoel Schwarczによって構想され、その後UKへ移って独自のプログレッシブ・ミュージックを展開したグループとして知られている。ロックを土台にしながら、クラシック由来の要素や異なる文化圏の感覚を織り込んだ作りが特徴になる。
サウンドの印象
ジャンル表記はRockとClassical、スタイルはProg Rock。実際の音像も、その組み合わせを反映したものとして捉えやすい。リズムは単純なロックの推進力だけに寄らず、曲の流れに合わせて変化しやすい構成。演奏の質感は、バンド・アンサンブルのまとまりと、室内楽的な組み立ての両方が感じられるタイプだ。録音の雰囲気も、当時のUKプログレらしい生々しさを残しつつ、楽器の重なりを前に出す方向にある。
バンドの中での位置づけ
Continuumは活動期間中に2枚のアルバムを残しており、この『Continuum』はその名をバンド自身に重ねた初期の作品として見やすい。グループの音楽性をまとめた入口のような一枚で、クラシック志向とロックの接点を探る姿勢が前面に出る。
同時代の文脈
1971年という時期は、UKのプログレッシブ・ロックが多様化していた頃。大きな編成や組曲的な構成、クラシックの引用や室内楽的な発想は、この時代の潮流とも重なる。Continuumもその流れの中にありつつ、単なるロック・バンドというより、異なる音楽文化を接続する方向へ進んでいた点が目立つ。
メンバー
- Peter Billam
- John Warren
- Harvey Troupe
- Dick Wildman
- Yoel Schwarcz
- Mike Hart
- Tim Rice
メンバー数も含めて、アンサンブルの厚みを意識した編成だったことがうかがえる。ロックとクラシックの間を行き来する作り、1971年のUKプログレという背景、そのあたりを押さえると、この作品の輪郭はつかみやすい。
トラックリスト
- A1 Invention
- A2 Allemande And Blues
- A3 Allegro
- A4 Bourée
- Legend Of Childe Harold
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Syd Barrett – Crazy Diamond (1993)

Syd Barrett『Crazy Diamond』について
Syd Barrettの『Crazy Diamond』は、1993年にUSでリリースされた作品。アーティストとしてのSyd Barrettは、Pink Floydの初期を支えた存在として知られ、その後のソロ活動も含めて、サイケデリック・ロックの文脈でよく語られる人物です。本作も、その流れの中にある一枚として捉えやすい内容です。
タイトルからも連想しやすい通り、Syd Barrettという人物像と切り離しにくい作品名。音楽面では、ロックを軸にしながら、60年代後半のサイケデリック・ロックに通じる感触が置かれています。リズムは比較的素直に進み、音の質感には当時の時代感を思わせるところが残る、そんな印象です。
サウンドの印象
派手に作り込むというより、楽曲の骨格や音の並びを追いやすいタイプの聴こえ方。ギターを中心にしたロックの手触りに、サイケデリック寄りの揺れが重なる場面もあり、Pink Floyd周辺の流れを思い浮かべる人もいそうです。ただし、あくまでSyd Barrett本人の個性を軸にした作品として見るのが自然です。
位置づけ
Syd Barrettのキャリア全体で見ると、Pink Floyd脱退後のソロ期から続く名前を追ううえでの一枚。短い活動期間ながら、その後の音楽に残した影響は大きく、本作もそうした流れの中で扱われることが多いです。60年代のアンダーグラウンド・シーンを背景に持つアーティストの作品として、時代の空気を感じさせる要素があります。
同時代・ジャンルの文脈
ジャンルはRock、スタイルはPsychedelic Rock。60年代末の英国サイケデリック・ロックと重ねて語られることが多いタイプの音楽で、同時代のPink Floydや、同じく実験性を含んだロックの流れと比較されやすい存在です。音数を積み上げるというより、曲の輪郭やフレーズの癖で印象を残すタイプの作品として見られます。
エピソード
Syd BarrettはPink Floydの初期メンバーとして注目を集めたあと、精神的な問題などもあり、バンドを離れることになります。その後はソロ活動を行い、音楽業界から距離を置いた時期も長く続きました。1975年にはPink Floydの録音現場に姿を見せたエピソードも知られており、彼の名前は作品そのものだけでなく、そうした周辺の出来事も含めて語られることが多いです。
『Crazy Diamond』も、Syd Barrettという人物の歩みを背景に置くと、単なるロック作品以上の重みを持って見えてくる一枚です。
トラックリスト
- A1 Terrapin (5:02)
- A2 Octopus (3:44)
- B1 Baby Lemonade (4:07)
- B2 Effervescing Elephant (1:51)
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The Wild Swans – Young Manhood (1988)

The Wild Swans『Young Manhood』(1988)
The Wild Swansの『Young Manhood』は、1988年にUKでリリースされた作品。RockとPopを基調にしながら、Pop RockやIndie Rockの輪郭も見える一枚で、ポール・シンプソンを中心とした流れをたどるうえでも位置づけがつかみやすいタイトルです。
作品の輪郭
バンドにはPaul Simpsonをはじめ、Ian Broudie、Ian McNabb、Chris Sharrock、Les Pattinsonなど、UKのインディー/ポップ・ロック周辺で知られる名前が並びます。人員の多さもあって、ひとつの固定したバンド像というより、当時のUKシーンの交差点にあるような顔ぶれです。
サウンドは、ギターを軸にしたロックの流れの中に、ポップ寄りの整理された曲調が差し込まれるタイプ。リズムはきっちり前へ進み、録音も過度に装飾されすぎない印象で、80年代後半のUKインディーらしい手触りがうかがえます。派手さよりも、曲の組み立てやアンサンブルの見通しのよさに耳が向きやすい作品です。
アーティストの中での位置づけ
The Wild Swansは、Paul Simpsonの活動を軸に語られることが多いバンドです。『Young Manhood』は、その流れの中で1988年時点のまとまりを示す一作として見やすいタイトルでしょう。作品単体というより、UKインディー/ポップ・ロックの文脈の中で、複数のミュージシャンが関わる形で残された記録という側面もあります。
同時代とのつながり
同時代のUK作品としては、The La’sやThe Lightning Seeds、あるいはEcho & the Bunnymen周辺を思わせる耳もあるかもしれません。とはいえ、ここでは大きくドラマを作るより、メロディとバンドの鳴りをまっすぐに置く感触が中心。インディー・ロックの文脈にありながら、ポップ・ソングとしての整え方も意識された一枚という見方ができそうです。
まとめ
『Young Manhood』は、1988年のUKロック/ポップの空気を映したThe Wild Swansの作品。複数のミュージシャンが関わる編成、ギター中心のバンド・サウンド、そしてインディーとポップの間を行き来する構成が印象に残るタイトルです。
トラックリスト
- A Young Manhood
- B1 Holy, Holy
- B2 The World Of Milk And Blood
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Isopoda – Taking Root (1982)

Isopoda『Taking Root』
BelgiumのAalstを拠点にしたプログレッシブ・ロック・バンド、Isopodaが1982年に発表した作品。Rockを軸に、Art RockとProg Rockの要素を組み合わせた一枚で、バンドの初期の姿を伝える内容になっている。
作品の位置づけ
Isopodaはベルギーのプログロ界に属するバンドで、メンバーの入れ替わりを経ながら活動を続けてきたグループ。『Taking Root』は1982年の時点でのバンド像を示す作品として捉えやすい。のちに編成が変わることを考えると、オリジナルメンバー中心の時期を記録した記録でもある。
サウンドの印象
Art Rock寄りの構成感と、Prog Rockらしい展開の多さが見えてくるタイプの作品。リズムは単純に流れるというより、曲ごとに区切りをつけながら進む印象で、ギターとキーボードが曲の輪郭を作っていくような手触りがある。録音も、同時代のロック作品らしい素直な質感で、演奏のまとまりをそのまま捉えた雰囲気。
同時代の文脈
1980年代前半のヨーロッパ・プログレの流れの中に置くと、70年代的な大作志向を引きずりつつ、より整理された構成へ寄っていく時期の空気も感じられる。ベルギーのプログレ・シーンらしい、英米勢とは少し距離のあるローカルな感触もポイントになりそうだ。
メンバー
- Arnold De Schepper
- Luc Vanhove
- Dirk De Schepper
- Geert Amant
- Marc Van Der Schueren
- Guido Rubbrecht
- Walter de Berlangeer
補足
Isopodaは現在もArnold De Schepperが中心となって、弟のLuc Vanhoveや息子たちとともにライブで楽曲を演奏しているという記録がある。『Taking Root』は、そうした現在の活動につながる出発点のひとつとして見られる作品でもある。
トラックリスト
- A1 Taking Root
- A2 The Usual Start
- A3 Endless Streets
- A4 Sunset Alley
- B1 Harbinger
- B2 Girls Will Be Girls
- B3 The Fall
- B4 O.K. With Me
- B5 Join With The Stream
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Earth And Fire – Gate To Infinity (1977)

Earth And Fire / Gate To Infinity (1977)
オランダ、Voorschoten / Voorburg 出身のポップ・バンド、Earth And Fireによる1977年の作品。女性ヴォーカルのJerney Kaagmanを中心に、Chris Koertsのギター、Gerard Koertsのキーボードを軸にした編成で知られるグループで、シンフォニック・ロックとポップ・ロックのあいだを行き来するバンドとして位置づけられている。
作品の輪郭
Gate To Infinity は、Earth And Fireがキーボード面をさらに広げていく時期のアルバム。以前から使っていたハモンド・オルガンに加えて、メロトロンやシンセサイザーもセットに取り入れており、バンドのサウンドに厚みを持たせている。収録曲の構成でも、片面を使った長めの組曲的な展開が含まれていて、同時期のシンフォニック・ロック的な流れが見えやすい一枚。
リズム隊はしっかり前に出すぎず、演奏全体を支える役回り。そこにキーボードの層とギターのフレーズ、Jerney Kaagmanの歌が重なる形で、ポップ寄りの聴きやすさとプログレッシブな組み立てが同居している。録音の雰囲気も、楽器の音を重ねていくタイプの作りで、音像は比較的整理されている印象。
バンドの流れの中で
Earth And Fireは、1969年の「Seasons」や1970年の「Ruby is the One」「Wild & Exciting」、1971年の「Invitation」、1972年の「Memories」などで知られ、オランダ国内でヒットを重ねてきた。アルバム作品では、Song of the Marching Children や Atlantis がよく挙げられることが多く、そこからTo the World of the Future を経て、Gate To Infinity ではシンセサイザーの比重がさらに増していく流れ。
1970年代後半のヨーロッパのロック文脈では、シンフォニック・ロックがポップ寄りの要素と混ざっていく動きも見られる時期で、Earth And Fireもその一角にあるバンドとして捉えやすい。GenesisやYesのような英ロック系の大作志向とは少し距離を取りつつ、メロディを前に出した組み立てが特徴になっている。
メンバーとクレジット
- Jerney Kaagman:ヴォーカル
- Chris Koerts:ギター
- Gerard Koerts:キーボード
- Hans Ziech:ベース
- Ton van der Kleij:ドラム
クレジットには、Mark Stoop、Bert Ruiter、Ton Scherpenzeel、Ab Tamboer、Age Kat、Jons Pistoor、Theo Hurts、Ronnie Meyjes、Lysett、Cees Kalis などの名前も見える。バンドの周辺人脈の広さも、当時のオランダ・ロックの動きとつながっている。
ひとこと
Gate To Infinity は、Earth And Fireがポップ・バンドとしての輪郭を保ちながら、シンフォニックな要素とキーボード主体の展開を押し広げていた時期の一作。1977年のオリジナル盤として、バンドの変化が見えやすいアルバムになっている。
トラックリスト
- Gate To Infinity (17:19)
- B1 78th Avenue (3:02)
- B2 Smile (3:11)
- B3 Green Park Station (2:59)
- B4 Dizzy Raptures (3:17)
- B5 Driftin’ (5:36)
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Brèche – Carapace Et Chair Tendre (1979)

Brèche『Carapace Et Chair Tendre』について
『Carapace Et Chair Tendre』は、カナダ・ケベック州シェルブルック周辺のフォークロック・バンド、Brècheが1979年に発表した作品。メンバーはJacques Joubert、Marc Bolduc、Daniel Roussel、Paul Bolducの4人で、フォークを軸にしながら、クラシック、ジャズ、プログレッシブ・ロックの要素も取り込んでいたグループとして知られている。
このバンドはもともとBolducという名前で活動を始め、ケベック各地の出身メンバーが集まって結成された。1976年ごろから活動を始め、2年ほどケベック州内を回りながら演奏と作曲を重ねたのち、1978年にBrècheへ改名している。バンド名は、自分たちの音楽が時代の流れに「裂け目」を入れるようなものだと感じたことに由来するという。
作品の位置づけ
本作はBrècheにとって唯一のアルバム。1979年夏にカナダでリリースされている。地域のトラッド・フォーク系フェスティバルでも演奏していた一方で、音楽の中身はフォークだけに収まらない構成で、プログレ寄りの感触も持っていた点が特徴として挙げられる。
ケベック州では入手しやすい作品ではなく、また出演機会との相性も含めて十分な露出につながらなかったようで、Brècheは広く知られる前に埋もれた存在になっている。1979年10月以降の活動記録が見えなくなっており、1980年初頭には活動を終えたとみられる流れ。
サウンドの印象
サウンドは、アコースティックな手触りを土台にしたフォークロック路線。リズムは素朴さを保ちながらも、楽曲の組み立てにはプログレッシブ・ロック由来の展開が見えるタイプと受け取れる。録音も、派手に作り込むというより、演奏の輪郭をそのまま置いたような質感。
ジャンル表記としてはRock、Folk、World、& Countryにまたがり、スタイルはFolk Rock。ケベックのトラッド/フォークの文脈にいながら、そこから少し外れたところを狙ったアルバム、という見え方がしやすい一枚。
同時代の文脈
1970年代後半のケベック周辺では、フォークやトラッドの流れと、より実験的なロックの感覚が並走していた。Brècheもその交差点にいたグループのひとつで、伝統音楽の場に出ながら、音の作りはプログレ寄りという立ち位置。そうした意味で、同時代のカナダ産フォークロックやケベックのロック史の中でも、少し横道にある存在として見えてくる。
ひとことで
ケベック発のフォークロックを軸に、クラシック、ジャズ、プログレの気配を織り込んだBrècheの唯一作。1979年という時代と、地域の音楽シーンの間で生まれた、記録としても興味深いアルバム。
トラックリスト
- A1 L’hymne (3:31)
- A2 Marianne (3:39)
- A3 La Légende De Jos Kébék (4:56)
- A4 Vent Du Midi (6:15)
- B1 La Fuite (4:06)
- B2 De Justesse (4:56)
- B3 Grandir (6:38)
- B4 Les P’tites Cuillers (3:10)
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The Railway Children – Native Place (1990)

The Railway Children『Native Place』について
『Native Place』は、UKのインディー・ロック・バンド、The Railway Childrenが1990年に発表した作品。メンバーはGary Newby、Brian Bateman、Stephen Hull、Guy Keeganの4人で、ギターを軸にした編成によるバンドらしいまとまりがある。Rock、Popの要素を含みつつ、スタイルとしてはIndie Rockに位置づけられる一枚。
バンドは1984年にイギリスのウィガンで結成され、Factory系の流れを経てVirginへ進んだ経歴を持つ。90年代初頭のUKインディー・シーンを背景にしたグループで、この『Native Place』もその時代の空気を感じさせる作品として受け取られている。
サウンドの印象
演奏は、ギターの輪郭をはっきり見せながら、リズム隊が曲の流れを支えるタイプ。派手に押し切るというより、ビートの推進力とメロディの運びで聴かせる作り。録音の質感も、当時のUKインディーらしい、少し乾いた手触りが残る印象。
ロックの骨格の上にポップな感触を重ねたバランスで、同時代のギターバンドの文脈に置いて聴かれることが多そうな一作。The Railway Childrenの中でも、バンドの輪郭が比較的見えやすい時期の作品として捉えられる。
バンドの流れの中で
『Native Place』は、The Railway Childrenにとって90年時点の到達点のひとつ。インディー・ロックの文脈からメジャー・レーベル期へ進んでいく過程の中にあり、バンドの活動史を追ううえでも重要な位置にある。
同時代のUKギターバンドと並べて語られることもありそうな内容で、Factory Records周辺の系譜や、Virgin期のインディー・ポップ/ギターロックの流れを思わせるところもある。
作品の基本情報
- アーティスト: The Railway Children
- タイトル: Native Place
- オリジナルリリース年: 1990年
- 国: UK
- ジャンル: Rock / Pop
- スタイル: Indie Rock
1990年のUKインディー・ロックを軸に、バンドの持ち味を見せる作品として整理できる一枚。
トラックリスト
- A1 Every Beat Of The Heart
- A2 Music Stop
- A3 You’re Young
- A4 Because
- A5 Cotton Counting
- A6 It’s Heaven
- B1 Something So Good
- B2 Collide
- B3 Native Place
- B4 Fall On
- B5 Harbour Force
- B6 Blue Sky
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Tangerine Dream – Force Majeure (1979)

Tangerine Dream『Force Majeure』
1979年のTangerine Dreamによるアルバム。電子音楽とロックのあいだを行き来しながら、ベルリン・スクールの流れをよく示す作品として位置づけられる一枚だ。アーティストの中心人物であるEdgar Froeseを軸に、Christopher Franke、Klaus Krügerらが参加し、シンセサイザーとリズムを前面に出した構成になっている。
作品の輪郭
この時期のTangerine Dreamは、初期の実験色の強い展開から、シーケンサーを使った反復と拍の明確さへと重心を移していた時期にあたる。『Force Majeure』でも、その流れがはっきりしていて、電子音のレイヤーが積み重なるなかに、ロック寄りの推進力が見える。音の密度は高いが、演奏の輪郭は比較的追いやすい印象だ。
録音の雰囲気は、硬質なシンセの質感と、一定のリズムが前に出る作り。曲によっては、静かな展開から少しずつ拍が立ち上がり、そこにメロディが乗っていく流れがある。ベルリン・スクールの代表格として語られる理由が、そのまま音の組み立てに表れている。
アーティストの中での位置づけ
Tangerine Dreamは、1970年代にシンセサイザーとシーケンサーを使った電子音楽をロックの文脈へ広げたグループとして知られる。『Phaedra』以降の流れを受けつつ、『Force Majeure』ではよりロック的な手触りが見えやすい。1970年代後半の同グループの変化を追ううえで、ひとつの節目として捉えられる作品だ。
この頃の同時代的な文脈としては、クラウトロック周辺の実験性と、より構築的な電子音楽の接点が思い浮かぶ。電子音の反復や長尺の展開は、同じベルリン・スクール系の流れにあるアーティストとも比較されやすい。
まとめ
『Force Majeure』は、Tangerine Dreamの1979年作として、シンセ主体の構築とロック的な推進力が並ぶアルバム。初期の実験性と、後年のより整理されたサウンドのあいだに位置するような内容で、当時のバンドの方向性を確認しやすい一枚といえる。
トラックリスト
- A Force Majeure (18:18)
- B1 Cloudburst Flight (7:21)
- B2 Thru Metamorphic Rocks (14:15)
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Pyg – Free With PYG (1971)

PYG『Free With PYG』(1971)について
『Free With PYG』は、1971年に日本で発表されたPYGの作品。ザ・タイガースやザ・スパイダースのメンバーを含む編成で結成された、短期間だけ活動した日本のロック・グループによる一枚である。ロックを土台に、ブルース・ロックとハード・ロックの要素を前面に出した内容として位置づけられる。
バンドの輪郭
PYGは、沢田研二、萩原健一、岸部修三、井上堯之、堀内“オーガン”など、当時の日本のロック/歌謡シーンで存在感のあるメンバーが集まったグループ。活動期間は長くなく、アルバム2作とシングル5枚を残して翌年には解散している。そのため、本作はグループの初期のまとまりをそのまま記録したような一枚として見られることが多い。
サウンドの印象
サウンドは、ギターを軸にしたバンド演奏が中心。リズム隊が前に出る場面があり、曲によっては重さのあるビートと、歯切れのよい演奏が並ぶ。ブルース・ロック寄りの粘りと、ハード・ロック的な押しの強さが同居していて、当時の日本のロックが洋楽の流れをどう受け止めていたかが見えやすい内容になっている。
録音の質感は、1971年らしい生々しさを残したもの。各楽器の輪郭が比較的はっきりしていて、スタジオでのバンド感を重視した作りに感じられる。
作品の位置づけ
このアルバムは、PYGというグループの出発点を示す作品として捉えやすい。後の日本のロックバンドにもつながる、スター級のメンバーを集めた編成、そして歌謡曲の文脈だけでは収まらないバンド・サウンドが同居している点が印象的。時代としては、英米のブルース・ロックやハード・ロックが広く浸透していた頃で、日本でもそうした流れを受けた作品が次々と出ていた。その中でPYGは、個々のキャリアの強さとバンドとしての試行が重なる存在といえる。
まとめ
『Free With PYG』は、1971年の日本のロックを語るうえで外しにくい一枚。メンバーの顔ぶれ、ブルース・ロックとハード・ロックを行き来する演奏、短命バンドならではのまとまりが、そのまま記録された作品になっている。
トラックリスト
- A1 Black Night
- A2 Walking My Shadow
- A3 Every Mother’s Son
- A4 Country Comfort
- A5 Bitch
- B1 Speed King
- B2 Cowboy
- B3 Love In Vain
- B4 To Love Somebody
- B5 Travelin’g In The Dark
- C1 The Day I Knew A Love
- C2 A Road Named No Return
- C3 Nothing Free
- C4 Sympathy For The Devil
- C5 I Put A Spell On You
- D1 Now The Time For Love
- D2 I Want To Take You Higher
- D3 Babe, I’m Gonna Leave You
- D4 To Pray
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Alain Markusfeld – Contemporus (1979)

Alain Markusfeld / Contemporus
Alain Markusfeldの1979年作「Contemporus」は、ElectronicとRockを軸にした作品で、Prog RockやJazz-Rockの文脈でも語られる一枚。オリジナルのリリース年がそのまま作品の出発点になっていて、1970年代後半の流れの中で位置づけやすいアルバムだ。
作品の輪郭
アーティストのプロフィールを見ると、Alain Markusfeldはフランス・パリ出身のシンガー/ソングライターで、若い頃からバンド活動やセッション、作曲の仕事を重ねてきた人物。1970年代には、歌とバンドリーダー的な立場から、マルチインストゥルメンタルなソロ表現へと重心を移していった流れがあり、この作品もその延長線上にあるように見える。
サウンド面では、ロックの骨格に電子的な質感が重なり、演奏の組み立てにジャズ・ロック的な流れが感じられるタイプ。リズムは単純に押し出すというより、曲ごとの展開に合わせて動きがつく印象で、録音の空気も1970年代末らしい落ち着きを持っている。
アーティストの流れの中で
Alain Markusfeldは、サイケデリック・ロックから多文化的なインストゥルメンタル表現へと徐々に移っていったとされる。この「Contemporus」も、そうした変化の途中にある作品として見ると、ロック、電子音、そして演奏主体の構成が自然につながってくる。
同時代の感覚でいえば、Prog RockやJazz-Rockの広がりの中にありつつ、よりインストゥルメンタルな方向へ寄っていく流れ。比較の対象としては、ドイツのPopol Vuhが挙げられることもあるように、メロディやバンド編成だけでなく、音の重ね方や空気の作り方にも意識が向いている印象だ。
ひとことで
1979年という時期のロックと電子音の接点を、Alain Markusfeldの経歴と重ねて捉えやすい作品。歌ものとしてだけでなく、演奏と構成の流れで聴くと輪郭が見えやすい一枚。
トラックリスト
- A1 Oasis Under The Stars (L’Oasis Sous Les Étoiles) (4:10)
- A2 The Floating Soul (L’Âme Flottante) (3:42)
- A3 Jazz In Casablanca (Jazz À Casablanca) (3:04)
- A4 Fiesta Atomika (Fiesta Atomikâ) (3:41)
- A5 It’s Raining On The Third Millenium (Il Pleut Sur Le Troisième Millénaire) (4:17)
- Contemporus
- B.1 1st Movement (3:06)
- B.2 2nd Movement (5:05)
- B.3 3rd Movement (5:00)
- B.4 4th Movement (6:22)
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Donovan – Donovan (1975)

Donovan / Donovan
Donovanは、スコットランド出身のシンガーソングライター、ギタリストであるDonovanによる1975年の作品。ロック、ポップ、フォーク、カントリーの要素をまたぐ活動で知られるアーティストの、70年代半ばの一枚として位置づけられる。
作品の輪郭
本作は1975年のリリースで、同年のDonovanの音楽的な姿をそのまま伝えるタイトル作。フォークを土台にしながら、クラシック・ロック寄りの感触も見える内容で、アコースティックな響きとバンド的な推進力が並ぶ構成になっている。派手さを前面に出すというより、曲の流れや言葉の運びを追いやすい作りの印象。
録音の雰囲気は、70年代のフォーク・ロックらしい距離感がある。リズムは過度に主張せず、ギターや歌のラインを支える形で進むことが多く、音の重なりも比較的すっきりしている。ポップな輪郭とフォークの語り口が同居するタイプのサウンド。
アーティストとしての位置づけ
Donovanは1960年代から活動を続け、フォーク、ロック、ポップを横断してきた人物。1975年という時期は、初期のフォーク色と、その後に広がったロック寄りの感覚が接続されるタイミングとして見ることができる。のちにRock and Roll Hall of FameとSongwriters Hall of Fameに名を連ねることになるが、この作品もその作家性の延長線上にある一枚。
同時代との関係
文脈としては、同時代のフォーク・ロックやクラシック・ロックの流れに置きやすい。Bob Dylan周辺に通じる語り口、あるいは英国フォーク系の流れを思わせる場面もあるが、Donovan自身の持つポップ寄りの感覚が加わっているところが特徴になっている。
まとめ
1975年のDonovanを知るうえで、タイトル通りにアーティスト像が前に出る作品。フォークの素地、ロックの推進力、ポップの親しみやすさが並ぶ内容で、70年代半ばの空気を反映した一枚として受け止めやすい。
トラックリスト
- A1 Universal Soldier (2:10)
- A2 To Sing For You (2:43)
- A3 Colours (2:44)
- A4 To Try For The Sun (2:36)
- A5 Hey Gyp (Dig The Slowness) (3:10)
- A6 Candy Man (3:26)
- B1 Catch The Wind (2:16)
- B2 Josie (3:25)
- B3 Remember The Alamo (3:02)
- B4 Donna, Donna (2:54)
- B5 Circus Of Sour (1:50)
- B6 Sunny Goodge Street (2:52)
Vent D’Est – Vent D’Est (1980)

Vent D’Est / Vent D’Est
フランスのロック・グループ、Vent D’Estによる同名作品。1980年のリリースで、プログレッシブ・ロックの流れに位置づけられる一枚です。メンバーはJean-Luc Siegler、Jean-Luc Wysocki、Christian Devot、Patrice Witt、Jean-Marc Fischer。フランス国内で発表されたアルバムとして、当時の欧州ロックの空気をそのまま切り取ったような存在感があります。
作品の輪郭
演奏面では、リズムの切り替えや曲の展開を重視した組み立てが中心になりやすいタイプの作品といえそうです。ロックの基本形を土台にしながら、パートごとの流れをつなげていく作りで、いわゆる直進型のロックとは少し距離のある印象。楽器同士の重なりや、曲の中での起伏を聴かせる構成が、プログレらしい要素として見えてきます。
サウンドの印象
録音の質感は、80年代初頭らしい手触りを感じさせるものとして捉えられそうです。派手に作り込むというより、各楽器の輪郭を見せながら進むタイプの音像。ギター、キーボード、リズム隊のやり取りが前に出ることで、曲の流れに細かな表情がついていく構図です。音の厚みよりも、パートの配置や展開の変化が耳に残る一枚。
当時の文脈
1980年という時期は、プログレッシブ・ロックが70年代的な大きな広がりから少し形を変えていく時期でもあります。そのなかでフランスのバンドが残したこのアルバムは、英米の有名バンドとは少し違うローカルな感触を持つ作品として見えてきます。派手な知名度よりも、同時代の欧州ロックの一断面として記憶されるタイプの作品。
ひとこと
Vent D’Estという名前と同じタイトルを持つこのアルバムは、バンドそのものの輪郭をそのまま示すような一作。作品全体を通して、ロックを軸にしながらも、構成の積み上げや演奏の組み合わせで聴かせる内容です。フランスのプログレ系作品の流れをたどるうえで、ひとつの地点として置いておきたいアルバム。
トラックリスト
- A1 Traveller
- A2 La Toile
- A3 Your Eyes
- A4 La Dame En Noir
- B1 La Madonne Des Sleepings
- B2 California’s Calling
- B3 Eastwind
- B4 Nighttime
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Velocette – Fourfold Remedy (1998)

Velocette / Fourfold Remedy
VelocetteのFourfold Remedyは、1998年にUKで登場したインディー・ロック/インディー・ポップ作品。北ロンドンで1997年に結成された4人組による初期のまとまった1枚として位置づけられる作品で、ロックとポップのあいだを行き来する内容になっている。
バンドの背景
Velocetteは、Comet Gainの元メンバー4人によって始まったグループ。プロフィール上でも、初期曲のいくつかがComet Gainの未発表セカンド・アルバム用に録音されていたことが触れられている。そうした経緯もあって、出発点から同時代のUKインディー・シーンとのつながりが見えやすいバンドだ。
作品の位置づけ
Fourfold Remedyは、Velocetteの名前で出た初期作品として、バンドの輪郭を示す1枚と見られる。NMEやMelody Makerに好意的に扱われた時期の流れもあり、メインストリームへの大きな突破よりも、当時のインディー・シーンの中で注目された存在だったことがうかがえる。
サウンドの印象
ジャンル表記はRock、Pop、スタイルはIndie Rock、Indie Pop。こうした情報からは、ギターを軸にした曲作りと、旋律を前に出した構成が中心にある作品像が浮かぶ。録音の質感も、1990年代後半のUKインディーらしい、過度に整えすぎない手触りを持つタイプとして捉えられる。
同時代の文脈
1990年代後半のUKでは、インディー・ロックとインディー・ポップの境目を行き来するバンドが多く、Velocetteもその流れの中にある。Comet Gain周辺の文脈を持ちながら、よりポップな輪郭を伴う点は、当時のシーンを知るうえでひとつの手がかりになりそうだ。
クレジット
- アーティスト: Velocette
- タイトル: Fourfold Remedy
- リリース年: 1998年
- リリース国: UK
- メンバー: Sam Pluck, Sarah Bleach, Jaxx Coombes, Phil Sutton
- ジャンル: Rock, Pop
- スタイル: Indie Rock, Indie Pop
トラックリスト
- A1 Reborn
- A2 Bitterscene
- A3 La Sirena
- A4 Unkind
- A5 Where Are We?
- B1 Get Yourself Together
- B2 Spoiled Children
- B3 Submarines
- B4 Someone’s Waiting
- B5 That Ain’t Mine